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クライミング用クラッシュパッドの選び方4選
ボルダリング・クライミング

クライミング用クラッシュパッドの選び方4選

ジムでのボルダリングに慣れてきて、外岩(外での岩場ボルダリング)に挑戦したい初心者〜中級者向けに、クラッシュパッド選びで見るべき厚み・フォーム構造・展開サイズ・重量の読み方をやさしく解説。候補になりやすいメインパッド・サブパッド4点も紹介します。

公開:更新:執筆:SPOGEAR編集部

本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。掲載商品は編集部が楽天市場・Yahoo!ショッピングで販売実態を確認したうえで選定しており、広告主の意向で評価を変えることはありません。編集方針を見る →

ジムでのボルダリングに慣れてきて、「そろそろ外岩(がいがん)に行ってみたい」と思い始めたとき、真っ先に必要になる道具の一つがクラッシュパッドです。ジムであれば床一面に厚いマットが敷き詰められていますが、外の岩場には当然そういったものはなく、フォール(落下)したときの衝撃を吸収してくれるのは自分で持ち込んだクラッシュパッドだけです。ですが、いざ通販サイトや専門店で探し始めると、メインパッド、サブパッド、厚み、フォームの構造……見慣れない言葉が並ぶ商品説明を前に、結局「値段が手頃だったから」「有名メーカーだから」という理由だけで選んでしまう人も少なくありません。クラッシュパッドは命に関わる安全装備というわけではありませんが、選び方を誤ると着地の衝撃を十分に吸収できず、足首や膝を痛めるリスクが高まります。この記事では、専門用語を一つずつやさしい言葉に置き換えながら、初心者〜中級者がどこを見てクラッシュパッドを選べばいいかを整理しました。最後には、人気の高い4点も比較しています。

この記事でわかること

  • ジムのマットとクラッシュパッドはまったくの別物
  • そもそもパッドの何を見れば違いが分かるのか
  • 「厚み」の読み方 — 厚ければ安全というわけでもない
  • 「フォームの構造」の読み方 — クローズドセルとオープンセルの役割分担
  • 「展開サイズと収納サイズ」の読み方 — 車のトランクと相談する
  • 「重量」の読み方 — アプローチの長さで選び方が変わる
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初心者〜中級者におすすめのクラッシュパッド4選

実際の候補はここから紹介しますが、先に触れておきたいのは、これらを使えば絶対に安全というわけではありません。いずれも専門店の商品ページ上で外岩用のクラッシュパッドとして案内されているものを中心に、メインパッド・サブパッドの役割や厚み、重量の組み合わせが異なる4点を選びました。価格情報は記事作成時点のものです。在庫状況などで変わることがあります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・カラーを確認してください。

4点を並べると、メインパッドとサブパッドで役割がはっきり分かれているのが分かります。メトリウスは着地エリアの広さを重視した大型メインパッド、mountain daxは軽さと価格のバランスを取った国内ブランドのメインパッド、E9はやや厚めで単体でも一定の衝撃吸収力を持つサブパッド、エーデルリッドはシットスタートや隙間埋めに特化した軽量コンパクトなサブパッドというキャラクターの製品です。

向き不向きは、移動手段やアプローチの長さ、そして一緒に行くメンバーの持ち物によって変わります。まず車移動でメインパッドの広さを優先したいなら1点目、軽さと価格のバランスを取りたいなら2点目、すでにメインパッドを持っていて2枚目を足したいなら3点目、公共交通機関でのアクセスや隙間埋め用途を重視するなら4点目、という選び方が、失敗を避けるうえで無難でしょう。価格・仕様は変わる可能性があるため、購入前に商品ページで現状をチェックしてください。

価格だけで比べると、エーデルリッドがもっとも手頃に見えるかもしれません。ただし、サブパッドとメインパッドでは想定されている役割自体が異なるため、単純に安いから優れているというわけではありません。初めての1枚をメインパッドとして選ぶなら、mountain daxやメトリウスのようなメインパッド系のモデルから検討し、外岩通いに慣れてきたタイミングでサブパッドを買い足すという進め方が無理なく続けやすいとされています。

また、今回はいずれも専門店の商品ページで外岩用のクラッシュパッドとして案内されているものを選びましたが、パッド選びに正解は一つではありません。同じ「メインパッド」というくくりでも、メーカーごとにフォームの硬さや折り目の位置には違いがあります。可能であれば、この4点に近いスペックのモデルを専門店の店頭で実際に踏んでみると、自分の好みに近い1枚が見つかりやすくなります。

No.1メトリウス リーコンクラッシュパッド(Metolius Recon Crash Pad)ME18007
メインパッドの定番

メトリウス リーコンクラッシュパッド(Metolius Recon Crash Pad)ME18007

参考価格53,680円

大きな着地面を確保しつつ、車などへの収納性を高めた大型のメインクラッシュパッド。長年にわたり支持されてきた定番モデルで、外岩デビューの1枚目としても、経験を積んだ中級者のメインパッドとしても選ばれています。

こんな人に車での移動が中心で、着地エリアの広いメインパッドを1枚目として持ちたい人
重量約6.5kg
展開時サイズ107×152×10cm(縦×横×厚さ)
収納時サイズ107×56×33cm(縦×横×厚さ)
種別メインパッド
代表カラーブラック/グレー

ここが良い

  • 展開時107×152cmと大きな着地面を確保できる、4点の中で最大サイズのメインパッド
  • 長年にわたり定番として支持されてきたモデルで、実績と信頼性がある
  • 収納時は107×56×33cmにコンパクトになり、車への積載を意識した設計とされる

注意点

  • 重量約6.5kgと4点の中でもっとも重く、公共交通機関でのアクセスや長いアプローチにはやや不向き
  • 4点の中では価格がもっとも高い
価格を確認しています
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No.2マウンテンダックス ゴレイロダブル2(mountain dax Goleiro Double 2)CG-432
コストパフォーマンス重視のメインパッド

マウンテンダックス ゴレイロダブル2(mountain dax Goleiro Double 2)CG-432

5.00(3件のレビュー)

参考価格23,760円

シンプルで頑丈な国内ブランドのメインクラッシュパッド。着地面にはクライミングザックでも耐久性に定評のあるナイロン630Dnを採用し、硬度の異なる衝撃吸収材を多層構造に配置しています。リーズナブルな価格ながら高い品質を兼ね備えたモデルです。

こんな人に軽さと着地エリアのバランスを取ったメインパッドを、手頃な価格で探している人
重量約3,100g
展開時サイズ120×90×10cm(横×縦×厚さ)
収納時サイズ60×90×20cm(横×縦×厚さ)
着地面素材ナイロン420D B/F OXFORD PU
接地面素材ナイロン630Dn HD BRT
種別メインパッド

ここが良い

  • 重量約3.1kgとメインパッドとしては軽量で、アプローチの負担を抑えやすい
  • 接地面に耐久性の高いナイロン630Dnを採用し、岩場でのハードな使用にも配慮した作り
  • 国内ブランドmountain daxのモデルで、価格帯の割に品質への評価が高いとされる

注意点

  • 展開サイズは120×90cmとリーコンクラッシュパッドに比べるとやや小さめ
  • カラー展開がブルー・オレンジの2色と限定的
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No.3イーナイン グルーヴ(E9 GROOVE)サブパッド
厚めのサブパッド

イーナイン グルーヴ(E9 GROOVE)サブパッド

参考価格20,900円

E9らしいグラフィックが特徴のシンプルなサブパッド。サブパッドとしては若干厚めの3.5cmを確保し、Cordura素材の採用により高い耐引裂性・耐摩耗性を両立しています。地面への接地面には滑りにくいラバー素材を使用したメイドインイタリアのモデルです。

こんな人にすでにメインパッドを持っている人が、着地エリアを広げる2枚目として選びたい人
展開時サイズ75×50×3.5cm
素材Cordura(高耐引裂性・耐摩耗性)
接地面滑りにくいラバー素材
種別サブパッド
生産国イタリア製

ここが良い

  • サブパッドとしては厚め3.5cmの設計で、隙間を埋める用途でも一定の衝撃吸収力を確保しやすい
  • Cordura素材で耐久性が高く、岩場での頻繁な使用にも耐えやすいとされる
  • イタリアの専門ブランドE9らしいグラフィックデザインで、他のパッドと組み合わせても目立つ

注意点

  • 単体では着地エリアが75×50cmと狭く、メインパッドの補助的な位置づけになる
  • カラー展開(DEER/FERNS/LEAVES)によっては在庫が限られる
No.4エーデルリッド シットスタート3 ナイトオアシス(EDELRID Sittstart 3)ER72207
軽量・コンパクトなサブパッド

エーデルリッド シットスタート3 ナイトオアシス(EDELRID Sittstart 3)ER72207

参考価格13,200円

シットスタート課題や、メインクラッシュパッドではカバーしきれないスペースを補うために設計された、コンパクトなサブクラッシュパッド。高品質なPEフォームで低い位置でのフォールや着地時の衝撃を吸収し、表面にはシューズのソールをきれいにできるフットマットを内蔵しています。

こんな人にシットスタート課題の下や、メインパッドの隙間を埋める補助パッドを探している人
展開時サイズ90×55×5cm
素材100%ポリエステル(アウター600Dポリエステル)
フォームPEフォーム
特徴シューズの汚れを落とせる一体型フットマット内蔵
種別サブパッド

ここが良い

  • 4点の中でもっとも軽量・コンパクトで、公共交通機関でのアクセスにも持ち出しやすい
  • フットマットが内蔵されており、トライ前にシューズのソールの汚れを落としてフリクションを発揮しやすくできる
  • 4点の中でもっとも価格が手頃で、サブパッドとして気軽に導入しやすい

注意点

  • 厚み5cmのため、高さのある課題のメイン着地用としては衝撃吸収力に不安が残るとされる
  • 展開サイズが90×55cmとコンパクトで、単体でカバーできる範囲は限られる
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■ スペック比較表

商品メトリウス リーコンクラッシュパッド(Metolius Recon Crash Pad)ME18007メトリウス リーコンクラッシュパッド(Metolius …マウンテンダックス ゴレイロダブル2(mountain dax Goleiro Double 2)CG-432マウンテンダックス ゴレイロダブル2(mountain …イーナイン グルーヴ(E9 GROOVE)サブパッドイーナイン グルーヴ(E9 GROOVE)サブパッドエーデルリッド シットスタート3 ナイトオアシス(EDELRID Sittstart 3)ER72207エーデルリッド シットスタート3 ナイトオアシス(EDE…
参考価格53,680円23,760円20,900円13,200円
購入
重量約6.5kg約3,100g——
展開時サイズ107×152×10cm(縦×横×厚さ)120×90×10cm(横×縦×厚さ)75×50×3.5cm90×55×5cm
収納時サイズ107×56×33cm(縦×横×厚さ)60×90×20cm(横×縦×厚さ)——
種別メインパッドメインパッドサブパッドサブパッド
代表カラーブラック/グレー———
着地面素材—ナイロン420D B/F OXFORD PU——
接地面素材—ナイロン630Dn HD BRT——
素材——Cordura(高耐引裂性・耐摩耗性)100%ポリエステル(アウター600Dポリエステル)
接地面——滑りにくいラバー素材—
生産国——イタリア製—
フォーム———PEフォーム
特徴———シューズの汚れを落とせる一体型フットマット内蔵

※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。

※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。

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ジムのマットとクラッシュパッドはまったくの別物

ボルダリングジムの床には、建物の構造として厚みのあるウレタンマットが一面に敷き詰められています。ジムに通っているうちは、着地の衝撃について深く考える機会は少ないかもしれません。ですが外岩では事情がまったく異なります。岩場の地面はデコボコした土や岩、落ち葉に覆われていることがほとんどで、何も敷かずにフォールすれば、足首の捻挫や骨折につながる危険があります。

外岩ボルダリングにおけるクラッシュパッドは、いわば「持ち運べる着地マット」です。課題(登るルート)の下に広げて設置し、フォールしたときの衝撃を吸収する役割を持っています。ジムのマットと違い、地面の凹凸や傾斜、岩の隙間に合わせて自分で配置する必要があり、どこにどう敷くかというパッド運び(スポッティングと合わせて「パッディング」と呼ばれることもあります)の技術も、経験を積むほど上達していくものです。

初めて外岩に行く人の多くは、経験者のグループに同行して、誰かのパッドを借りる形でスタートすることが多いとされています。ですが、外岩に通う頻度が増えてくると、自分専用のパッドを持つことで「行きたいタイミングで行ける」「自分の使い慣れた厚みで安心して登れる」というメリットが大きくなってきます。ジムのスタッフや外岩の先輩から「そろそろ自分のパッドを持ってみては」と勧められるタイミングは、多くの場合、月に1〜2回以上外岩に通うようになった頃だとされています。

この記事では「このパッドを使えば絶対にケガをしない」というような書き方はしません。着地の衝撃をどこまで吸収できるかは、パッドの性能だけでなく、地面の状態やフォールの角度、パッドの配置の仕方によっても変わるためです。その代わり、商品ページに並ぶ言葉がそれぞれ何を意味していて、初心者〜中級者にとってどのあたりが無難な目安になるのかを、できるだけ具体的に説明していきます。

なお、この記事は主に外岩でのボルダリング(フリーソロに近い形で、ロープを使わずに岩を登るスタイル)を想定したクラッシュパッドを対象にしています。リードクライミングやトップロープクライミングでは、ロープとハーネス、確保器具(ビレイデバイス)が安全確保の中心となり、クラッシュパッドの役割は限定的になります。これから挑戦したいのがボルダリングなのか、ロープを使ったクライミングなのかを、まず確認したうえで道具を揃えるようにしてください。

この記事のスタンス

商品ごとの特徴については断定を避け、「〜とされる」「〜しやすい傾向がある」といった書き方にしています。パッドの相性や実際の衝撃吸収性能には個人差・環境差が大きく、断言できる性質のものではないためです。判断材料として使い、可能であれば専門店のスタッフや外岩経験者に相談することをおすすめします。

そもそもパッドの何を見れば違いが分かるのか

クラッシュパッドの商品ページには、厚み、フォームの構造(クローズドセル・オープンセル)、展開時と収納時のサイズ、重量、表面素材(デニール数)など、さまざまな情報が並んでいます。すべてを一度に理解する必要はありませんが、初心者〜中級者がまず押さえておきたいのは「厚み」「フォームの構造」「展開サイズと収納サイズ」「重量」の4つです。この4つを見るだけで、そのパッドが「一人で運びやすいコンパクトタイプ」なのか「衝撃吸収力を重視したしっかりタイプ」なのかが、おおよそ判断できます。

たとえるなら、厚みは着地の衝撃をどれだけ和らげられるかの土台、フォームの構造は着地したときの沈み込み方と底付き(着地の勢いでパッドの底まで衝撃が貫通してしまうこと)のしにくさ、展開・収納サイズは持ち運びやすさと車への積載のしやすさ、重量は岩場までの道のり(アプローチ)を歩く負担に関わる要素です。厚みがあるほど衝撃吸収力は高まりますが、その分重くかさばるようになり、電車やバスでのアクセス、長いアプローチを歩く場合には負担が大きくなります。初心者のうちは「まず1枚、無理なく持ち運べるサイズ」を優先したほうが、外岩通いそのものを続けやすくなります。

一方で、コンパクトさだけを優先したパッドは、着地エリアが狭く、複数人で外岩に行ったときにカバーしきれる範囲が限られてしまうこともあります。これは携帯性と着地エリアの広さのトレードオフで、どちらが正解ということではありません。まずは「今の自分は一人で気軽に持ち出せることを優先したいのか、それとも複数人でのグループ利用も見据えているのか」を意識しておくと、商品ページの言葉が意味を持って見えてきます。

もう一つ見落とされがちなのが、パッドの選択が外岩通いの頻度そのものに与える影響です。パッドが重すぎたり大きすぎたりすると、車を持っていない人にとっては「持ち出すのが億劫」になり、結果的に外岩に行く回数が減ってしまうこともあります。逆に、自分の行動範囲や移動手段に合ったサイズ・重量のパッドを選べば、「思い立ったら気軽に外岩に行ける」という状態を作りやすくなります。パッド選びは安全性の話であると同時に、外岩通いを継続できるかどうかを左右する要素でもあると考えてください。

また、パッドには大きく分けて「メインパッド(着地エリアの中心をカバーする本体パッド)」と「サブパッド(メインパッドではカバーしきれない隙間や、シットスタート課題の下に敷く補助パッド)」の2系統があります。同じ「クラッシュパッド」というくくりでも、これから挙げる各要素は、メインパッドかサブパッドかによって求められる基準が変わってきます。商品ページの説明を見るときは、そのパッドがどちらの役割を想定して作られているかも合わせて確認してみてください。

「厚み」の読み方 — 厚ければ安全というわけでもない

厚みは、パッドを折りたたんだ状態での高さ、または展開時のクッション部分の厚みとしてセンチメートル(cm)で表記されます。商品ページには「10cm」「厚み3.5cm(サブパッド)」のように記載されていることが多く、メインパッドはおおむね8〜12cm程度、サブパッドは3〜5cm程度が一般的な範囲とされています。

初心者にまず勧められやすいのは、メインパッドであれば8〜10cm程度の標準的な厚みのモデルです。着地の衝撃を吸収しやすく、まだフォールの受け身に慣れていない段階でも、比較的安心して着地しやすいとされています。極端に薄いパッド(5cm以下)は、フォームの構造次第では底付きしやすく、高さのある課題のフォールには不向きとされることがあります。

一方で、厚ければ厚いほど良いというわけでもありません。厚みのあるパッドは、その分折りたたんだときの体積が大きくなり、リュックのように背負って持ち運ぶタイプであっても、電車移動や狭い車のトランクへの積載では扱いにくくなります。また、厚すぎるパッドは着地したときに沈み込みすぎてバランスを崩しやすいという指摘もあり、必ずしも衝撃吸収力と歩きやすさ(着地後の姿勢の安定)が比例するわけではないとされています。

厚みは主に着地の瞬間の衝撃吸収に影響しますが、パッドの内部構造(次で説明するフォームの種類)との組み合わせによって、体感する硬さ・柔らかさは大きく変わります。同じ10cmの厚みでも、フォームの構成次第で「しっかり受け止めてくれる」と感じるか、「沈み込みすぎて落ち着かない」と感じるかが変わってくるため、厚みの数値だけで判断せず、次に説明するフォーム構造も合わせて確認することをおすすめします。

「フォームの構造」の読み方 — クローズドセルとオープンセルの役割分担

クラッシュパッドの内部には、性質の異なる2種類のフォーム(発泡材)が組み合わされていることがほとんどです。表面に近い側に使われる「クローズドセルフォーム(PE系)」は硬めで、着地したときに横方向へ滑りにくく、姿勢を安定させる役割を持つとされています。内部の底側に使われる「オープンセルフォーム(PU系)」は柔らかく、大きな衝撃をじっくり吸収する役割を持つとされています。

この2層構造(ハイブリッドフォームと呼ばれることもあります)が、パッドの「底付きしにくさ」と「安定した着地感」を両立させる仕組みです。商品ページに「多層構造」「衝撃吸収材を多層構造に配置」といった表現がある場合、多くはこのクローズドセルとオープンセルを組み合わせた構造を指しています。安価なパッドの中には、単一のフォームだけで作られているものもあり、その場合は硬すぎて衝撃が伝わりやすい、または柔らかすぎて底付きしやすいといった偏りが出やすいとされています。

初心者にまず勧められやすいのは、こうした多層構造を採用したメーカー製のパッドです。フォームの構成が公開されていない安価なパッドを選ぶよりも、多少価格が上がっても構造が明記されているモデルを選んだほうが、実際の使用感で失敗しにくいとされています。とはいえ、フォームの硬さの好みは個人差が大きく、実際に踏んでみないと分からない部分でもあるため、可能であれば専門店の店頭で実際に踏んで確かめてから購入するのが理想です。

また、パッドの折り方にも「ヒンジ式(1枚のフォームを蝶番のように折りたたむ)」と「タコ式(2枚のフォームを重ねて折りたたむ)」の2種類があります。ヒンジ式は折り目の部分に隙間ができにくく、着地面が均一になりやすいとされる一方、タコ式は折り目部分がやや弱くなりがちですが、パッド全体としての柔軟性が高いとされています。どちらが優れているというより、好みと用途による部分が大きい要素です。

「展開サイズと収納サイズ」の読み方 — 車のトランクと相談する

展開サイズはパッドを広げたときの縦横の寸法、収納サイズは折りたたんで持ち運ぶときの寸法です。商品ページには「展開時120×90×10cm」「収納時60×90×20cm」のように、両方が併記されていることが一般的です。

展開サイズが大きいほど着地エリアは広くなりますが、その分、収納サイズも大きくなり、持ち運びの負担が増えます。車で外岩に通う予定がある人であれば、まず自分の車のトランクに収まるサイズかどうかを確認しておくことをおすすめします。特に軽自動車やコンパクトカーの場合、大型のメインパッドを1枚積むだけでトランクがいっぱいになってしまうこともあります。

公共交通機関や自転車での移動を想定している人は、収納サイズだけでなく、背負って運べる構造になっているかどうかも重要な確認ポイントです。多くのパッドには肩紐(ショルダーストラップ)が付属し、リュックのように背負って持ち運べるようになっていますが、収納時のサイズが大きいモデルは、電車の中や混雑した道では扱いにくく感じることもあります。

初心者〜中級者の目安としては、車移動が中心であれば展開時100〜130cm四方程度のメインパッド、公共交通機関でのアクセスが多い場合は展開時90cm前後のコンパクトなサブパッドから始めて、外岩通いの頻度が増えてきたタイミングでメインパッドを追加する、という進め方が無理なく続けやすいとされています。

複数人で行くなら「組み合わせ」を意識する

外岩には複数人のグループで行くことも多く、その場合は全員がそれぞれメインパッドを持つ必要は必ずしもありません。誰か一人が大きめのメインパッドを持ち、他のメンバーがコンパクトなサブパッドを持ち寄って組み合わせることで、着地エリアを広くカバーできます。これから最初の1枚を選ぶ際は、一緒に行くメンバーがどんなパッドを持っているかも確認しておくと、無駄な重複を避けられます。

「重量」の読み方 — アプローチの長さで選び方が変わる

重量は、パッド単体の重さがキログラム(kg)またはグラム(g)で表記されます。メインパッドはおおむね3〜7kg程度、サブパッドは1〜2kg程度に収まることが多く、これより重いモデルは衝撃吸収力を最優先した上級者向けの大型パッドであることが一般的です。

軽いパッドは背負って歩く負担が少なく、駐車場から岩場まで距離があるエリア(アプローチが長い外岩)でも扱いやすいという利点があります。特に日本国内の外岩の中には、駐車場から徒歩20〜30分以上かかる場所も珍しくなく、そうしたエリアに通う予定がある人にとって、重量は厚みや衝撃吸収力と同じくらい重要な判断材料になります。

一方で、軽さを追求したパッドは、そのぶんフォームの量が少なめに作られていることが多く、衝撃吸収力では重めのパッドに劣る場合があるとされています。アプローチが短く、車で岩場のすぐ近くまで行けるエリアが中心であれば、多少重くても衝撃吸収力を優先したパッドを選ぶという考え方もできます。

目安として、電車やバスでのアクセスが中心、またはアプローチが長い外岩を想定するなら3〜4kg程度のコンパクトなメインパッドかサブパッドから、車でのアクセスが中心でアプローチも短めであれば5〜7kg程度のしっかりしたメインパッドまで視野に入れて探すとよいでしょう。実際に背負って歩く距離をイメージしながら選ぶことが、後悔しないパッド選びのコツです。

目的別に見る3タイプ

ここまで見てきた厚み・フォーム構造・サイズ・重量の組み合わせによって、市販のクラッシュパッドはおおよそ3つの系統に分けられます。すべてのモデルがきれいに当てはまるわけではありませんが、店頭やネットショップで「このパッドはどのタイプだろう」と判断する目安として使ってください。自分がどのタイプに近いかを先に決めておくと、数ある商品ページを一つずつ読み込まなくても、説明文を見た瞬間にある程度の当たりをつけられるようになります。

■ コンパクト・サブパッド型

厚み3〜5cm、重量1〜2kg程度、展開サイズ90cm前後といった組み合わせが多いタイプです。単体でのメイン使用よりも、メインパッドの補助や、シットスタート課題の下に敷く用途に向いているとされます。公共交通機関でのアクセスが中心の人、まずは経験者のパッドに自分の分を足す形で外岩を始めたい人に向いています。

■ オールラウンド・メインパッド型

厚み8〜10cm、重量3〜5kg程度、展開サイズ100〜130cm四方が多いタイプです。単体でも一定の着地エリアと衝撃吸収力を確保できるとされ、月に1〜2回以上外岩に通うようになった人、最初の1枚として自分専用のメインパッドを持ちたい人に選ばれやすい系統です。

■ ハイボルダー・大型パッド型

厚み10〜12cm以上、重量5〜7kg以上、展開サイズも大きめのタイプです。高さのある課題(ハイボール)でのフォールに耐えられるよう、衝撃吸収力を最優先した設計が多いとされる一方、持ち運びの負担が大きく、車での移動が前提になりやすいです。外岩の経験を積んだ中級者以上、高さのある課題に挑みたい人向けです。

選び方の3ステップ

ここまでの知識を踏まえて、実際にクラッシュパッドを選ぶコツを3つの手順に整理しました。ステップごとに絞り込んでいくと、専門用語に翻弄されずに候補を決めやすくなります。焦って1枚目から完璧なパッドを選ぼうとする必要はありません。まずはこの3ステップで大きく外さない選択をして、実際に外岩に持ち出しながら自分に合った使い方を見つけていくつもりで進めてください。

  1. 1自分の移動手段とアプローチの長さを大まかに把握する。車移動が中心でアプローチも短めなら「オールラウンド・メインパッド型」寄り、公共交通機関でのアクセスが中心、またはアプローチが長い外岩が多いなら「コンパクト・サブパッド型」寄りから検討すると外しにくくなります。最初から「ハイボルダー・大型パッド型」を選ぶのは、よほど車での移動が前提になっている人以外にはおすすめしません。
  2. 2厚みと重量で候補を絞る。目安として、メインパッドなら厚み8〜10cm・重量3〜5kg程度、サブパッドなら厚み3〜5cm・重量1〜2kg程度のレンジに入っているモデルを3〜5点ほどリストアップします。この時点ではブランドやデザインにこだわりすぎず、まず数値のレンジで機械的に絞り込むのがコツです。
  3. 3可能であれば一緒に行くメンバーの持ち物を確認する。すでに外岩に通っている友人やジムの仲間がいる場合、その人がどんなパッドを持っているかを聞いておくと、同じようなパッドを重複して買う必要がなくなります。初めての1枚であれば、専門店のスタッフに「どんなエリアに行く予定か」を伝えて相談するのも確実な方法です。

購入前に外岩経験者と一緒に選ぶのがおすすめ

クラッシュパッドは、実際に使うエリアの地形や岩の特性によって「合う・合わない」が出やすい道具です。可能であれば、購入前に外岩経験のある人と一緒に商品を選んだり、専門店で相談したりすることで、自分の行動範囲に合ったパッドを見つけやすくなります。SNSやクライミングコミュニティで情報交換をしてみるのも一つの方法です。

外岩デビュー前に確認しておきたいこと

クラッシュパッドを用意しただけで、外岩ボルダリングの準備が整うわけではありません。ここでは通販でパッドを選ぶ前後に、特に確認しておきたいポイントを整理します。

まず、外岩は誰でも自由に登っていい場所ばかりではないという点です。エリアによっては地権者との取り決めで立ち入りが制限されていたり、駐車マナーや騒音への配慮が求められていたりします。初めて訪れるエリアでは、事前にガイドブックやローカルルールをまとめたサイトを確認し、経験者に同行してもらうことを強くおすすめします。

次に、パッドの配置(パッディング)は経験によって上達する技術だという点です。同じパッドを使っていても、置き方や重ね方によって守れる範囲は変わります。初めのうちは、経験者にパッドの置き方を見てもらいながら、少しずつ自分でも判断できるようになっていくのが安全です。一人だけの判断でパッドを配置するのではなく、可能であれば複数人でフォールの想定範囲を確認し合う習慣をつけておくと安心です。

また、パッドだけでなく「スポッター」と呼ばれる、フォールする人を安全な方向へ誘導する役割の人がいると、より安全性が高まります。パッドの隙間や、パッドの外側に落ちてしまうことを防ぐ役割で、外岩ボルダリングでは複数人で行動し、交代でスポッターを務めることが一般的です。パッドとスポッター、両方をセットで考えておくことをおすすめします。

最後に、パッドはあくまで衝撃を「和らげる」道具であり、フォールそのものを無くすものではないという点も忘れないでください。無理な高さの課題に挑戦する前に、まずは低めの課題でフォールの受け身(膝を軽く曲げて衝撃を吸収する着地姿勢)に慣れておくことも、パッドの性能を活かすうえで重要な準備の一つです。

外岩デビュー前のチェックリスト

初めて外岩に行く前に「①経験者に同行してもらえるか」「②訪れるエリアのローカルルールを確認したか」「③パッドの配置とスポッティングについて教えてもらえる人がいるか」の3点をチェックしておくと、安全に外岩デビューしやすくなります。

買ったあとに気をつけたいこと

クラッシュパッドは買って終わりではなく、使っていくうちに劣化していく道具でもあります。特に初心者のうちは見落としがちな点をいくつか挙げておきます。

まずパッドの寿命です。フォームは使用頻度や保管環境によって徐々にへたっていき、衝撃吸収力が低下していくとされています。表面の生地が破れていなくても、内部のフォームが劣化していることがあり、「なんとなく着地したときに底付きしやすくなった」と感じたら、買い替えを検討するタイミングかもしれません。使用頻度にもよりますが、月に数回のペースで数年使い続けると、内部フォームのへたりが気になり始める人が多いとされています。

次に、保管方法です。使用後に濡れたまま、あるいは湿気の多い場所に長時間置いておくと、フォームにカビが発生したり、生地の劣化が早まったりすることがあるとされています。外岩から帰ったら、可能な限りパッドを開いた状態で風通しの良い場所に置き、しっかり乾かしてから収納する習慣をつけておくと長持ちしやすくなります。

洗い方については、洗濯機での丸洗いは推奨されていません。生地の破れや、内部フォームへの水の浸入につながる可能性があるためです。基本的には土や落ち葉などの汚れを乾いたブラシで落とし、汚れがひどい部分は固く絞った布で表面だけを拭き取る程度にとどめるのが無難です。

最後に、複数人でパッドを共有する場合は、誰がどのパッドを持っているかをグループ内で把握しておくことも大切です。外岩から帰るときにパッドを取り違えたり、置き忘れたりするトラブりは意外と起こりやすいものです。名前や目印をつけておくといった、地味ですが有効な対策も検討してみてください。

よくある質問

Qジムに通っているだけならクラッシュパッドは必要ですか?

Aジムの床には備え付けのマットが敷かれているため、ジムでの練習だけであればクラッシュパッドは基本的に不要です。外岩(外の岩場)でのボルダリングに挑戦したいと考え始めたタイミングで、必要な道具の一つとして検討することになります。

Qメインパッドとサブパッドはどちらを先に買うべきですか?

A最初の1枚であれば、単体でも一定の着地エリアと衝撃吸収力を確保できるメインパッドから検討するのが無難とされています。サブパッドは、メインパッドではカバーしきれない隙間や、シットスタート課題の下に敷く補助的な役割が中心のため、外岩通いに慣れてきてから2枚目として買い足す人が多いです。

Q厚みはどれくらいあれば安心ですか?

Aメインパッドであれば8〜10cm程度が標準的な範囲とされています。厚ければ厚いほど安全というわけではなく、フォームの構造(クローズドセルとオープンセルの組み合わせ)や、パッドの配置の仕方によっても衝撃吸収力は変わってきます。厚みの数値だけでなく、フォームの構造の説明も合わせて確認することをおすすめします。

Q一人でも外岩ボルダリングに行けますか?

A技術的には可能ですが、安全面から経験者と複数人で行くことが強く推奨されています。パッドの配置(パッディング)や、フォールする人を安全な方向へ誘導する「スポッター」の役割は経験によって上達するもので、初めのうちは経験者に同行してもらいながら少しずつ覚えていくのが安全です。

Q車がなくてもパッドは持ち運べますか?

A軽量・コンパクトなサブパッドや、比較的軽いメインパッドであれば、肩紐を使ってリュックのように背負って公共交通機関で運ぶことも可能です。ただし、大型のメインパッドは収納時でも体積が大きく、電車やバスでの移動には不向きな場合があります。移動手段を先に決めてから、それに合ったサイズ・重量のパッドを選ぶことをおすすめします。

Qクラッシュパッドはどのくらいで買い替えるべきですか?

A使用頻度や保管環境によって差がありますが、月に数回のペースで数年使い続けると、内部フォームのへたりによって衝撃吸収力の低下を感じ始める人が多いとされています。表面の生地が破れていなくても、着地したときに底付きしやすくなったと感じたら、買い替えを検討するサインかもしれません。

Q予算はどれくらい見ておけばいいですか?

Aコンパクトなサブパッドであれば1万〜2万円程度、標準的なメインパッドであれば2万〜6万円程度が目安です。高さのある課題(ハイボール)に対応した大型パッドは、さらに高額になることもあります。最初の1枚であれば、無理に高額なものを選ぶ必要はなく、まずは自分の移動手段とアプローチの長さに合ったサイズ・重量を優先して選ぶのがおすすめです。

迷ったらこれ|この記事のNo.1

メトリウス リーコンクラッシュパッド(Metolius Recon Crash Pad)ME18007

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参考価格 53,680円

向いている人:車での移動が中心で、着地エリアの広いメインパッドを1枚目として持ちたい人

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