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卓球シューズを選ぶとき、「グリップ力」と並んでよく目にするのが「クッション性」と「軽さ」という言葉です。ところがこの2つは、実は同時に最大化することが難しい、トレードオフの関係にあるとされています。軽さを追求すればクッション材が薄くなりやすく、クッション性を高めようとすればソールが厚く重くなりやすい――そう聞くと、結局どちらを優先すればいいのか分からず、なんとなく価格や見た目だけで選んでしまう人も少なくないはずです。この記事では、卓球シューズのミッドソール(靴底の中間層)に使われる素材の読み方や、体重・練習量・プレースタイルによって「軽さ寄り」と「クッション性寄り」のどちらが合いやすいかという考え方を、できるだけ専門用語を噛み砕きながら整理しました。最後には、タイプの異なる4足を実際に比較して紹介します。
この記事でわかること
- なぜ「クッション性」と「軽さ」で迷うのか
- ミッドソールの素材から「クッション性」を読み解く
- アッパー・重量から「軽さ」を読み解く
- 体重・練習量別に見る3つのタイプ
- 選び方の3ステップ
- クッション性・軽さで選ぶ卓球シューズ4選
クッション性・軽さで選ぶ卓球シューズ4選
ここでは絞り込んだ候補を紹介していきます。最初に触れておきたいのは、これらを履けば必ず疲れにくくなる、動きやすくなる、という話ではありません。大手メーカーが「クッション性」または「軽量性」を明確に打ち出しているモデルの中から、方向性の異なる4足を選びました。こちらの価格は目安として記事作成時点のものを掲載しています。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・選べるサイズ/カラーを確認してください。
4足を並べると、クッション性・軽さ・価格のどこに重心を置いているかで役割がはっきり分かれます。ウエーブメダル8はミズノ独自の高反発素材でクッション性を追求したモデル、ムービングエアロは軽さと幅広フィットを両立させたモデル、レゾライン ビライトは価格を抑えつつ軽量性を試せる入門モデル、トライアンフォース Vは軽さ・通気性・ストレッチ性をバランス良く備えた上位モデルといった立ち位置になります。
どちらが向いているかは、体重・練習量・予算によって変わります。着地の衝撃をやわらげたいなら1足目、足幅が広めで軽さを重視したいなら2足目、価格を抑えて軽量モデルを試したいなら3足目、バランス良く長く使いたいなら4足目、という基準を軸にすると、判断しやすくなるでしょう。表示している価格・仕様は変わることがあります。購入前に商品ページで最新情報を確認してください。
価格だけで比べると、レゾライン ビライトがもっとも手が届きやすく見えるかもしれません。ただし、これはクッション性よりも軽さと価格のバランスを重視したモデルである点は押さえておいてください。長時間の練習や大会が増えてきた段階で、クッション性を重視したモデルへのステップアップを検討するという進め方も十分にありです。
また、今回はミズノ・ニッタク・バタフライ・VICTASの4ブランドから選びましたが、他にもヤサカやアンドロなど、さまざまなメーカーから卓球専用シューズが販売されています。ブランドごとにクッション素材の考え方や軽量化の手法が異なるため、この記事で紹介した「ミッドソール」「アッパー」「重量」という3つの視点を参考にしながら、他のブランドのモデルもあわせて比較してみるのもよいでしょう。
通販で購入する場合は、返品・交換のポリシーも事前に確認しておくと安心です。クッション性や軽さの感じ方は実際に履いてみないと分からない部分も大きいため、初めての1足は試し履きができる店舗で購入し、2足目以降を通販で探すという流れもおすすめです。

ミズノ(MIZUNO) 卓球シューズ ウエーブメダル8 81GA2582(クッション性・安定感重視モデル)
4.00(1件のレビュー)
参考価格12,320円
ミズノ独自の高反発素材「MIZUNO ENERZY NXT」を卓球シューズで初めて採用したモデル。クッション性と反発性に優れた素材をかかと部内側に配置し、ショットの安定性やフォアドライブ時の軸足の回転をサポートするとされています。
ここが良い
- 高反発クッション素材をかかと部内側に配置し、衝撃吸収とショットの安定性を両立しているとされる
- 安定性とクッション性を備えたWAVE構造を採用し、フォアドライブ時の軸足の回転をサポートするとされる
- アウトソールの屈曲溝を指関節の位置に合わせて配置し、地面をつかみやすい設計とされる
注意点
- 4足の中では重量・厚みともにやや増える傾向があり、軽さを最優先したい人には不向きな場合がある
- 2E相当のやや幅広設計のため、足幅が細めの人にはゆとりを感じることがある

ニッタク(Nittaku) 卓球シューズ ムービングエアロ(軽量ワイドモデル・YONEX共同開発)
4.71(7件のレビュー)
参考価格13,840円
バドミントン界のヨネックスと共同開発した軽量ワイドモデル。生地の重なりや縫い目のないシームレスアッパーで軽量化を図りつつ、3E相当の幅広な足に対応する設計とされています。
ここが良い
- 縫い目のないシームレスアッパーで軽量化と、屈曲時の足当たりの少なさを両立しているとされる
- 3E相当の幅広設計で、足幅が広めの人でも圧迫感の少ない履き心地とされる
- つま先が適度に屈曲しやすく、柔らかな履き心地を実現しているとされる
注意点
- 幅広設計のため、足幅が細身の人にはゆとりを感じる場合がある
- クッション性重視のモデルに比べると、ミッドソールの厚みは控えめとされる

バタフライ(Butterfly) 卓球シューズ レゾライン ビライト 93670(軽量モデル)
4.81(52件のレビュー)
参考価格6,290円
グリップ力に優れたアウトソール、軽量でしなやかなミッドソール、補強素材とメッシュを組み合わせたアッパーにより、軽さと強さを両立させた入門〜中級者向けモデル。卓球競技専用に開発されたラスト(靴型)も特長です。
ここが良い
- 軽量でしなやかなミッドソールと、軽さと強さを両立したアッパーで、素早いフットワークを支えるとされる
- 卓球競技専用に開発されたラスト(靴型)で、フィット感を高めているとされる
- 6,290円と4足の中でもっとも価格が手頃で、初めての1足としても試しやすい
注意点
- クッション性重視のモデルに比べると、ミッドソールの厚みは控えめとされる
- 人気サイズ・カラーは早い時期に欠品することがある

VICTAS(ヴィクタス) 卓球シューズ トライアンフォース V 552301(軽量・通気性・ストレッチ性を備えたモデル)
参考価格14,845円(メーカー希望小売価格16,500円)
公式試合でも使用できるとされるVICTASのモデル。グリップ力・軽量性・通気性・ストレッチ性をバランス良く備え、初心者から上級者まで幅広い層を想定しているとされています。
ここが良い
- 軽量性と通気性、ストレッチ性をバランス良く備えているとされ、幅広いレベルの選手を想定した設計とされる
- 公式試合でも使用できるとされ、部活動や大会参加を見据えた1足としても検討しやすい
- 初心者から上級者まで対応をうたっており、買い替えの頻度を減らせる可能性がある
注意点
- 4足の中ではもっとも価格が高く、最初の1足としてはやや予算が必要になる
- ミズノのようにクッション性を前面に打ち出した専用構造ではなく、バランス型に位置づけられる
■ スペック比較表
| 商品 | ミズノ(MIZUNO) 卓球シューズ ウエーブメダル8 … | ニッタク(Nittaku) 卓球シューズ ムービングエア… | バタフライ(Butterfly) 卓球シューズ レゾライ… | VICTAS(ヴィクタス) 卓球シューズ トライアンフォ… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 12,320円 | 13,840円 | 6,290円 | 14,845円(メーカー希望小売価格16,500円) |
| 購入 | ||||
| 品番 | 81GA2582 | — | 93670 | 552301 |
| 幅 | 2E相当 | 3E相当(ワイドモデル) | — | — |
| 素材 | アッパー:合成繊維・人工皮革/アウトソール:合成底 | アッパー:合成繊維/ミッドソール:合成樹脂/アウトソール:ゴム | アッパー:合成繊維・人工皮革/ソール:ゴム・EVA | — |
| 原産国 | ベトナム | ベトナム | 中国 | — |
| 特徴 | MIZUNO ENERZY NXT搭載のNEW MEDAL SOLE/WAVE構造 | シームレスアッパー/デュラブルスキンライト採用 | — | グリップ・軽量・通気性・ストレッチ性を訴求 |
| インソール | カップインソール(取り外し可) | — | — | — |
| 品名 | — | ムービングエアロ | — | — |
| サイズ展開 | — | 20.0cm、21.0〜29.0cm(0.5cm刻み) | 22.5〜28.0cm(0.5cm刻み) | 22.5〜28.5cm(0.5cm刻み) |
| 対象 | — | — | 男女兼用 | メンズ・レディース・ユニセックス・ジュニア |
| レビュー評価 | — | — | 4.82(51件) | — |
| ブランド | — | — | — | VICTAS(正規品) |
| カラー | — | — | — | ブラック/ホワイト |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
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なぜ「クッション性」と「軽さ」で迷うのか
卓球用品店やメーカーの商品ページを見ていると、あるモデルは「軽量設計」を前面に押し出し、また別のモデルは「クッション性に優れる」とアピールしていることに気づくはずです。同じ卓球専用シューズというくくりの中でも、メーカーが力を入れているポイントがモデルごとに違うのは、この2つの性能が両立しにくい関係にあることの裏返しでもあります。
卓球は、テニスやバスケットボールのように大きくジャンプしたり走り回ったりする競技ではありません。ですが、フォアハンドとバックハンドの切り替え、前陣から中陣への下がり際、レシーブでの一歩目など、狭い範囲での小刻みなステップが非常に多い競技です。この「小刻みな動きの繰り返し」という特性が、クッション性と軽さのどちらを優先すべきかを考えるうえでの出発点になります。
軽いシューズは、一歩ごとの踏み込みや切り返しにかかる負担が少なく、素早く動き出しやすいという利点があるとされています。特に練習量がまだそれほど多くない人や、体重が軽めの人にとっては、軽さのメリットを感じやすい傾向があるようです。一方でクッション性の高いシューズは、着地や踏み込みの際の衝撃をやわらげてくれるため、練習時間が長い人や、体重がやや重めの人、過去に膝や足首に違和感を覚えたことがある人にとって安心材料になりやすいとされています。
この記事では「軽ければ軽いほど良い」「クッション性は高ければ高いほど良い」という単純な結論は出しません。どちらも一長一短があり、自分の体格や練習環境によって最適なバランスが変わってくるためです。その代わり、商品ページに書かれている専門用語を一つずつ整理しながら、自分にとってどちらを優先すべきかを判断できる材料を提供することを目指します。
なお、この記事は主に硬式卓球(体育館や卓球専門店で使われる、一般的な卓球)を前提にしています。学校の授業などで扱われる「ラージボール卓球」は用具の性格がやや異なる場合があるため、これから始める卓球の種類を確認したうえで読み進めてください。
中学・高校の部活動では、限られた予算の中でシューズを選ぶ場面も多いはずです。高価なモデルほど優れているとは限らず、価格帯によって「軽さとクッション性のどちらに寄せて設計されているか」という方向性が異なるだけ、というケースも珍しくありません。価格だけで判断せず、自分の体格やプレースタイルに合った方向性のモデルを選ぶという視点を持っておくと、後悔しにくくなります。
通販サイトで商品を探す場合、商品写真やタイトルだけでは、そのモデルが「軽さ重視」なのか「クッション性重視」なのかが分かりにくいこともあります。商品説明文の中に「軽量」「クッション」「反発」「安定」といったキーワードがどのように使われているかを注意深く読むと、そのモデルの設計思想が見えてきやすくなります。
この記事のスタンス
シューズの機能については、メーカーの商品ページに記載されている内容をもとに「〜とされる」という表現にとどめています。クッション性や軽さの感じ方には体重や足の形、練習量による個人差が大きく、人によって感じ方が異なるためです。判断材料として使い、可能であれば購入前に実際に試し履きすることをおすすめします。
ミッドソールの素材から「クッション性」を読み解く
クッション性の正体は、多くの場合シューズの中間層である「ミッドソール」にあります。商品ページに書かれている素材名やメーカー独自の技術名は、実はこのミッドソールの性格を説明していることがほとんどです。代表的な考え方を整理してみましょう。
ここで大事なのは、素材名やメーカー独自の技術名をすべて暗記する必要はないということです。商品ページに書かれている名称が「ミッドソール全体に使われているのか」「かかとなど一部分に使われているのか」を意識するだけでも、そのモデルが軽さ重視なのか、クッション性重視なのかをある程度読み取れるようになります。
また、クッション性が高いということは、その分だけソールに厚みが出やすいということでもあります。ソールが厚くなると、床を捉える感覚(接地感)がやや遠く感じられ、細かいステップの俊敏さに影響が出ることがあるとされています。クッション性を重視する場合は、この接地感の変化も踏まえたうえで検討するとよいでしょう。
商品ページに重量やミッドソールの厚みが具体的な数値で記載されていないことも少なくありません。数値が分からない場合は、同じブランドの中で「エントリーモデル」と「上位モデル」を比べ、どちらがクッション性を強く訴求しているかという相対的な位置づけで判断するのも一つの方法です。
クッション性の効果を体感しやすい場面としては、硬い体育館の床での長時間練習や、1日に何時間も試合が続く大会などが挙げられます。逆に、週1回程度の軽い練習であれば、クッション性の違いをそれほど強く意識しなくても大きな問題にはなりにくいとされています。自分の練習頻度や時間も、判断材料の一つに加えてみてください。
■ EVA樹脂系のミッドソール
発泡させたEVA(エチレン酢酸ビニル)樹脂を使ったミッドソールで、卓球シューズに限らず幅広いスポーツシューズで採用されている定番素材とされています。軽量でありながら一定のクッション性を確保しやすく、価格を抑えたエントリーモデルにもよく使われる傾向があります。
■ 高反発フォーム(メーカー独自素材)
各メーカーが独自に開発した高反発クッション素材で、衝撃を吸収するだけでなく、踏み込んだ力を反発力として返しやすいとされています。EVA樹脂よりも高機能な分、上位モデルに採用されることが多く、価格も上がりやすい傾向があります。
■ 部分的なクッション材の配置
ミッドソール全体を厚くするのではなく、かかとなど衝撃を受けやすい部位にだけ高機能なクッション素材を配置する設計です。全体の軽さを保ちながら、負担がかかりやすい部分だけをピンポイントで補強する考え方とされています。
アッパー・重量から「軽さ」を読み解く
軽さに関わる要素は、ミッドソールだけでなく、シューズの甲の部分にあたる「アッパー」の素材や構造にも大きく左右されます。ここでは、軽量設計のシューズによく見られる工夫を整理します。
アッパーの軽量化でよく使われる工夫の一つが「シームレス設計」です。生地の縫い目や重なりを減らすことで、素材そのものの量を抑えつつ、屈曲時に縫い目が足に当たる違和感も軽減できるとされています。メッシュ素材を多く使ったアッパーも、通気性と軽さを両立させる代表的な手法です。
卓球シューズの重量は、片足あたりおおよそ200〜300g程度の範囲に収まるモデルが多いとされています。同じブランドの中でも、軽量モデルは200g台前半、クッション性を重視したモデルは250g以上になることもあり、この差が実際に足を動かしたときの体感差につながってくるようです。
軽さを追求したモデルは、練習の後半でも足の疲労を感じにくいという声がある一方、極端に軽量なモデルは衝撃を吸収する素材そのものが薄くなりがちで、練習量が多い人や体重が重めの人にとっては、着地や踏み込みの負担を感じやすくなる場合があるとされています。逆に、クッション性を重視して重量が増えたモデルは、素早い切り返しの場面で「もっさりしている」と感じる人もいるようです。
重量の内訳をもう少し詳しく見ると、つま先側(前足部)が軽いほど踏み込みの素早さにつながりやすく、かかと側にクッション材があると着地や踏ん張りの安定感につながりやすいとされています。すべてのモデルでこの内訳が公開されているわけではありませんが、店頭で実際に手に取ったときに「全体としてどれくらい軽いか」「持ったときにかかとにクッションを感じるか」を確認してみるのも一つの目安になります。
なお、シューズ単体の重さだけでなく、靴下の厚みやインソールの種類によっても足入れ時の体感重量は変わってきます。試し履きをする際は、実際の練習で使う靴下を履いた状態で確認すると、通販で届いたあとの体感とのズレを減らしやすくなります。
体重・練習量別に見る3つのタイプ
ここまで見てきたクッション性と軽さのバランスによって、卓球シューズはおおよそ3つの系統に分けて考えることができます。すべてのモデルがきれいに当てはまるわけではありませんが、候補を絞り込むときの目安にしてください。
どのタイプが向いているかは、体重や練習頻度だけでなく、これまでのスポーツ経験によっても変わってきます。他の球技で足腰を鍛えてきた人であれば軽さ優先型でも負担を感じにくいかもしれませんし、運動自体が久しぶりという人であれば、最初はクッション性優先型やバランス型から入るほうが無理なく続けやすい場合もあります。
体重を目安にする考え方もありますが、あくまで一つの参考です。体重が軽くても足首や膝に不安がある人はクッション性を優先したほうが安心できる場合がありますし、体重が重めでも普段から運動をしていて足腰がしっかりしている人であれば、軽さ優先型でも問題なく使いこなせることもあります。最終的には、自分の体の状態と相談しながら選ぶことをおすすめします。
部活動でレギュラーを目指して練習量が急に増えるタイミングでは、それまで軽さ優先型を使っていた人が、クッション性優先型やバランス型への切り替えを検討するきっかけになることもあるようです。練習環境の変化に合わせて、必要に応じて見直していくという考え方も持っておくとよいでしょう。
■ 軽さ優先型
ミッドソールを比較的薄めに設計し、アッパーもメッシュや薄手の素材を多用することで、片足200g台前半を目指したタイプです。体重が軽めの人、練習量がまだそれほど多くない人、とにかく機敏な動き出しを重視したい人に向いているとされています。長時間の練習では衝撃をやや感じやすい場合もあります。
■ クッション性優先型
かかと部やミッドソール全体に高反発素材を採用し、着地や踏み込みの衝撃をやわらげることを重視したタイプです。体重が重めの人、1日の練習・試合時間が長い人、過去に膝や足首の違和感を経験したことがある人に向いているとされています。重量は軽さ優先型よりも増える傾向があります。
■ バランス型
軽さとクッション性のどちらか一方に極端に振らず、両方をほどよく満たすことを狙ったタイプです。初めて卓球専用シューズを選ぶ人や、自分がどちらを優先すべきかまだ分からない人にとって、最初の1足として選びやすい系統とされています。
選び方の3ステップ
ここまでの知識を踏まえて、実際にシューズを選ぶ進め方を3ステップにまとめました。順を追って比較していくと、専門用語の多さに振り回されず、絞り込みやすくなります。
- 1自分の体重・練習量・これまでの運動経験を振り返り、軽さ優先型・クッション性優先型・バランス型のどのタイプに近いかを大まかに把握する。迷ったら、まずはバランス型から検討するのが無難です。
- 2候補モデルの商品説明を読み、「軽量」「クッション」「反発」といったキーワードがどの部位について書かれているかを確認する。ミッドソール全体の話なのか、かかとなど一部分の話なのかを区別すると、そのモデルの設計思想がつかみやすくなります。
- 3可能であれば実際に試し履きし、その場で軽くステップを踏んでみる。軽さやクッション性の感じ方は、数字だけでは分かりません。試し履きが難しい場合は、体格や練習量が近い人の口コミレビューを参考にするのもよいでしょう。
迷ったらバランス型、慣れてきたら好みを尖らせる
最初の1足からいきなり軽さかクッション性のどちらかに極端に振り切ったモデルを選ぶ必要はありません。まずはバランス型で卓球専用シューズの感覚をつかみ、練習を重ねる中で「もっと軽さが欲しい」「もっとクッション性が欲しい」と感じるようになってから、次の1足でその方向性を強めていく、という進め方でも十分間に合います。
買ったあとに気をつけたいこと
クッション性や軽さといった性能は、使い込むうちに少しずつ変化していきます。特にミッドソールのクッション素材は、見た目の摩耗が分かりにくいぶん、性能の劣化に気づきにくいという特徴があります。
ミッドソールのクッション素材は、繰り返し圧力がかかることで徐々にへたっていくとされています。目安として、週に数回程度の練習であれば数か月から半年ほどで「以前より着地が硬く感じる」「衝撃が伝わりやすくなった」と感じ始める人が多いようです。見た目では劣化が分かりにくい部分だからこそ、プレー中の感覚の変化を買い替えのサインとして意識しておくとよいでしょう。
アウトソールの溝(トレッドパターン)がすり減ってグリップ力が落ちてくることも、買い替えを検討するきっかけの一つです。クッション性や軽さが十分でも、グリップ力が落ちていては本来の性能を発揮しにくくなるため、定期的に靴底の状態も確認しておくことをおすすめします。
保管方法にも注意が必要です。高温多湿の環境や直射日光に長時間さらされると、ミッドソールやアッパーの素材劣化が早まるとされています。使用後は専用のシューズ袋やケースに収納し、風通しの良い場所で保管する習慣をつけておくと、性能を長持ちさせやすくなります。
複数の練習を掛け持ちしている人や練習頻度が高い人は、2足を交互に履くローテーションもクッション材の回復時間を確保する方法の一つとされています。1足に負担が集中しにくくなる分、結果的にクッション性を長持ちさせやすくなるかもしれません。
成長期の中学生・高校生の場合、体重や練習量が短期間で大きく変わることもあります。今は軽さ優先型で十分でも、練習量が増えてきた段階でクッション性優先型への切り替えを検討するなど、体の変化や練習環境に合わせて見直していく視点を持っておくとよいでしょう。
最後に、クッション性・軽さのどちらを選んだ場合でも、シューズだけがすべてを解決してくれるわけではない点も触れておきます。フットワークの効率やスタミナは、日々の基礎練習やフォームの積み重ねによるところが大きく、シューズはあくまでその土台を支える道具の一つです。この記事で紹介した基準を参考にしながら、自分の体格や練習環境に合った1足を見つけてみてください。
よくある質問
Qクッション性と軽さ、初心者はどちらを優先すべきですか?
Aどちらか一方に極端に振り切る必要はなく、まずは両方をバランス良く備えたモデルから試すのが無難とされています。運動経験があまりない人や体重が軽めの人は軽さ優先型でも扱いやすいことが多く、体重がやや重めの人や長時間の練習を予定している人はクッション性優先型を検討してみるとよいでしょう。
Qクッション性が高いシューズは動きにくくなりますか?
Aクッション性を高めるためにソールを厚くすると、床を捉える感覚(接地感)がやや遠く感じられ、細かいステップの俊敏さに影響が出ることがあるとされています。ただしこれは程度の問題で、多くのモデルはクッション性と操作性のバランスを考えて設計されています。極端な違いを感じるかどうかは、実際に試し履きしてみるのが確実です。
Q卓球シューズの重量はどのくらいが目安ですか?
A片足あたりおおよそ200〜300g程度の範囲に収まるモデルが多いとされています。軽量モデルは200g台前半、クッション性を重視したモデルは250g以上になることもあります。商品ページに重量の記載がない場合は、同じブランドの他モデルとの相対的な比較で目安にするとよいでしょう。
Qミッドソールの素材名が商品ページごとに違うのですが、どう見ればいいですか?
Aメーカーごとに独自の名称がつけられていることが多いですが、基本的には「ミッドソール全体に使われている素材なのか」「かかとなど一部分に使われている素材なのか」を意識すると、そのモデルがクッション性重視なのか軽さ重視なのかを大まかに判断しやすくなります。
Q体重が重めの場合、シューズ選びで気をつけることはありますか?
A体重が重めの人は、着地や踏み込みの際にかかる衝撃も大きくなりやすいとされています。この記事で紹介したウエーブメダル8のように、クッション性を明確に打ち出しているモデルを検討すると、足への負担を抑えやすくなるかもしれません。
Q軽量モデルはクッション性が全くないのですか?
A軽量モデルであっても、EVA樹脂などの基本的なクッション素材は使われていることがほとんどです。クッション性重視のモデルに比べると相対的に薄め・控えめという意味であり、まったくクッション性がないわけではありません。
Qクッション性・軽さの劣化はどうやって気づけますか?
Aミッドソールの劣化は見た目では分かりにくいため、「以前より着地が硬く感じる」「衝撃が伝わりやすくなった」といったプレー中の感覚の変化がサインになるとされています。あわせてアウトソールの溝のすり減り具合も、買い替えを検討する目安として確認しておくとよいでしょう。
迷ったらこれ|この記事のNo.1

ミズノ(MIZUNO) 卓球シューズ ウエーブメダル8 81GA2582(クッション性・安定感重視モデル)
参考価格 12,320円
向いている人:練習・試合時間が長い人、体重がやや重めの人、着地や踏み込みの衝撃を抑えたい人
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