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ボルダリングジムに数ヶ月通って、ハーネスとロープを使うリードクライミングやトップロープに挑戦するようになると、次に必要になるのが「ビレイデバイス」です。ジムの講習会では「グリグリ」や「ATC」という名前を耳にしても、実際に自分用に1個買おうとすると、ペツルやブラックダイヤモンド、マムートといったメーカーのサイトに並ぶ「アシストブレーキ」「ガイドモード」「対応ロープ径」といった単語の意味が分からず、結局「講習会で使ったのと同じものを何となく選ぶ」という人も多いのではないでしょうか。ビレイデバイスは、パートナーが落下したときにロープを止め、命を預かる相棒の安全を左右する道具です。構造の特徴を理解しないまま選んでしまうと、確保の感覚がジムのレンタル品と大きく変わって戸惑ったり、対応外のロープ径で使ってしまい制動力が不安定になったりすることもあります。この記事では、専門用語を一つずつやさしい言葉に置き換えながら、初心者〜中級者がどこを見てビレイデバイスを選べばいいかを整理しました。最後には、チェックしておきたい4点も比較しています。なお、この記事は購入前の知識整理を目的としたもので、実際の使用にあたっては必ず講習会やジムのスタッフからビレイ操作の指導を受け、購入後も実技講習を受けてから実際の確保に使用してください。
この記事でわかること
- ビレイデバイスは「確保の感覚」を大きく左右する道具
- 「制動アシストなし(ATC型)」の仕組みと特徴
- 「制動アシストあり(アシストブレーキ型)」の仕組みと特徴
- 対応ロープ径をチェックする — 商品ページの数値の読み方
- 重量・携帯性の違い — ギアラック全体の重さも考える
- 目的別に見る2タイプ
初心者〜中級者におすすめのビレイデバイス4選
ここからは厳選した候補の紹介に入ります。ひとつお断りしておくと、これらを使えば安全というものではなく、正しい操作と確保姿勢、日頃の点検があって初めて安全性が確保されます。いずれもメーカーの商品ページ上で用途が明記されているモデルの中から、制動アシストの有無・重量・想定シーンが異なる4点を選びました。価格は執筆時点で調べたものです。時間の経過で変わっている可能性があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫を確認してください。
4点を並べると、制動アシストの有無と価格帯で役割が分かれているのが分かります。ATCガイドとルベルソは制動アシストなしのチューブ型で、いずれもガイドモードに対応(ルベルソはハーフロープ対応も含む多機能型)、グリグリとスマート2.0はアシストブレーキ型で、価格と携帯性のバランスに違いがあります。
どれが適しているかは、今のビレイ経験と、これから目指すクライミングのスタイルによって変わります。まず基本操作をしっかり身につけたいならATCガイド、多機能さとアルパイン対応力を重視するならルベルソ、ジムのレンタル機に近い感覚で安心感を得たいならグリグリ、価格を抑えてアシストブレーキ型を試したいならスマート2.0、という基準で選ぶと、後悔しにくいはずです。価格・仕様はメーカーの都合で変わることがあります。購入前に商品ページで最新情報を確認してください。
なお、今回はいずれもメーカー公式または正規取扱店の商品ページで用途が明記されているモデルを選びましたが、ビレイデバイス選びに絶対の正解はありません。同じ「アシストブレーキ型」を謳うモデルでも、メーカーごとに機構の作動条件や手の当てやすさには違いがあります。可能であれば、この4点に近いモデルをジムのレンタル品で試し、実際にロープを操作する感覚を確かめてから購入を検討してみてください。

ブラックダイヤモンド ATCガイド(Black Diamond ATC-Guide) BD14015
5.00(1件のレビュー)
参考価格6,160円
ガイドモードに対応した、制動アシストなしのチューブ型ビレイデバイス。軽量・コンパクトな作りで、ジムでのリード練習からアウトドアのマルチピッチまで幅広く使える定番モデルです。
ここが良い
- 構造がシンプルで、ロープの繰り出し・懸垂下降での扱いやすさに定評があるとされる
- ガイドモードに対応しており、将来マルチピッチに挑戦する際も買い替えが不要
- 4点の中でもっとも軽量で、ギアラック全体の携帯性を優先したい人に向く
注意点
- 制動アシスト機構がないため、確保中は常に制動側のロープを正しく握り続ける必要がある
- アシストブレーキ型に比べ、長時間のテンション確保では手への負担を感じやすい場合がある

ペツル グリグリ(PETZL GRIGRI) D014BA
参考価格14,450円
アシストブレーキを備えた、世界的に広く使われている定番のビレイデバイス。カムアシスト式のブロッキング機構により、確保時の安心感を重視した設計とされています。ジムのレンタル機としても採用例の多いモデルです。
ここが良い
- アシストブレーキ機構により、長時間のリード確保やテンション確保での安心感を得やすいとされる
- ジムのレンタル機として採用されている例が多く、講習会で操作を教わりやすい
- 国内正規品として販売されており、保証面でも安心して購入しやすい
注意点
- 4点の中では価格がもっとも高め
- ATC型と比べて重量があり、ロープの繰り出し操作にも独特のコツが必要とされる

ペツル ルベルソ(PETZL REVERSO) D017AA
参考価格5,390円
ガイドモードに対応した、制動アシストなしの多機能ビレイデバイス。軽量ながらディッセンダー(懸垂下降器)としての機能も兼ね備え、マルチピッチクライミングでの汎用性を重視した設計です。
ここが良い
- ハーフロープ・ツインロープにも対応しており、アルパイン志向のステップアップにも使いやすい
- ディッセンダー(懸垂下降器)としての機能を兼ねており、1個で複数の役割をこなせる
- 4点の中でもっとも価格が手頃で、コストを抑えて多機能モデルを試したい人に向く
注意点
- 制動アシスト機構がないため、ATCガイドと同様に確保中の握り方には注意が必要
- 多機能なぶん、初めて使う際は操作方法を講習会でしっかり確認しておく必要がある

マムート スマート2.0(MAMMUT Smart 2.0) 2040-02210-2088
参考価格6,171円
コンパクトな形状ながら制動アシスト機構を備えた、アシストブレーキ型の中では軽量な部類のビレイデバイス。片手でのロープ操作のしやすさを重視した設計で、ジムクライミングからの導入にも扱いやすいモデルです。
ここが良い
- アシストブレーキ型としては比較的コンパクトで、ジムからの持ち運びもしやすいとされる
- グリグリと比べて価格が手頃で、アシストブレーキ型を初めて試したい人にも導入しやすい
- ロープの繰り出しがスムーズだとする声もあり、確保のテンポを重視したい人にも向く
注意点
- グリグリに比べると国内での採用例・レビュー情報がやや少なく、事前の情報収集がしにくい場合がある
- ガイドモードには対応していないため、マルチピッチでの多人数確保には不向き
■ スペック比較表
| 商品 | ブラックダイヤモンド ATCガイド(Black Diam… | ペツル グリグリ(PETZL GRIGRI) D014B… | ペツル ルベルソ(PETZL REVERSO) D017… | マムート スマート2.0(MAMMUT Smart 2.… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 6,160円 | 14,450円 | 5,390円 | 6,171円 |
| 購入 | ||||
| 重量 | 約69g(メーカー公表値の目安) | 約175g | — | — |
| 対応ロープ径 | 約7.7〜10.2mm(シングルロープの目安) | 約8.5〜11mm(推奨は9〜10.5mm程度) | シングル約8.9〜10.5mm、ハーフ・ツイン約7.1〜9mm | 約8.9〜10.5mm |
| 制動アシスト | なし(チューブ型) | あり(カムアシスト式ブロッキング機構) | なし(チューブ型・ディッセンダー機能兼用) | あり(セルフブレーキ機構) |
| ガイドモード | 対応 | — | 対応 | — |
| 素材 | アルミニウム | — | アルミニウム合金 | — |
| 認証 | — | CE EN 15151-1、UIAA | CE EN 15151-2、UIAA | — |
| 国内正規品 | — | 記載あり | — | — |
| ブランド | — | — | — | マムート(スイス) |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
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ビレイデバイスは「確保の感覚」を大きく左右する道具
ハーネスやシューズであれば、多少サイズが合わなくても「フィット感が悪いな」で済むかもしれません。ですがビレイデバイスは違います。クライマーが落下した瞬間、ロープを止めて衝撃を受け止めるのがビレイデバイスの役割であり、種類によって「ロープを繰り出す感覚」「制動をかけるタイミング」「万が一手を離してしまったときの挙動」が大きく異なります。ジムのレンタルビレイデバイスに慣れているからといって、自分で購入したモデルがまったく同じ操作感とは限りません。
ビレイデバイスは大きく分けて「制動アシストなし(いわゆるATC型・チューブ型)」と「制動アシストあり(アシストブレーキ型)」の2系統があります。この違いは単なるスペックの差ではなく、ビレイをするときの手の動かし方、落下を止める仕組みそのものが変わる、いわば別のカテゴリの道具だと考えたほうが分かりやすいです。どちらか一方だけを覚えれば済むわけではなく、ジムによって置いてある機種が異なることも多いため、両方の仕組みを理解しておくことは、これから長くクライミングを続けるうえでも役立ちます。
この記事では「このビレイデバイスを買えば安全」というような書き方はしません。ビレイデバイスはあくまで、正しい持ち方・正しい確保姿勢とセットで使って初めて安全性を発揮する道具であり、選び方の知識だけでは不十分だからです。その代わり、商品ページに並ぶ言葉がそれぞれ何を意味していて、初心者にとってどのあたりが無難な目安になるのかを、できるだけ具体的に説明していきます。
また、この記事はスポーツクライミング・ジムクライミングでの一般的なビレイ用途を対象にしています。ケイビング(洞窟探検)や渓流下降など特殊な用途、あるいは細径のダブルロープを使うアルパインクライミングでの応用的な使い方は、選び方の基準がやや異なる部分があるため、必要に応じて専門店やメーカーに確認することをおすすめします。
この記事のスタンス
商品ごとの特徴についてはすべての人に当てはまるとは限らないため、控えめな表現を心がけています。確保の感覚には個人差や慣れの影響が大きく、一概に言い切れるものではないためです。判断材料として使い、購入後は必ずジムのスタッフや講習会で正しい使い方の指導を受けてから実際のビレイに使用してください。
「制動アシストなし(ATC型)」の仕組みと特徴
ATC型(チューブ型)は、ロープを2つ折りにしてデバイスの穴に通し、カラビナで固定するだけのシンプルな構造です。ロープが折れ曲がる角度と、ビレイヤーが下側のロープ(制動側)を握る力によって摩擦を生み出し、落下を止めます。機械的なブレーキ機構がないため、最終的にロープを止めるのはビレイヤー自身の手の力です。
構造がシンプルな分、軽量・コンパクトで、価格も比較的手頃なモデルが多いのが特徴です。またロープの繰り出し・回収がスムーズで、リードクライマーがテンポよく登っているときも、ロープの出し入れに引っかかりを感じにくいとされています。懸垂下降(下降器として使う場面)でもクセが少なく扱いやすいという声もよく聞かれます。
一方で、ビレイヤーが常に制動側のロープを正しい位置で握り続ける必要があり、握る手を離してしまうと、摩擦だけでは完全に止まらない場合があります。そのため、ジムや講習会では「制動側の手は絶対に離さない」という操作の基本を、ATC型を使う前提として繰り返し教わることになります。基本に忠実な確保姿勢を体に染み込ませるという意味で、多くのジムがビレイ講習の入り口にATC型を使っているのもこのためです。
商品ページには「ガイドモード対応」という表記が見られることがあります。これは、支点に直接デバイスを固定して、2人以上のセカンドを同時にビレイできる機能で、マルチピッチクライミングや複数人でのトップロープ確保に使われます。ジムでのリード練習が中心であれば必須ではありませんが、将来的にアウトドアのマルチピッチに挑戦したい人は、ガイドモード対応モデルを視野に入れておくと買い替えの手間を減らせます。
「制動アシストあり(アシストブレーキ型)」の仕組みと特徴
アシストブレーキ型は、内部にカムやレバーなどの機構を備え、ロープに急激な引っ張り(落下時の衝撃)が加わると、機構が作動してロープを挟み込み、制動を補助してくれる構造です。代表的なものにペツルのグリグリシリーズがあり、「セルフブレーキ機構」「アシストブレーキ」などの名称で商品ページに説明されています。
この機構があることで、ビレイヤーが制動側のロープを完全に手放してしまった場合でも、機構が働いてある程度ロープの流れを止めてくれるとされています。これは、長時間のビレイで手が疲れてきたときや、テンションをかけて休むクライマーを支え続けるときの安心感につながる、大きなメリットです。ジムでのリード壁の脇に、こうしたアシストブレーキ型のデバイスが用意されていることも多く、初めて触れる人も少なくありません。
ただし「アシストブレーキ=手を離しても絶対に安全」という意味ではありません。あくまで機構が作動する条件(急激な荷重がかかった場合など)や、正しい持ち方が前提であり、機構に頼りきった操作は推奨されていません。メーカーの取扱説明書でも、制動側の手を離さないという基本原則自体はATC型と変わらず求められています。この点を誤解したまま使うと、かえって危険な操作につながる可能性があるため、購入後は必ず講習を受けて正しい使い方を学んでください。
構造が複雑な分、ATC型に比べて重量・サイズがやや大きく、価格も高めのモデルが中心です。またロープの繰り出し方にもコツが必要で、特にロープを素早く出したいとき(クライマーがクリップする瞬間など)は、ATC型とは異なる持ち方や動かし方に慣れる必要があります。ジムのレンタル品や講習会で操作方法を教わったうえで、自分の手の大きさや握力に合ったモデルを選ぶのが失敗しにくい進め方です。
対応ロープ径をチェックする — 商品ページの数値の読み方
ビレイデバイスの商品ページには「対応ロープ径 8.5〜10.5mm」のように、使用できるロープの太さの範囲が明記されています。この範囲から外れたロープを使うと、細すぎる場合は制動力が不足して滑りやすくなり、太すぎる場合はロープがデバイスの穴に通しにくくなったり、繰り出しが極端に重くなったりすることがあります。
ジムでレンタルしているクライミングロープの多くは9.5〜10.5mm程度の太さが中心ですが、これからスポーツクライミングやアルパインクライミングにステップアップしていくと、より細径(8mm台〜9mm台前半)のロープを使う機会も出てきます。自分がこれから使う予定のロープ、あるいはジムで貸し出されているロープの径をあらかじめ確認し、その数値がビレイデバイスの対応範囲に収まっているかを商品ページでチェックしてください。
アシストブレーキ型の中には「推奨ロープ径」と「使用可能ロープ径」が別々に記載されているモデルもあります。推奨範囲の中央あたりのロープ径で使うと、機構がもっともスムーズに作動しやすいとされ、範囲の端に近いロープ径では、繰り出しの重さや制動のかかり方に違いを感じることがあります。初めて購入する場合は、普段よく使うロープの径に近い推奨範囲のモデルを選ぶと失敗しにくくなります。
なお、新品のロープは表面のコーティング(撥水加工など)が効いていて滑りやすく、逆に使い込んで毛羽立ったロープは摩擦が大きくなる傾向があるとされています。同じビレイデバイス・同じロープ径でも、ロープのコンディションによって操作感が変わることがある点も、覚えておくと実際の確保の場面で戸惑いにくくなります。
重量・携帯性の違い — ギアラック全体の重さも考える
ビレイデバイス単体の重量は数十g〜200g程度と、ハーネスやロープに比べれば軽い部類の道具です。ただしATC型が60〜80g程度であるのに対し、アシストブレーキ型は170〜200g程度と、2倍以上の差が出ることも珍しくありません。
ジムでのボルダリング・リード練習が中心であれば、重量差はさほど気にならないかもしれません。ですが、アウトドアのマルチピッチクライミングのように、他のギア(カムやナッツ、スリングなど)も含めて全体の装備重量を抑えたい場面では、ビレイデバイスの重量差も無視できない要素になってきます。将来的にどのようなスタイルのクライミングに進みたいかを、重量面からも考えておくとよいでしょう。
携帯性という点では、ATC型はカラビナ1枚あれば装着でき、ギアラックの中でもかさばりにくいのに対し、アシストブレーキ型はやや大きめの専用カラビナが推奨されていることが多く、収納時にもある程度のスペースが必要です。ジムに毎回持っていくだけであれば大きな問題にはなりませんが、荷物を最小限にしたいアルパイン志向の人は、この点も比較材料に加えてみてください。
目的別に見る2タイプ
ここまで見てきた「制動アシストの有無」「対応ロープ径」「重量」の組み合わせによって、市販のビレイデバイスはおおよそ2つの系統に分けられます。すべてのモデルがきれいに当てはまるわけではありませんが、商品ページを読み込む前に、自分がどちらのタイプを最初の1個にするかを決めておくと選びやすくなります。
■ ATC(チューブ)型 — 基本を身につけたい人向け
重量60〜100g程度とコンパクトで、価格も5,000〜7,000円程度に収まるモデルが中心です。構造がシンプルで、ロープの繰り出し・懸垂下降での扱いやすさに定評があるとされています。ビレイの基本操作をしっかり身につけたい初心者、価格を抑えて最初の1個を揃えたい人に向いています。
■ アシストブレーキ型 — 長時間のビレイに安心感が欲しい人向け
重量170〜200g程度とやや重めで、価格も1万円台半ば〜が中心です。制動を補助する機構により、長時間のリード練習や、テンションをかけて休むクライマーを支える場面で安心感を得やすいとされています。ジムでのリード確保がメインになってきた中級者や、ジムのレンタル品と同じ感覚で使いたい人に向いています。
選び方の3ステップ
ここまでの知識を踏まえて、実際にビレイデバイスを選ぶ流れを3つの手順に整理しました。この順番で絞り込んでいくと、専門用語に迷わされることなく絞り込みやすくなります。
- 1自分が置かれている状況を整理する。ビレイ自体を習い始めたばかりで基本操作を身につけたい段階なら「ATC型」、ジムでリードのビレイを任される機会が増えてきて長時間の確保に安心感が欲しいなら「アシストブレーキ型」を軸に検討すると外しにくくなります。迷ったら、通っているジムのレンタル品や講習会でよく使われている機種に合わせるのも一つの方法です。
- 2自分がよく使うロープの径を確認し、その数値が対応(推奨)ロープ径の範囲に収まっているモデルを2〜3候補に絞り込みます。ジムで借りているロープの太さが分からない場合は、スタッフに聞いておくと選びやすくなります。
- 3購入前にガイドモードの有無、専用カラビナの必要性など付帯条件を確認します。購入後は必ずジムのスタッフや講習会で正しい持ち方・確保姿勢・非常時の対応を教わってから、実際のビレイに使用してください。
使い始める前に必ず確認したいポイント
ビレイデバイスは購入して終わりではなく、使い始める前に正しい知識と技術を身につけることが欠かせません。ここでは初心者が特に見落としがちなポイントを整理します。
まず、購入したビレイデバイスを実際の確保に使う前に、必ずジムのビレイ講習や外部の講習会を受講し、正しいセット方法・確保姿勢・非常時の対応(ロープをロックする、テンションをかける、といった操作)を身につけてください。特にアシストブレーキ型は機種ごとにロープのセット方向や向きが決まっており、逆向きにセットすると機構が正しく作動しない場合があります。
次に、専用カラビナの確認です。特にアシストブレーキ型の中には、メーカーが特定の形状のカラビナ(ロックゲート付きのHMS型など)を推奨しているモデルがあります。手持ちのカラビナと組み合わせても問題ないか、商品ページや取扱説明書で確認しておくと安心です。
また、ビレイをする際は「クローブヒッチでのセルフビレイ」や「バックアップノット」など、ビレイデバイス単体に頼らない安全策を併用することも、講習会で教わる基本の一つです。ビレイデバイスの機構だけに頼るのではなく、確保姿勢全体で安全性を確保するという考え方を、早い段階から身につけておくことをおすすめします。
最後に、パートナーとの「バディチェック」の習慣です。登り始める前に、お互いのハーネスの装着状態、ロープの結び目、ビレイデバイスのセット方向を確認し合うことで、単純なセットミスに気づきやすくなります。ジムでは経験者同士でも当たり前に行われている習慣なので、初心者のうちから積極的に取り入れてください。
通販で失敗しないためのチェックリスト
購入前に「①制動アシストの有無(ATC型かアシストブレーキ型か)を確認したか」「②自分がよく使うロープ径が対応範囲に収まっているか」「③ガイドモードなど将来必要になりそうな機能を確認したか」の3点をチェックしておくと、通販での選び方の失敗を減らしやすくなります。
買ったあとに気をつけたいこと — 点検と寿命
ビレイデバイスは金属パーツが中心のため、他のクライミングギアに比べると劣化のスピードは緩やかですが、使用頻度に応じた点検と、いずれ訪れる交換のタイミングを知っておくことは大切です。
まず、使用のたびにロープが通る溝(ロープが接触してすり減る部分)を確認してください。長期間使用していると、溝に段差状の摩耗が生じることがあり、摩耗が進むとロープへの攻撃性が増したり、制動力に偏りが出たりすることがあるとされています。摩耗が目立つようになったら、メーカーや専門店に相談して交換を検討してください。
アシストブレーキ型は、内部の可動部(カムやレバー)の動きも定期的に確認しておきたいポイントです。動きが渋くなった、引っかかりを感じるといった変化があれば、無理に使用を続けず、メーカーのサポート窓口や専門店に相談することをおすすめします。分解清掃や注油についても、自己判断せずメーカーの取扱説明書に従ってください。
保管については、直射日光や高温多湿を避け、他の金属パーツとぶつかって傷がつかないよう、専用の袋やギアラックに入れて保管するのが基本です。落下時の強い衝撃を受けた場合は、見た目に異常がなくても、ハーネスやロープと同様にメーカーや専門店に相談し、交換の要否を確認したほうが安心です。
最後に、ビレイデバイスは単体で寿命を判断するものというより、正しく使い続けられているか、異常な摩耗や動作不良がないかを都度確認しながら使う道具です。日頃の点検を習慣にすることが、結果的にパートナーとの安全なクライミングを長く続けることにつながります。
よくある質問
Q初心者はATC型とアシストブレーキ型のどちらを選べばいいですか?
Aビレイの基本操作をこれから身につける段階であれば、構造がシンプルなATC型から始めるのも一つの方法です。一方、ジムのレンタル機がアシストブレーキ型中心で、講習でその使い方を教わっているなら、同じ系統のモデルを選ぶと操作に迷いにくくなります。通っているジムでよく使われている機種に合わせて選ぶのもおすすめです。
Qアシストブレーキ型なら手を離しても安全ですか?
Aいいえ。アシストブレーキ型は、急激な荷重がかかった際に機構が制動を補助する仕組みであり、「手を離しても絶対に安全」という意味ではありません。メーカーの取扱説明書でも、制動側の手を離さないという基本原則はATC型と変わらず求められています。機構に頼りきった操作は避け、必ず講習で正しい持ち方を確認してください。
Q対応ロープ径はどうやって確認すればいいですか?
A商品ページに「対応ロープ径◯〜◯mm」として明記されています。自分がこれから使う予定のロープ、あるいはジムで貸し出されているロープの太さを確認し、その数値が対応範囲(できれば推奨範囲の中央付近)に収まっているモデルを選ぶと失敗しにくくなります。
Qガイドモードは初心者にも必要ですか?
Aジムでのリード練習が中心であれば、ガイドモードは必須ではありません。ただし将来的にアウトドアのマルチピッチクライミングに挑戦したい場合、ガイドモード対応モデルを最初から選んでおくと、後から買い替える手間を減らせます。
Qビレイデバイスはどのくらいで買い替えるべきですか?
A金属パーツが中心のため寿命の目安は他のギアより緩やかですが、ロープが通る溝の摩耗や、アシストブレーキ型の可動部の動きに異常がないかを定期的に確認する必要があります。摩耗が目立つ、動きが渋いといった変化があれば、メーカーや専門店に相談して交換を検討してください。強い落下衝撃を受けた場合も、見た目に異常がなくても相談することをおすすめします。
Q購入前に試し使いはできますか?
A多くのジムでは、レンタル用のビレイデバイスを使って講習を受けられます。購入前に、候補にしているモデルと同じ系統(ATC型かアシストブレーキ型か)のレンタル品を使ってみて、操作の感覚を確かめてから購入を検討すると失敗しにくくなります。
Q専用のカラビナも別に買う必要がありますか?
A特にアシストブレーキ型は、メーカーがロックゲート付きのHMS型など特定の形状のカラビナを推奨していることがあります。手持ちのビレイ用カラビナがある場合も、商品ページや取扱説明書で推奨形状を確認し、必要であれば別途用意することをおすすめします。
迷ったらこれ|この記事のNo.1

ブラックダイヤモンド ATCガイド(Black Diamond ATC-Guide) BD14015
参考価格 6,160円
向いている人:ビレイの基本操作をしっかり身につけたい初心者、価格を抑えて1個目を揃えたい人
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