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バレーボールでサーブ権が相手チームから自チームに移ることをサイドアウト、その直後にコート上の6人が時計回りに1つずつポジションを移動することをローテーションといいます。ローテーションが起こるのは、自チームがサーブ権を得たとき(実際にサーブを打つ前)だけです。自チームのサーブが続いている間は誰も動きません。この記事は、日本バレーボール協会の6人制競技規則(FIVBの2025-2028年版ルールに準拠)をもとに、回る順番の表、動くタイミング、反則(ポジショナルフォルトとローテーショナルフォルト)、2025年度に変わった「サーブ側の位置の制限がなくなった」点までを整理しています。
この記事でわかること
- サイドアウトとローテーションとは|サーブ権が移ることを何という
- ポジション番号の数え方|1番は右後ろ
- ローテーションのタイミングと回る順番
- ポジショナルフォルトとローテーショナルフォルト
- 2025年度の改正|サーブ側の位置の制限がなくなった
- 前衛・後衛でできることの違い(バックアタック)
サイドアウトとローテーションとは|サーブ権が移ることを何という
「サーブ権が相手チームに移ること」はサイドアウト、「サーブ権を得た側の6人が時計回りに1つずつ動くこと」はローテーションです。この2つは別の言葉で、サイドアウトが起きた結果としてローテーションが起こります。
ローテーションの目的は、サーブを打つ順番を全員に公平に回すことです。サーブ順はセット開始前に提出するラインアップ表で決まり、そのセットが終わるまで変えられません。
用語の整理
| 用語 | 意味 | ローテーション |
|---|---|---|
| サイドアウト | レシーブ側がラリーに勝ち、サーブ権を得ること | 起こる |
| ブレイク | サーブ側がラリーに勝ち、サーブ権を保ったまま得点すること | 起こらない |
| ローテーション | サーブ権を得た側の6人が時計回りに1つずつ動くこと | (これ自体) |
競技規則の条文では「サーブ権を得たチームの選手が時計回りに1つポジションを移る」と定められています。サイドアウト・ブレイクは条文にない通称ですが、解説や実況で広く使われます。
ポジション番号の数え方|1番は右後ろ
コートの6つの位置には番号があり、サーブを打つ右後ろが1番です。そこから前に上がって2番(右前)、ネット沿いに左へ3番、4番、そして後ろへ下がって5番(左後ろ)、6番(中央後ろ)と数えます。ネット際の2・3・4番が前衛、1・6・5番が後衛です。
| 番号 | 位置 | 前衛・後衛 |
|---|---|---|
| 1番 | 右後ろ(サーブを打つ位置) | 後衛 |
| 2番 | 右前 | 前衛 |
| 3番 | 中央前 | 前衛 |
| 4番 | 左前 | 前衛 |
| 5番 | 左後ろ | 後衛 |
| 6番 | 中央後ろ | 後衛 |
位置はネットを正面に見たチーム側から見た向きです。
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ローテーションのタイミングと回る順番
ローテーションのタイミングは、自チームがサイドアウトでサーブ権を得た直後、サーブを打つ前です。競技規則では「ローテーションをしてから実際にサーブを打つ」と書かれており、2番の選手が1番に移ってサーブを打ちます。
ローテーションで選手が動く先
| 今の位置 | 次の位置 | 動きの意味 |
|---|---|---|
| 2番(右前) | 1番(右後ろ) | サーブを打つ。前衛から後衛へ |
| 1番(右後ろ) | 6番(中央後ろ) | 後衛のまま中央へ |
| 6番(中央後ろ) | 5番(左後ろ) | 後衛のまま左へ |
| 5番(左後ろ) | 4番(左前) | 後衛から前衛へ上がる |
| 4番(左前) | 3番(中央前) | 前衛のまま中央へ |
| 3番(中央前) | 2番(右前) | 前衛のまま右へ |
時計回りとは、上から見て右前→右後ろ→中央後ろ→左後ろ→左前→中央前の順です。6回回ると元の配置に戻ります。
- 1相手のサーブのラリーに自チームが勝つ(サイドアウト)。自チームに1点が入る。
- 2サーブを打つ前に、6人が時計回りに1つずつ動く。2番にいた選手が1番へ移り、その選手がサーブを打つ。
- 3自チームがラリーに勝ち続ける間(ブレイク)は、同じ選手がサーブを打ち続け、誰も回らない。
- 4自チームが失点したらサーブ権を失う。この時点では回らず、その位置のまま相手のサーブを受ける。回るのは相手チーム。
ポジショナルフォルトとローテーショナルフォルト
ローテーションに関する反則は2種類あります。サーブが打たれた瞬間の「並び方」の誤りがポジショナルフォルト(いわゆるアウトオブポジション)、「サーブを打つ順番」の誤りがローテーショナルフォルトです。
位置関係は「足が床に着いた位置」で判定します。後衛(1・6・5番)は、それぞれ正面の前衛(2・3・4番)より、足の一部が後ろになければなりません。左右も、前衛は左から4・3・2番、後衛は左から5・6・1番の並び順を守る必要があります。サーブが打たれた後は、両チームともどこに動いても構いません。
ローテーショナルフォルトでは、誤りが発覚する前にそのチームが取った得点は取り消されます。相手の得点はそのまま残ります。
| 反則 | どんな場合か | 罰則 |
|---|---|---|
| ポジショナルフォルト | サーブが打たれた瞬間、レシーブ側の選手がローテーション順の位置関係になっていない | 相手に1点とサーブ権。位置を直す |
| ローテーショナルフォルト | ラインアップ表のサーブ順と違う選手がサーブを打った | 相手に1点とサーブ権。誤りが起きた時点以降の得点を取り消す |
得点の取り消しは、誤りの起きた時点をスコアラーが特定できたときだけ。特定できない場合は、相手への1点とサーブ権だけが罰則になります。
2025年度の改正|サーブ側の位置の制限がなくなった
FIVBが2025年1月に公表した競技規則2025-2028の改正により、日本でも2025年度から、サーブを打つチームの選手はサーブが打たれる瞬間にコート内のどこに立っていてもよくなりました。サーブ側のポジショナルフォルトはなくなったということです。
■ レシーブ側
従来どおり。サーブが打たれる瞬間、ローテーション順の位置関係を守る必要がある。
■ サーブ側
位置は自由。ただしサーブを打つ選手は決められた順番(ローテーション順)で打つ。順番を間違えればローテーショナルフォルトのまま。
■ あわせて確認する制限
サーブ側の選手は、サーブが打たれてボールがネットを越えるまで、手を頭より上に挙げてはいけない(規則12.5.3)。相手の視界を遮るスクリーン行為を防ぐための規定で、意図的と判断されればゲームキャプテンを通じて注意される。
古い解説との食い違いに注意
2024年度までの解説記事には「サーブ側もサーブの瞬間は位置関係を守る」と書かれていることがあります。現行規則では、位置の制限があるのはレシーブ側だけです。ただし中学・高校・小学生などの大会は、各連盟が適用する規則の年度や付録の特別規則を確認してください。
前衛・後衛でできることの違い(バックアタック)
ローテーションで誰が前衛に上がるかが変わるたびに、ブロックとアタックに参加できる選手が変わります。後衛が攻撃する場合の決まりは、踏み切る位置です。
セッターが前衛か後衛かで、チームの攻撃の形も変わります。セッターが後衛(1・6・5番)にいるときは前衛にアタッカー3人が並び、前衛(2・3・4番)にいるときは前衛のアタッカーが2人になります。セッターがいる番号を使って「S1」「S4」のように呼ぶチームもあります(呼び方はチームによって異なります)。
| 立場 | ブロック | アタック |
|---|---|---|
| 前衛(2・3・4番) | できる | 自コートで触れれば、どの高さでも打てる |
| 後衛(1・6・5番) | できない | アタックライン(3mライン)の後ろから踏み切れば打てる。着地は前でもよい |
| リベロ | できない | ネットの上端より高いボールは打てない |
後衛でもボールがネットの上端より低い位置にあるときは、ライン前から打てます(競技規則13.2)。
リベロはローテーションの外にいる
リベロは守備専門の選手で、ローテーションの順番には数えません。後衛の選手と入れ替わってプレーし、入れ替わりは選手交代の回数に含まれません。
■ 入れ替わり
後衛の選手とだけ入れ替われる。回数の制限はないが、入れ替わりの間には1つ以上のラリーを終える必要がある。
■ できないこと
サーブ、ブロック、ブロックの試み。ネットの上端より高いボールのアタックも不可(FIVB規則)。国内大会の特別規則は日本バレーボール協会の付録で定められているため、出場する大会の要項も確認する。
■ 前衛には出られない
後衛でしかプレーできないため、4番(前衛)に回ってくる前にもとの選手と入れ替わる。
■ ユニフォーム
チームの他の選手と明確に異なる主な色を着る。
タッチネットなど、ネットまわりと打球の主な反則
ローテーション以外でよく出る反則を整理します。タッチネットは、アンテナの間のネットに、プレーの動作中に触れると反則です。踏み切り・ヒット・着地まで動作に含まれます。
| 反則 | 内容 | 例外 |
|---|---|---|
| タッチネット | アンテナ間のネットに、プレー中の動作で触れる | 支柱・ロープ・アンテナの外側は、プレーを妨げなければ可 |
| オーバーネット | 相手のアタックヒットより先に、ネットの向こうのボールに触れる | ブロックで手を出すのは、相手を妨げなければ可(触れるのは相手が打った後) |
| ペネトレーション | 足が完全に相手コートに入る | 足の一部が中央線に触れている・上にあるのは可 |
| ダブルコンタクト | 同じ選手が続けて2回ボールに触れる | ブロックと、チームの1回目のヒットは可 |
| フォアヒット | チームが4回触れる | ブロックの接触は3回に数えない |
条文は日本バレーボール協会の6人制競技規則(FIVB 2025-2028準拠)に基づきます。
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ローテーション以外の用語や観戦のコツ、始めるときの持ち物は、次の記事でまとめています。
よくある質問
Qバレーボールでサーブ権が相手チームに移動することを何といいますか?
Aサイドアウトといいます。サーブを受ける側がラリーに勝ち、サーブ権を得ることです。このとき自チームに1点が入り、直後にローテーションが起こります。
Qバレーで時計回りにポジションが移動することを何といいますか?
Aローテーションといいます。サーブ権を得たチームの6人が、時計回りに1つずつポジションを移動します。2番の選手が1番に移ってサーブを打ち、1番の選手は6番へ動きます。
Qローテーションはどのタイミングで行われますか?
A自チームがサイドアウトでサーブ権を得た直後、サーブを打つ前です。自チームのサーブが続いている間、サーブ権を失ったときは回りません。
Qバレーのポジションが回る順番を教えてください。
A2番→1番→6番→5番→4番→3番→2番の順です。右前の選手が右後ろへ下がってサーブを打ち、左後ろの選手が左前へ上がります。6回回ると元の配置に戻ります。
Qポジショナルフォルト(アウトオブポジション)とは何ですか?
Aサーブが打たれた瞬間に、選手がローテーション順の位置関係になっていない反則です。相手に1点とサーブ権が移ります。2025年度の改正で、サーブ側はこの反則の対象外になり、レシーブ側だけが対象です。
Qローテーショナルフォルトとは何ですか?
Aラインアップ表のサーブ順と違う選手がサーブを打つ反則です。相手に1点とサーブ権が移り、誤りが起きた時点以降の自チームの得点が取り消されます。
Q後衛の選手はスパイクを打てますか?
A打てます。アタックライン(3mライン)の後ろから踏み切れば、どの高さのボールでも打てます。着地がライン前になっても構いません。ただし後衛の選手はブロックには参加できません。
Qリベロはローテーションに関係しますか?
Aローテーションの順番には数えず、後衛の選手と入れ替わってプレーします。入れ替わりは選手交代の回数に含まれませんが、入れ替わりの間には1つ以上のラリーが必要です。サーブやブロックはできません。
Qタッチネットは必ず反則になりますか?
Aアンテナの間のネットに、プレーの動作中(踏み切り・ヒット・着地)に触れると反則です。支柱やロープ、アンテナの外側に触れるのは、プレーの妨げにならなければ反則ではありません。
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