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競泳の中継や大会会場では、「DQ」「アンダーウォーター」「コースロープ」といった専門用語が当たり前のように使われます。競泳経験がない人がこうした用語をいきなり聞くと、何を指しているのか見当がつかないことも多いはずです。用語の意味を一つひとつ理解しておくと、実況や解説の内容が格段に頭に入りやすくなり、レース展開のどこに注目すべきかも自然とわかるようになります。この記事では、競泳の中継やニュースでよく登場する基本用語を、初めて競泳を観る人にも伝わるように整理しました。泳法そのもののルールについては別記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
この記事でわかること
- DQ(ディーキュー)
- アンダーウォーター
- タッチターンとクイックターン
- コースロープ・レーンロープ
- スプリットタイムとラップタイム
- オープンウォータースイミングと関連用語
DQ(ディーキュー)
DQとは「Disqualification(ディスクォリフィケーション)」の略で、日本語では「失格」または「取り消し」と呼ばれます。競泳では、泳法・タッチ・スタートなどのルール違反があった選手に対して、審判の判定によりDQが宣言されます。
DQが宣言されると、その選手はどれだけ速いタイムで泳いでいても記録が無効になり、順位や決勝進出資格を失います。中継では選手名の横に「DQ」と表示されたり、アナウンスで「取り消し」と説明されたりすることが一般的です。
DQの理由は主にターンジャッジやスタートジャッジなど、それぞれの場面を専門に見ている審判が判定します。平泳ぎの片手タッチや反則スタートなど、具体的な違反の種類は別記事「競泳4泳法のルール」で詳しく解説しています。
アンダーウォーター
アンダーウォーターとは、スタートやターンの直後に選手が水中に潜った状態で泳ぎ続ける技術やその区間のことを指します。特に平泳ぎとバタフライで多く使われる用語です。
平泳ぎとバタフライでは、スタートおよびターン後の最初の1ストロークサイクルに限り、水面に顔を出さずに長く潜って進むことがルール上認められています。この間、水の抵抗が少ない姿勢を保ちながらキックとかきを行うことで、水面を泳ぐよりも速いスピードを出せる選手もいます。
国際大会のトップ選手の中には、このアンダーウォーターの技術に特化した練習を重ね、レースの立ち上がりで大きくタイムを縮める選手もおり、中継の解説でも「アンダーウォーターが得意」といった表現で紹介されることがあります。
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タッチターンとクイックターン
ターンには「タッチターン」と「クイックターン」という2つの代表的な方法があり、主に自由形と背泳ぎで使い分けられます。
タッチターンは、壁に手(または体)でしっかりと触れてから体を反転させて蹴り出すターンの方法です。手を使う分、動作がやや大きくなりますが、確実に壁を確認できるという利点があります。
クイックターン(フリップターン、あるいはサマーソルトターンとも呼ばれます)は、壁の手前で前方に回転し、手を使わずに足で壁を蹴って進む方法です。動作が小さく速度を落とさずにターンできるため、自由形の多くの選手が採用しています。
なお背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライでは、体の一部(背泳ぎは体、平泳ぎとバタフライは両手)で壁に触れることがルール上必須のため、タッチを伴わないクイックターンは自由形以外では基本的に使われません。
コースロープ・レーンロープ
コースロープ(レーンロープ)とは、プールの各レーンを区切るために水面に張られたロープのことです。単なる仕切りではなく、波を吸収する機能を持つ部品が組み込まれています。
コースロープに使われている円盤状のパーツ(フロート)は、隣のレーンから伝わってくる波を吸収し、水面をできるだけ静かに保つ役割を果たしています。これにより、隣で泳ぐ選手の水の乱れが自分のレーンに伝わりにくくなり、レースの公平性が保たれています。
国際大会で使われる高規格のコースロープほど波を吸収する性能が高く、記録が出やすいプール環境として評価されることもあります。
スプリットタイムとラップタイム
スプリットタイムとラップタイムは、レース中の区間ごとのタイムを表す用語で、中継の画面にもよく表示されます。
スプリットタイムは、スタートから各区間(多くは50mごと)までの累積タイムを指します。一方ラップタイムは、その区間だけにかかった単独のタイムを指し、前の区間との比較でペースの上がり下がりを把握するのに使われます。
中継では「後半のラップが速い」「前半からハイペースで入っている」といった実況とともにこれらの数値が示され、選手のレースプランを読み取る手がかりになります。
オープンウォータースイミングと関連用語
オープンウォータースイミングとは、プールではなく海・湖・河川など自然の水域で行われる長距離の競泳種目です。オリンピックでは10km種目が実施されています。
オープンウォーターでは「ブイ」と呼ばれる浮標でコースが示され、選手はそのブイを目印にしながら周回します。集団で泳ぐ中で相手の脇腹や足に触れる「コンタクト」も頻繁に起こり、プール競泳とは異なる戦術や体力配分が求められる種目です。
関連して「ドラフティング」という用語もよく使われます。これは自転車競技と同様に、前を泳ぐ選手の後方に付いて水の抵抗を減らしながら泳ぐ技術・戦術のことです。
ハイテク水着・FINA承認
競泳の水着に関する用語として「FINA承認」という表現が使われることがあります。FINAは競泳の国際統括団体の旧称で、現在はWorld Aquaticsに改称されています。
大会で使用できる競泳用水着には、生地の素材や形状(丈の長さなど)に関する規定があり、統括団体の承認を得た製品のみが公式レースで使用できます。ニュースなどで「水着規制」と呼ばれる話題は、主にこの承認基準の変更に関するものです。
一般的な練習用水着と大会承認水着(レーシングスーツ)は生地や着用感が大きく異なり、大会に出場する選手の多くはレース用に別の水着を用意しています。
用語を知って中継をもっと楽しむ
競泳の実況や解説で使われる用語は一見難しく感じますが、それぞれの言葉が指している具体的な動作や場面を知っておけば、レース展開の意味がぐっとつかみやすくなります。
DQやアンダーウォーターのようにルールと直結する用語は、レースの結果そのものに関わる重要な情報です。中継を見る際にこれらの用語を意識しておくと、なぜその選手が表彰台を外れたのか、なぜあの選手のターンが速いのかといった細かい部分まで楽しめるようになります。
用語の正確な定義や運用は、World Aquatics(世界水泳連盟)および日本水泳連盟の公式資料に基づいています。細部は改正されることもあるため、最新の情報は各団体の公式発表を確認してください。
よくある質問
QDQとはどういう意味ですか?
ADQは「Disqualification」の略で、日本語では「失格」または「取り消し」を意味します。泳法やタッチ、スタートのルール違反があった場合に審判の判定で宣言され、記録が無効になります。
Qアンダーウォーターはどの泳法でよく使われますか?
A主に平泳ぎとバタフライで使われます。スタートおよびターン後の最初のストロークサイクルに限り、水面に顔を出さず潜ったまま進むことがルール上認められています。
Qタッチターンとクイックターンの違いは何ですか?
Aタッチターンは壁に手や体で触れてから反転するターンで、クイックターンは手を使わず前方回転して足で壁を蹴るターンです。ルール上手を使う必要がある背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライでは主にタッチターンが使われます。
Qコースロープにはどんな役割がありますか?
A各レーンを区切るだけでなく、ロープに付いた円盤状のパーツが隣のレーンからの波を吸収し、水面を静かに保つ役割を果たしています。
Qオープンウォータースイミングとはどんな種目ですか?
Aプールではなく海や湖などの自然の水域で行う長距離の競泳種目です。オリンピックでは10km種目が実施され、ブイを目印にしたコース設定や選手同士のコンタクトが特徴です。
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