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「相手の懐に入る接近戦」はボクシング用語で「インファイト」、そうして戦う選手は「インファイター」です。距離をとって戦うのは「アウトボクシング」と呼びます。実況でよく聞く言葉は、パンチ、構え・スタイル、ディフェンス、試合展開、判定・決着、タイトル戦・階級の6ジャンルに分けると整理できます。この記事は、ジャンルごとの表で意味を一目で確認できる用語集です。
この記事でわかること
- ボクシングで相手の懐に入る接近戦を何と言う? — 答えは「インファイト」
- パンチの種類 — ジャブ・ストレート・フック・アッパー
- アッパー(アッパーカット)とは — 下から突き上げるパンチ
- 構え・スタイルに関する用語
- ディフェンスの用語 — ダッキング・ウィービング・スウェーの違い
- 試合展開に関する用語
ボクシングで相手の懐に入る接近戦を何と言う? — 答えは「インファイト」
相手の懐に入り、短い距離でフックやアッパーを連打する戦い方をインファイト(接近戦)と呼びます。この戦法を得意とする選手がインファイターです。反対に、フットワークで距離をとり、主にジャブとストレートで戦う技巧的な戦法をアウトボクシングといい、選手はアウトボクサーと呼ばれます。
実況で「インサイドに入った」「中に入って打ち合っている」と言うときは、このインファイトの状態を指します。接近戦はパンチの打ち合いになりやすく、被弾も増えるため、観戦では見どころになりやすい展開です。
インファイトとアウトボクシングの違い
| 項目 | インファイト | アウトボクシング |
|---|---|---|
| 距離 | 至近距離(懐に入る) | 遠めの距離を保つ |
| 主なパンチ | フック・アッパー・ボディ | ジャブ・ストレート |
| 選手の呼び方 | インファイター | アウトボクサー |
| 狙い | 連打で圧力をかける | 被弾を避けて有効打を積む |
実際の試合では、1人の選手が距離を使い分けることが多い(ボクサーファイター)。
パンチの種類 — ジャブ・ストレート・フック・アッパー
ボクシングの基本のパンチは、ジャブ、ストレート、フック、アッパーカットの4種類です。この4つに、ボディへのパンチ(ボディブロー)と、組み合わせの呼び名が加わります。
ジャブとストレートは、どちらも直線的に出すパンチですが、前の手か後ろの手かで役割が変わります。ジャブは速く出して距離をはかり、ストレートは体重を乗せて強く打ちます。実況の「ワンツー」は、この2つを続けて打つ最も基本のコンビネーションです。
パンチの用語
| 用語 | 意味 | 役割 |
|---|---|---|
| ジャブ | 前の手で素早く打つ直線のパンチ | 距離をはかる・攻撃の起点 |
| ストレート | 後ろの手で打つ直線のパンチ | 威力のある本命 |
| フック | 腕を曲げ腰の回転で横から打つ | 顔・ボディへの横の攻撃 |
| アッパーカット | 下からあごを突き上げる | 接近戦・ガードの内側 |
| ボディブロー | 腹部を打つパンチの総称 | 体力・スタミナを削る |
| ワンツー | ジャブ→ストレートの連続 | 最も基本のコンビネーション |
| カウンター | 相手の攻撃にタイミングを合わせて打つ | 相手の勢いを利用する |
右利きの構え(オーソドックス)では、前の手が左、後ろの手が右。
コンビネーションとは
パンチを2発以上つなげて打つことをコンビネーションといいます。ワンツーのほか、ワンツーフックのように、パンチの名前を順番に並べて呼びます。
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アッパー(アッパーカット)とは — 下から突き上げるパンチ
アッパー(アッパーカット)は、下からあごを突き上げるように打つパンチです。顔を下げた相手や、ガードの内側にいる相手に当てやすいため、インファイトの距離でよく使われます。
打ち方は、膝と腰を沈めてから、体を起こす力と一緒に拳を斜め上へ突き上げます。腕だけで打つと大きく振って当たらないため、下半身の伸びを使うのがポイントです。ボディに向けて打つアッパー(ボディアッパー)もあります。
観戦では、距離が近づいたときに、顔を下げた相手へ入る「アッパーカット」と、ガードの間から入るジャブやストレートを見比べると、攻防の読み合いが分かりやすくなります。
構え・スタイルに関する用語
選手の構えと戦い方のタイプにも、それぞれ名前があります。実況で選手の紹介に使われる言葉です。
オーソドックスの選手にとって、サウスポーは左右が逆の構えなので、距離や足の位置取りが普段と変わります。サウスポーとの対戦が「やりづらい」と言われるのは、このためです。
構え・スタイルの用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| オーソドックス | 左手・左足が前の構え。右利きに多い |
| サウスポー | 右手・右足が前の構え。左利きに多い |
| スイッチ | 試合中に左右の構えを切り替える |
| インファイター | 接近戦で連打を狙う選手 |
| アウトボクサー | 距離をとりジャブ中心に戦う選手 |
| ボクサーファイター | 距離と接近戦を使い分ける選手 |
| パンチャー | 一発の強打を持つ選手 |
| カウンターパンチャー | 相手の攻撃に合わせて打つのが得意な選手 |
ディフェンスの用語 — ダッキング・ウィービング・スウェーの違い
相手のパンチを避ける動きは、頭や上半身の動かし方で名前が変わります。ダッキングは上体を屈めて避け、ウィービングは頭でU字を描くように左右へ避け、スウェーは上半身を後ろに反らして避けます。
クリンチは、相手の体に組みついて攻撃を止める動作です。組みつく行為そのものは防御手段として認められていますが、故意に抱え続けるホールディングは反則になりえます。レフェリーは両者に「ブレイク」を命じ、離れて戦わせます。
ディフェンスの用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ガード | 両腕を上げて顔とボディを守る基本姿勢 |
| ブロッキング | 腕やグローブでパンチを受け止める |
| パリング | 手のひらでパンチを払う |
| ヘッドスリップ | 頭を左右に動かして避ける |
| ダッキング | 上体を屈めて避ける |
| ウィービング | 頭でU字を描くように左右へ避ける |
| スウェー | 上半身を後ろに反らして避ける |
| クリンチ | 相手に組みついて攻撃を止める |
| ロープ・ア・ドープ | ロープにもたれて衝撃を逃がす戦法 |
試合展開に関する用語
試合中の流れや、中断・反則を表す言葉です。実況で頻出します。
試合展開の用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ラウンド | 試合の区切り。男子は1ラウンド3分 |
| インターバル | ラウンド間の休憩。1分 |
| ゴング | ラウンドの開始・終了を告げる鐘 |
| ラッシュ | 連続して攻め込むこと |
| グロッギー | 足元がふらつく危険な状態 |
| ダウン | 足の裏以外が床に触れた状態 |
| カウント | ダウン後のレフェリーの数え。10で立てなければKO |
| ブレイク | レフェリーが組み合う両者を離す指示 |
| バッティング | 頭同士がぶつかること。反則 |
| ローブロー | ベルトライン以下への攻撃。反則 |
| セコンド | コーナーで選手を助けるスタッフ |
| タオル投入 | 陣営が試合続行を断念する意思表示 |
1ラウンド3分・インターバル1分は男子の基準(JBC)。女子は1ラウンド2分。
判定・決着に関する用語
試合の結果と、判定の種類を表す言葉です。判定の細かい数え方(10ポイントマストシステム)は、採点ルールの記事で解説しています。
判定・決着の用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| KO | ダウン後、10カウントで立てず決着 |
| TKO | 負傷などで続行できず、試合が止まる決着 |
| 判定(デシジョン) | 全ラウンドを終えてジャッジが決める決着 |
| ユナニマス・デシジョン | 3人全員が同じ選手を支持(3-0) |
| マジョリティ・デシジョン | 2人が同じ選手、1人が引き分け |
| スプリット・デシジョン | 2人対1人で意見が割れた判定 |
| ドロー | 引き分け |
| テクニカルデシジョン | 負傷などで止まった試合の採点判定 |
定義は日本ボクシングコミッション(JBC)の基礎知識による。
タイトル戦・階級・計量に関する用語
タイトルマッチの実況では、団体名や階級、計量の言葉が頻繁に出ます。
男子の階級は、ミニマム級(47.62kg以下)からヘビー級(200ポンド超、上限なし)までの17階級です。日本タイトルは10回戦、世界タイトルは12回戦で行われます(JBC)。
タイトル戦・階級の用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 世界4団体 | WBA・WBC・IBF・WBO。世界王座を認定する |
| 王者・チャンピオン | そのタイトルの保持者 |
| 防衛戦 | 王者がタイトルを守る試合 |
| 王座統一戦 | 複数団体の王者が戦う試合 |
| 階級 | 体重で分けた区分。男子は17階級 |
| 計量 | 試合前日に行う体重測定 |
| ウェイトオーバー | 体重超過。2時間の猶予で再計量できる |
| コミッション | 試合を統括する組織。日本はJBC |
| サンクション | 団体が試合をタイトル戦として承認すること |
階級はミニマム級(47.62kg以下)からヘビー級(無制限)まで17階級(JBC)。
道具・練習に関する用語
テレビ中継だけでなく、ジムの練習風景や選手のトレーニング紹介でも出てくる言葉です。
練習・道具の用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ミット打ち | トレーナーのミットにパンチを打つ練習 |
| シャドーボクシング | 相手なしでパンチと動きを確認する練習 |
| スパーリング | 防具をつけて実際に打ち合う練習 |
| サンドバッグ | 重い袋を打ってパンチ力を鍛える |
| ロードワーク | 走り込み。スタミナづくり |
| バンテージ | 拳と手首を保護する、グローブの下の包帯 |
| オンス | グローブの重さの単位。試合では8oz・10oz |
試合用グローブは、男子でスーパー・ライト級(63.50kg)以下が8オンス、それより重い階級が10オンス(JBC)。
よくある質問
Qボクシングで相手の懐に入る接近戦を何と言いますか?
Aインファイト(接近戦)です。懐に入って短い距離でフックやアッパーを連打する戦い方で、得意な選手をインファイターと呼びます。距離をとる戦い方はアウトボクシングです。
Qアッパーとは何ですか?
Aアッパー(アッパーカット)は、下からあごを突き上げるように打つパンチです。接近戦で顔を下げた相手や、ガードの内側に入るときに使われます。
Qジャブとストレートの違いは何ですか?
Aジャブは前の手で素早く打つ直線のパンチで、距離をはかったり攻撃の起点にします。ストレートは後ろの手で、体重を乗せて強く打つ本命のパンチです。
Qインファイターとアウトボクサーの違いは何ですか?
Aインファイターは接近戦で連打を狙う選手、アウトボクサーは距離をとりジャブ中心に戦う選手です。距離を使い分ける選手はボクサーファイターと呼ばれます。
Qダッキング・ウィービング・スウェーの違いは何ですか?
Aダッキングは上体を屈めて避け、ウィービングは頭でU字を描くように左右へ避け、スウェーは上半身を後ろへ反らして避けます。いずれもパンチを避けるディフェンスの動きです。
Qクリンチは反則ですか?
A組みついて攻撃を止めるクリンチは防御の手段で、それ自体は反則ではありません。ただし故意に抱え続けるホールディングは反則になりえます。レフェリーがブレイクを命じたら、離れて戦います。
QKOとTKOの違いは何ですか?
AKOはダウン後に10カウントで立ち上がれず決着することです。TKOはパンチで負傷するなどして続行できず、レフェリーなどが試合を止める決着です。
Qユナニマス・マジョリティ・スプリットの違いは何ですか?
Aユナニマスは3人全員が同じ選手を支持、スプリットは2対1で割れた判定、マジョリティは2人が同じ選手を支持し、1人が引き分けにした判定です。
Qサウスポーの選手はなぜ「やりづらい」と言われるのですか?
Aオーソドックスの選手にとって、左右が逆の構えのサウスポーは、距離や足の位置取り、パンチの軌道が普段の相手と変わるためです。
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