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「体験でボルダリングをやってみたら思いのほか楽しかった」「筋トレより続けられそう」という理由でジムに通い始めたものの、2回目以降どう過ごせばいいのか分からず戸惑う人は多いはずです。壁に貼られたテープの色や数字は何を意味しているのか、初心者はどの色から触っていいのか、周りの常連さんはどんなルールで登っているのか——体験レッスンでは教えてもらえないことがほとんどで、結局「なんとなく簡単そうな課題を適当に触る」だけの通い方になってしまう人も少なくありません。ボルダリングはシューズやチョークといった専用の道具さえあれば、特別な予約や仲間がいなくても一人でふらっと通える手軽さが魅力のスポーツです。ですが、グレードの仕組みや基本的なマナー、体の使い方を知らないまま自己流で続けていると、上達を実感できずに数ヶ月で足が遠のいてしまうケースも珍しくありません。この記事では、クライミングシューズの選び方は他の記事に譲り、初心者〜初級者が最初の数ヶ月をどう過ごせば楽しく続けられるかに絞って、グレードの読み方・ジムでの過ごし方・基本フォーム・マナーを整理しました。最後には、シューズ以外であると練習が快適になる道具4点も紹介しています。
この記事でわかること
- 体験で終わる人と続く人の違い
- グレード(級・段)の読み方 — まずは自分のジムの表記を確認する
- 初回〜数ヶ月の過ごし方 — 頻度・時間・順序
- 基本フォームの考え方 — 3つのポイント
- ジムでのマナーとよくある失敗
- 伸び悩みを感じたときのヒント
シューズ以外であると練習が快適になる道具4選
クライミングシューズの選び方については別記事で詳しく解説しているため、ここではシューズ以外で、通う頻度が増えてきた初心者〜初級者があると練習が快適になりやすい道具を4点紹介します。いずれも必須ではありませんが、マイシューズを持ったタイミングで合わせて揃えておくと、レンタル用品に頼らずに身軽に通えるようになります。こちらの価格は目安として記事作成時点のものを掲載しています。購入前に商品ページで最新の価格・在庫を確認してください。
4点を並べると、いずれもレンタル用品には含まれない「あると快適になる」タイプの道具であることが分かります。チョークバッグとチョークはセットで揃えることでレンタル一式から卒業でき、フィンガーテープは指の痛みが気になり始めたタイミングで、ブラシは自分の課題を丁寧に登りたくなったタイミングで、それぞれ順番に揃えていくイメージで十分です。
優先順位としては、まずマイシューズと合わせてチョークバッグ・チョークを用意し、通う頻度が週2〜3回に増えてきたらフィンガーテープとブラシを検討する、という順番がおすすめです。すべてを最初から揃える必要はなく、通い方の変化に合わせて少しずつ道具を増やしていくほうが、無駄な出費を抑えられます。
表示している価格・仕様は変わることがあります。購入前に商品ページで最新情報を確認してください。また、チョークの持ち込みについては、ジムによって液体チョークの使用可否や、粉が飛び散りやすいタイプのチョークを制限している場合があります。購入前に通っているジムのルールを確認しておくと安心です。

ブラックダイヤモンド モジョ(Black Diamond MOJO)チョークバッグ
5.00(1件のレビュー)
参考価格3,080円
ベーシックでシンプルなシリンダー型のチョークバッグ。クイックリリースバックル付きのウェビングベルトが付属し、腰に巻いてチョークをすぐ取り出せます。S/MとM/Lの2サイズ展開で、複数のカラーから選べます。
ここが良い
- シンプルな筒型で、ホールドから手を離さずにチョークを取り出しやすい
- S/M・M/Lの2サイズから選べ、手の大きさや好みに合わせやすい
- 大手ブランド製で、パーツの耐久性に安心感がある
注意点
- 容量は一般的なサイズで、大容量タイプに比べるとチョークの持ち運び量は控えめ
- 床置きタイプのバッグと違い、常に腰に巻く前提の形状

カンプ(CAMP)ブロックチョーク ヤンヤ 56g
参考価格1,590円
高品質で細かく選別された炭酸マグネシウムを使用したブロックチョーク。コンパクトなブロックを使いやすくタブ状にプレスしてあり、チョークバッグに入れてそのまま使い始められます。
ここが良い
- ブロックタイプなので、パウダータイプよりも手や床に飛び散りにくい
- 容量56gとちょうどよいサイズで、まず試してみるのに適した価格帯
- 登山・クライミング用品で実績のあるイタリアブランドの製品
注意点
- ブロックのまま使うと粉が付きにくいと感じる人もおり、砕いてから使う一手間が必要な場合がある
- 大容量タイプに比べると、通う頻度が高い人はすぐ使い切ってしまう

ガードテックス(Guard-Tex)クライミングフィンガーテープ 1.9cm幅 缶入り
参考価格2,200円
接着剤を使わず自己接着する、非伸縮性のコットン製クライミングフィンガーテープ。一般的な酸化亜鉛系接着剤のテープと異なり、剥がすときに跡が残りにくく、フリクションを落とすことなく力強く登れるとされています。
ここが良い
- 接着剤を使わない自己接着式で、剥がすときに治りかけの皮膚を傷つけにくいとされる
- ホールドやチョークに粘着の残留物を残しにくいとされ、他の利用者への配慮にもなる
- 缶入りで保管しやすく、ジムバッグに常備しておきやすい
注意点
- 一般的な布テープに比べると単価はやや高め
- ラテックス素材のため、ラテックスアレルギーがある人は使用できない

ブラックダイヤモンド ボルダリングブラシ M
5.00(1件のレビュー)
参考価格1,650円
ホールドの表面についたチョークや汚れを落とすための豚毛ブラシ。狭い箇所にも届きやすいテーパーヘッドを採用し、面の広いホールドから先端のとがったカチホールドまで幅広く使えるとされています。
ここが良い
- テーパーヘッドで、ポケット状のホールドや細かい溝にも毛先が届きやすい
- エルゴノミックなハンドル形状で、握りやすく手を傷つけにくい設計
- ジムの共用ブラシに頼らず、自分専用として衛生面でも安心できる
注意点
- 大きなホールドを広範囲にブラッシングするには、Mサイズだと少し時間がかかる場合がある
- ジムによっては共用ブラシの使用を推奨しており、必須アイテムではない
■ スペック比較表
| 商品 | ブラックダイヤモンド モジョ(Black Diamond… | カンプ(CAMP)ブロックチョーク ヤンヤ 56g | ガードテックス(Guard-Tex)クライミングフィンガ… | ブラックダイヤモンド ボルダリングブラシ M |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 3,080円 | 1,590円 | 2,200円 | 1,650円 |
| 購入 | ||||
| 重量 | 約80g(S/M)/約82g(M/L) | — | — | — |
| サイズ展開 | S/M・M/L | — | — | — |
| 留め具 | クイックリリースバックル付きウェビングベルト | — | — | — |
| カラー展開 | バーントシエナ・カーボン・フォームグリーン・グラシア・ムーンストーンほか | — | — | ブラック・レッド・ブルー・グリーン・グレー・オレンジ |
| 内容量 | — | 56g | — | — |
| 成分 | — | 炭酸マグネシウム | — | — |
| タイプ | — | ブロック(タブ状) | — | — |
| ブランド | — | CAMP(カンプ) | — | — |
| テープ幅 | — | — | 1.9cm | — |
| 容量 | — | — | 1ロール(約27m)缶入り | — |
| 素材 | — | — | コットン・ラテックス(自己接着・接着剤不使用) | — |
| 生産国 | — | — | アメリカ | — |
| 毛の素材 | — | — | — | 豚毛 |
| ヘッド形状 | — | — | — | テーパーヘッド |
| サイズ | — | — | — | M |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
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体験で終わる人と続く人の違い
ボルダリングジムの体験レッスンでは、スタッフが最初の登り方や安全な降り方を丁寧に教えてくれます。ですが体験が終わり「自分でやってみてください」という段階になった途端、何をすればいいか分からなくなる人は多いものです。実はこれはごく自然なことで、ボルダリングはテニスやゴルフのようにレッスンを受け続ける前提のスポーツではなく、基本を覚えたら自分のペースで壁と向き合いながら上達していくタイプの運動だからです。
体験で終わってしまう人の多くは「次に何を目指せばいいか分からない」という理由で足が遠のく傾向があります。逆に続けられている人は、たとえ最初はうまく登れなくても「今日は先週登れなかった課題が触れた」「新しい課題が3本増えていた」といった小さな変化を目印にして通っています。ボルダリングジムの多くは定期的に課題(ホールドの組み合わせ)を入れ替えるため、通うたびに新しい発見があるという仕組み自体が、実は継続のモチベーションを支える設計になっています。
また、体験の時点では「筋力がないと登れないのでは」と身構えてしまう人もいますが、実際には筋力よりも重心の使い方やバランス感覚のほうが重要とされる場面が多く、体格や性別を問わず楽しめるスポーツです。逆に筋力任せで無理やり体を持ち上げようとする登り方は、初心者のうちほど疲れやすく、腕や指を痛める原因にもなりやすいとされています。この記事で紹介する基本フォームの考え方を知っておくだけで、体験時よりも楽に、そして長く登れるようになるはずです。
なお、この記事は主に室内のボルダリングジムに継続して通う初心者〜初級者を対象にしています。屋外の岩場でのボルダリングは、天候やホールドの状態が室内と大きく異なり、安全管理の考え方も別に学ぶ必要があります。まずは室内ジムで基本を身につけてから、屋外に挑戦するかどうかを検討するのがおすすめです。
この記事のスタンス
登り方や体の使い方には個人差が大きく、「これが唯一の正解」というものではありません。この記事ではあくまで初心者が最初の数ヶ月で意識しておくと役立ちやすい考え方を紹介しています。実際の課題の触り方については、ジムのスタッフや常連さんに聞いてみるのが一番の近道です。
グレード(級・段)の読み方 — まずは自分のジムの表記を確認する
ボルダリングジムの壁には、ホールドごとに色分けされたテープが貼られており、同じ色のホールドだけをたどって登るのが基本ルールです。この色ごとの難易度を示すのが「グレード」で、多くの国内ジムでは「級」(10級〜1級)や、上級者向けの「段」(初段〜)で表記されます。数字が小さくなるほど難易度が上がり、1級の次は初段、初段の次は二段というように続いていきます。
ここで初心者が戸惑いやすいのが、グレードの基準がジムによって異なる点です。あるジムの5級が、別のジムでは6級相当だった、ということは珍しくありません。これはホールドの形状や壁の傾斜、コースセッター(課題を作るスタッフ)の感覚によって難易度の付け方に差が出るためです。したがって「他のジムで◯級が登れたから、このジムでも同じグレードが登れるはず」と考えるのではなく、まずは今通っているジムの中でグレードを目安として使う、という意識を持つとよいでしょう。
初心者のうちは、体験直後であれば10級〜8級あたりの、テープの数が多く登り方の選択肢が豊富な課題から始めるのが一般的です。慣れてきたら7級、6級と少しずつ難易度を上げていき、ホールドの持ち方や体の使い方のバリエーションを増やしていくのがおすすめです。無理に難しい課題ばかりに挑戦するよりも、今の自分より少しだけ難しいグレードを繰り返し登るほうが、フォームの改善につながりやすいとされています。
また、同じグレードでも「持ちやすい大きなホールドで距離を稼ぐ課題」と「小さなホールドを繊細に拾う課題」では、求められる技術が大きく異なります。初心者のうちは特定のタイプの課題ばかり登っていると、得意な動きに偏ってしまい、後々伸び悩む原因になることもあります。同じグレード帯の中でも、できるだけ違うタイプの課題をまんべんなく触ってみることを意識すると、バランスよく力がついていきます。
「登れた」の基準はジムに確認を
多くのジムでは、スタート・ゴールのホールドを両手でしっかり持ち、途中で地面や壁に足をつかずに完登することを「登れた」の基準としています。ただし細かいルール(スタートの足の置き方など)はジムごとに異なるため、初回に受付やスタッフへ確認しておくと、後々の勘違いを防げます。
初回〜数ヶ月の過ごし方 — 頻度・時間・順序
継続しやすい通い方には、いくつか共通したパターンがあります。ここでは頻度・1回あたりの時間・登る順序という3つの観点から、初心者が意識しておきたいポイントを整理します。
頻度については、週1回よりも週2〜3回のほうが、体力面でも技術面でも上達を実感しやすいとされています。ボルダリングは指や前腕に負荷がかかるスポーツで、間隔が空きすぎると筋肉痛が抜けた頃にはまた振り出しに戻ってしまいがちです。とはいえ、いきなり週3回のペースを目指す必要はなく、まずは無理のない頻度で継続することを優先し、慣れてきたら少しずつ頻度を上げていくのが現実的です。
1回あたりの滞在時間は、初心者であれば1〜1.5時間程度を目安にするとよいでしょう。ボルダリングは短い時間に強い力を使う運動のため、長時間続けると集中力が落ちてケガのリスクが上がるとされています。「疲れたけどまだ登れそう」と感じるタイミングで切り上げる習慣をつけておくと、翌日以降のコンディションも整えやすくなります。
登る順序としては、まずウォームアップとして自分のグレードより簡単な課題を数本登り、指や肩を温めてから普段のグレードに取り組む、という流れがおすすめです。いきなり限界グレードの課題に挑戦すると、指を痛めるリスクが高まるとされています。セッションの後半、疲労がたまってきた段階では、新しい課題に挑戦するよりも、すでに登れる課題を丁寧なフォームで登り直す「復習」に切り替えるのも効果的な過ごし方です。
休憩の取り方も重要です。1本登ったら数分の休憩を挟み、指や前腕の張りが落ち着いてから次の課題に取り組むようにしましょう。休憩なしで次々と課題に取り組むと、疲労で正しいフォームが崩れやすくなり、結果として上達が遠回りになることもあります。
基本フォームの考え方 — 3つのポイント
体の使い方を語り出すと専門的になりすぎてしまうため、ここでは初心者がまず意識しておくと登りやすくなる3つのポイントに絞って紹介します。いずれもコツをつかむまでに時間がかかるものですが、頭の片隅に置いておくだけでも、次にジムへ行ったときの登り方が変わってくるはずです。
■ 重心を壁に近づける
腕だけで体を引きつけようとすると、すぐに疲れてしまいます。できるだけ腰やお尻を壁に近づけるイメージを持つと、腕への負担が減り、足の力でホールドに乗り込みやすくなるとされています。初心者のうちは「腕で登る」感覚から抜け出しにくいですが、意識するだけでも消耗のペースが変わってきます。
■ 足元をしっかり見て置く
次のホールドや手の動きに気を取られて、足元を目で確認せずに適当に足を置いてしまう初心者は少なくありません。足を置くたびに、つま先がどこに乗っているかを一瞬でも目で確認する習慣をつけると、足が滑りにくくなり、姿勢も安定しやすくなります。
■ 3点支持を基本にする
両手・両足の4点のうち、動かすのは常に1点だけにして、残り3点で体を支える「3点支持」は、クライミングの基本とされる考え方です。慣れてくると同時に複数の点を動かすダイナミックな動きも必要になりますが、初心者のうちはまず3点支持を意識して、安定した姿勢で1手ずつ進む練習をするのがおすすめです。
ジムでのマナーとよくある失敗
ボルダリングジムは不特定多数の人が同じ壁を共有する場です。初心者が知らずにやってしまいがちな失敗と、覚えておきたい基本マナーを整理しました。
もっとも多い失敗が、他の人が登っている課題の下や着地エリアに立ち入ってしまうことです。ボルダリングは登っている途中で落下することが前提のスポーツで、着地エリアに人がいると、落ちてきた人・下にいる人の双方がケガをする危険があります。誰かが課題に取り組んでいるときは、その課題の着地エリアから離れた位置で待つか、順番を譲り合うのが基本マナーです。
次に多いのが、同じ課題に人が並んでいるときの割り込みです。人気の課題は順番待ちが発生することもあり、先に取り付いている人がいる場合は、順番を確認してから挑戦するようにしましょう。多くのジムは常連同士が声を掛け合いながら譲り合う文化があり、初心者のうちから「登ってもいいですか」と一声かける習慣をつけておくと、自然に馴染みやすくなります。
また、チョークの使いすぎもよくある失敗の一つです。手のひらや指に必要以上に大量のチョークをつけると、ホールドが真っ白になって滑りやすくなり、後で登る人にとっても迷惑になります。チョークは薄く軽くつける程度で十分とされており、つけすぎているかもと感じたら、一度手をはたいて余分な粉を落とす習慣をつけるとよいでしょう。
最後に、大きな声での応援や気合の声出し自体はどのジムでも珍しくありませんが、他の人が集中しているタイミングでの過度な私語や、順番を無視した割り込みは避けたいマナー違反とされています。ジムによって独自のローカルルールがある場合も多いため、通い始めのうちは掲示物やスタッフの案内をよく確認しておくと安心です。
落下時は受け身を意識する
課題によっては、途中で手が離れて落下することも珍しくありません。落ちるときはできるだけ膝を軽く曲げて足から着地し、後ろに手をつかないよう意識すると、手首の骨折などの大きなケガを防ぎやすくなります。不安がある場合は、通っているジムのスタッフに正しい落ち方・受け身のコツを聞いておくのがおすすめです。
伸び悩みを感じたときのヒント
通い始めて1〜2ヶ月ほど経つと、最初のうちにあった伸びしろが落ち着き、「同じグレードで足踏みしている」と感じる時期が訪れることがあります。これはボルダリングに限らずどんな運動でも起こりやすい自然な現象ですが、初心者のうちに知っておくと、必要以上に落ち込まずに済みます。
まず試してみたいのは、いつも同じ課題ばかり登っていないか振り返ることです。得意なタイプの課題ばかり選んでいると、そのタイプの動きは上達しても、苦手な動き(例えば足を高く上げる動き、体をひねる動き)が伸びないままになりがちです。あえて今まで避けていたタイプの課題に挑戦してみると、新しい発見があることも少なくありません。
次に、動画で自分のフォームを見返すという方法もおすすめです。スマートフォンで登っている様子を撮影してもらい、後で見返すと、自分では気づかなかった腕への頼りすぎや、足元を見ていない癖に気づけることがあります。多くのジムでは自分の登りを動画撮影すること自体は問題ありませんが、他の利用者が映り込まないよう配慮するのがマナーです。
また、ボルダリング専門のスクールやレッスンを単発で受けてみるのも有効な手段です。自己流で数ヶ月続けたあとにレッスンを受けると、独学では気づけなかった癖を短時間で指摘してもらえることが多く、その後の伸び方が変わることもあります。継続が前提のジム通いの中に、ときどきレッスンを挟むという組み合わせ方も検討してみてください。
体力面でのサポートとして、クライミング特有の筋力(前腕の握力や体幹)を補うトレーニングを取り入れる人もいますが、初心者のうちは専用のトレーニング器具に頼るよりも、まず登る回数そのものを増やして、実際の壁の中で必要な力を身につけていくほうが遠回りになりにくいとされています。
ケガを防ぐために知っておきたいこと
ボルダリングは一見ケガが少なそうに見えますが、指や肩まわりを酷使するスポーツでもあり、初心者のうちから知っておきたい注意点がいくつかあります。
もっとも起こりやすいのが指のケガです。特に、指を鍵状に曲げてホールドの縁に引っ掛ける「カチ持ち」という持ち方は、腱や関節に大きな負担がかかりやすく、初心者がいきなり多用すると腱鞘炎や指の靭帯損傷につながることがあるとされています。まずはホールド全体を包み込むように持つ持ち方を中心に練習し、カチ持ちは体が慣れてから少しずつ取り入れるのが無難です。
肩や肘まわりのケガも珍しくありません。腕を伸ばしきった状態で強い力をかけたり、体をひねりながら片腕に急激な負荷をかけたりする動きは、肩関節や肘の腱に負担がかかりやすいとされています。違和感を覚えたら無理をせず、その日はいったん切り上げる判断も大切です。
準備運動と整理運動も見落とされがちなポイントです。登り始める前に手首・肩・指を軽く回してほぐしておくと、いきなり強い負荷をかけるよりも体が動きに順応しやすくなります。登り終えたあとも、前腕や肩を軽くストレッチしておくと、翌日の張りを和らげやすいとされています。
万が一、指や肩に痛みが続くようであれば、自己判断で登り続けず、早めに整形外科やスポーツ整骨院を受診することをおすすめします。軽い違和感のうちに休養を取れば数日〜1週間程度で回復することが多い一方、痛みを我慢して登り続けると、回復に数ヶ月かかる本格的なケガにつながることもあります。
「もう一本」の前に一呼吸
疲れてきた終盤ほど、フォームが崩れてケガのリスクが上がるとされています。「あと1本」と思ったときこそ、指や前腕に張りが残っていないかを確認し、無理せず切り上げる判断も上達の一部と考えてください。
よくある質問
Qボルダリングは筋力がないと始められませんか?
A筋力よりも重心の使い方やバランス感覚が重要とされる場面が多く、体格や性別を問わず楽しめるスポーツです。むしろ筋力任せで無理に体を持ち上げようとする登り方は、初心者のうちほど疲れやすく、指や腕を痛める原因にもなりやすいとされています。まずは重心を壁に近づけ、足でしっかり体重を支える意識を持つとよいでしょう。
Qグレード(級・段)はジムが変わっても同じ基準ですか?
Aジムによって基準が異なることが多く、あるジムの5級が別のジムでは6級相当ということも珍しくありません。ホールドの形状や壁の傾斜、コースセッターの感覚によって難易度の付け方に差が出るためです。まずは今通っているジムの中でグレードを目安として使うようにしてください。
Q週に何回くらい通うのがおすすめですか?
A週2〜3回のペースのほうが、週1回よりも上達を実感しやすいとされています。ただし、いきなりそのペースを目指す必要はなく、まずは無理のない頻度で継続することを優先し、慣れてきたら少しずつ頻度を上げていくのが現実的です。
Q1回あたりどのくらいの時間登ればいいですか?
A初心者であれば1〜1.5時間程度を目安にするとよいでしょう。ボルダリングは短時間に強い力を使う運動のため、長時間続けると集中力が落ちてケガのリスクが上がるとされています。「疲れたけどまだ登れそう」と感じるタイミングで切り上げる習慣をつけておくと安心です。
Q同じグレードで足踏みしている気がします。どうすればいいですか?
Aまずは得意なタイプの課題ばかり登っていないか振り返ってみてください。あえて避けていたタイプの課題に挑戦する、動画で自分のフォームを見返す、単発のレッスンを受けてみるなどの方法が有効とされています。伸び悩みは多くの人が経験する自然な現象なので、必要以上に落ち込まずに続けることが大切です。
Q指が痛くなってきました。続けても大丈夫ですか?
A軽い違和感のうちに休養を取れば数日〜1週間程度で回復することが多い一方、痛みを我慢して登り続けると回復に数ヶ月かかる本格的なケガにつながることもあります。特に指を鍵状に曲げる「カチ持ち」を多用したあとの痛みには注意し、痛みが続くようであれば早めに整形外科などを受診してください。
Qチョークバッグやチョークはいつ買えばいいですか?
Aマイシューズを購入するタイミングで合わせて揃える人が多いです。レンタル用品に頼らずに身軽に通えるようになり、通う頻度が週2〜3回に増えてきたら、フィンガーテープやブラシなど他の道具も検討するとよいでしょう。
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