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リフトを降りて滑り出した瞬間、あるいは休憩を終えて再びゲレンデに戻った瞬間に、ゴーグルのレンズが真っ白に曇って何も見えなくなった経験はないでしょうか。慌ててゴーグルを外し、手袋やウェアの袖でレンズをこすってしまい、かえって視界が悪化した、という人も少なくありません。ゴーグルの曇りは単なる「気になる程度」の不快感ではなく、雪面の凹凸やコブ、他の滑走者との距離感が一瞬でつかめなくなる、視界そのものを奪うトラブルです。しかも一度くもり止めコーティングを傷つけてしまうと、市販のスプレーやクロスを使っても元の性能まで回復させるのは難しいとされています。この記事では、なぜゴーグルは曇るのかという仕組みから、レンズ内側にあるくもり止めコーティングの寿命、スプレータイプとクロスタイプの違いと使い分け、絶対にやってはいけないお手入れの仕方、滑走中に曇りを予防する習慣までを順番に整理しました。最後には、実際に使えるくもり止め用品3点も紹介しています。
この記事でわかること
- ゴーグルはなぜ曇るのか — 「結露」の仕組みを知る
- ダブルレンズと「くもり止めコーティング」は別のもの
- くもり止めコーティングにも「寿命」がある
- 曇ってしまったときにやってはいけないこと
- くもり止め用品の種類 — スプレータイプとクロスタイプ
- くもり止め用品の正しい使い方
くもり止め用品3選
具体的な候補は次の通りです。紹介の前に、これらを使えば絶対に曇らなくなる、という話ではありません。いずれも実店舗・通販で購入できる実在の製品の中から、「スプレータイプ」「クロスタイプ」「くもり止め加工済みのゴーグル本体」という異なる役割の3点を選びました。掲載している価格は記事作成時点の参考情報です。変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫を確認してください。
3点を並べると、それぞれ役割がはっきり分かれています。SMITHのスプレーとSOFT99のクロスは、今持っているゴーグルに「後付けで」曇り対策を加えるための消耗品、NNOUMのゴーグルは「そもそも曇りにくい構造」を最初から備えた本体そのものという違いが出ています。今のゴーグルにまだ愛着があり、コーティングの劣化を感じ始めた段階であればスプレーかクロスから試すのが手軽で、すでに何を試しても曇りが改善しない、あるいはコーティングの傷や剥がれが目立つ場合は、ゴーグル本体の買い替えを検討するタイミングと考えられます。
スプレーとクロスのどちらを選ぶかは、作業にかけられる時間と使う頻度で判断するとよいでしょう。乾燥を待つ手間はあっても効果をしっかり持続させたいならスプレータイプ、乾燥を待たずゲレンデでもさっと使いたいならクロスタイプが向いています。どちらも消耗品のため、シーズンごとに買い足すことを見越して予算を考えておくと安心です。
価格や仕様は変わることがあるので、購入前に商品ページで最新の情報をご確認ください。また、いずれの製品も対応レンズの範囲や注意事項が案内されているため、特に高機能なくもり止め加工済みのゴーグルを使っている場合は、事前に商品ページの注意書きを確認したうえで使用することをおすすめします。

SMITH(スミス) NONE FOG SPRAY ゴーグル・サングラス用くもり止めスプレー 20ml
参考価格880円
アイウェアブランドSMITHが手がける、ゴーグル・サングラスのレンズ内側に使うくもり止めスプレー。ムースタイプの薬剤を専用クロスで拭き伸ばして使用します。DRAGONやOAKLEYなど、他社のくもり止め加工済みレンズに使うと白く曇る可能性があると注意書きがあり、使用前の確認が推奨されています。
ここが良い
- アイウェア専業ブランドSMITHの製品で、ゴーグル用途に特化して開発されている
- ムースタイプで扱いやすく、専用クロスでの拭き伸ばしのみで作業が完了する
- 価格が手頃で、シーズン中に何度か塗り直す消耗品として続けやすい
注意点
- 他社製の高機能くもり止めレンズとの相性には注意が必要とされ、事前確認が推奨される
- 効果の持続期間は使用頻度や環境によって変わり、こまめな塗り直しが前提になる

ソフト99(SOFT99) スポルファ フォグシールド くもり止めクロス
4.09(64件のレビュー)
参考価格1,499円
カー用品・ケア用品の国内大手メーカーSOFT99が展開する「スポルファ」シリーズのくもり止めクロス。あらかじめ薬剤を含浸させた約180mm×140mmのクロスで拭くだけの手軽さが特徴で、車のフロントガラスから眼鏡、スキー・スノーボードゴーグルまで幅広い用途に対応しています。
ここが良い
- カー用品・くもり止め分野で実績のある大手メーカーの製品で、品質面の安心感がある
- 乾燥時間を待つ必要がなく、休憩中や滑走の合間でもすぐに使える手軽さがある
- 車のガラスや眼鏡など複数用途に使えるため、1枚を家族で共有しやすい
注意点
- クロス1枚あたりで拭ける回数には限りがあり、こまめな買い替えが前提になる
- スプレータイプに比べると、効果の持続期間はやや短めとされる
NNOUM(ノアム) スキー・スノーボードゴーグル B 曇り止め加工 眼鏡対応 フレームレス平面ダブルレンズ
4.58(84件のレビュー)
参考価格3,132円
スキー専門店タナベスポーツのプライベートブランドNNOUMのゴーグル。フレームレス設計の平面ダブルレンズに曇り止め加工とUVカットを施し、眼鏡の上からも装着できるOTG設計です。カラーによって曇度(くもりにくさの指標)が数値で公開されているのも特徴です。
ここが良い
- くもり止め用品を後付けするのではなく、レンズ構造自体でくもり対策を作り込んだモデル
- カラーごとに曇度が数値で公開されており、くもりにくさを基準に選びやすい
- 眼鏡対応(OTG)かつ3,000円台と、ゴーグル本体としては手頃な価格帯
注意点
- スプレーやクロスと違い、既に持っているゴーグルへの後付け対策にはならない
- ダブルレンズ・くもり止め加工があっても、結露そのものを完全にゼロにはできない
■ スペック比較表
| 商品 | SMITH(スミス) NONE FOG SPRAY ゴー… | ソフト99(SOFT99) スポルファ フォグシールド … | |
|---|---|---|---|
| 参考価格 | 880円 | 1,499円 | 3,132円 |
| 購入 | |||
| 内容量 | 20ml | — | — |
| タイプ | ムース(泡)タイプ・専用クロス使用 | 薬剤含浸クロス(拭くだけタイプ) | — |
| 対応 | ゴーグル・サングラスのレンズ内側 | 自動車ガラス・メガネ・ゴーグル・サングラス等 | — |
| 注意事項 | 他社のくもり止め加工済みレンズとの併用は要確認 | — | — |
| 販売元 | ナカジマスポーツ楽天市場店 | — | — |
| クロスサイズ | — | 約180mm×140mm | — |
| メーカー | — | SOFT99(ソフト99コーポレーション) | — |
| レンズ構造 | — | — | 平面ダブルレンズ・フレームレス |
| レンズ加工 | — | — | くもり止め加工・UVカット |
| 眼鏡対応 | — | — | 対応(OTG) |
| 曇度(くもりにくさ) | — | — | カラーにより9.9%〜31%(数値が低いほど曇りにくい傾向) |
| 付属品 | — | — | 収納袋 |
| 評価 | — | — | 4.58/5.0(掲載時点、84件のレビュー) |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
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ゴーグルはなぜ曇るのか — 「結露」の仕組みを知る
ゴーグルの曇りは、レンズの外側についた雪や水滴とは仕組みが異なります。多くの場合、曇りの正体はレンズの内側で起きる「結露」です。人の顔は呼吸や体温によって常に温かい水蒸気を発しており、ゴーグルの内部は外気に比べて温度も湿度も高くなりがちです。この温かく湿った空気が、外気で冷やされたレンズの内側表面に触れた瞬間、空気中の水蒸気が細かい水滴となって表面に付着します。これが「曇り」の正体です。
結露は気温差が大きいほど起こりやすく、特に氷点下のゲレンデでは、レンズの表面温度と顔まわりの温度の差が大きくなるため、条件がそろいやすいといえます。激しく体を動かして呼吸が上がっているとき、マスクやネックウォーマーで口元を覆っているとき、リフトに乗って風が当たらず顔まわりの熱がこもりやすいときなどは、いずれも結露が起きやすいタイミングです。
「曇り止め加工がされているゴーグルなら曇らないはず」と考えがちですが、正確には「曇りにくくする加工」であって、結露そのものをゼロにする魔法ではありません。くもり止めコーティングは、レンズ内側の表面に水滴が膜状に広がりやすい性質(親水性)を持たせることで、視界を遮る大粒の水滴になるのを防いでいる仕組みです。条件が重なれば、コーティングが効いているゴーグルでも一時的に視界がぼやけることはあります。
この記事で扱う内容は、あくまで一般のゲレンデユーザーがゴーグルの曇りをできるだけ防ぎ、曇ってしまったときに正しく対処するための知識です。ゴーグル本体の選び方(レンズ形状やダブルレンズ構造など)については、別記事のゴーグル選び方ガイドで詳しく解説しているので、そちらもあわせて参考にしてください。
この記事のスタンス
くもり止め効果の実感には、気温・湿度・運動強度・個人の体質など多くの変数が関わるため、「必ず曇らなくなる」という断定は避け、感じ方に差があることを踏まえ、「〜とされる」という表現にとどめています。判断材料としてお使いください。
ダブルレンズと「くもり止めコーティング」は別のもの
ゴーグル選びの際によく登場する「ダブルレンズ構造」と、レンズ内側に施される「くもり止めコーティング」は、どちらも曇り対策に関わる要素ですが、役割は異なります。この違いを理解しておくと、曇ってしまったときに原因をどこに求めればいいかが分かりやすくなります。
ダブルレンズは、外側のレンズと内側のレンズの間に空気の層を挟むことで、外気の冷たさが内側レンズの表面に直接伝わりにくくする「断熱材」のような役割を果たしています。内側レンズの表面温度を顔まわりの温度に近い状態に保ちやすくすることで、そもそも結露が起きにくい環境を作る、いわば結露対策の土台となる構造です。
一方、くもり止めコーティングは、内側レンズの表面そのものに施される化学的な処理です。前述の通り、水分を細かい膜として広げやすくすることで、たとえ結露が起きても視界を大きく妨げる水滴にならないようにする役割を担っています。ダブルレンズ構造が「結露を起きにくくする工夫」、くもり止めコーティングが「結露が起きても視界を保つ工夫」と考えると整理しやすいでしょう。
つまり、ダブルレンズ構造のゴーグルであっても、内側のくもり止めコーティングが劣化したり傷ついたりしていれば曇りやすくなりますし、逆にコーティングが新品同様でも、単層(シングル)レンズのゴーグルでは構造上曇りやすい傾向があります。曇りに悩んでいる場合は、自分のゴーグルがダブルレンズかどうかと、コーティングの状態(傷や剥がれがないか)の両方を確認してみることをおすすめします。
くもり止めコーティングにも「寿命」がある
新品のゴーグルは、多くの場合レンズ内側にくもり止めコーティングがあらかじめ施されています。しかし、このコーティングは半永久的に効果が続くわけではなく、使用頻度や取り扱い方によって徐々に効果が薄れていくとされています。
コーティングが劣化する最大の原因は、レンズ内側を直接触れたり擦ったりすることです。汗や皮脂がついた指で内側を触ってしまう、ティッシュや化学繊維の布で強くこすって拭き取る、といった行為は、コーティングの膜を物理的に傷つけてしまうとされています。一度傷ついたコーティングは、外側からくもり止めスプレーなどを重ねて塗ってもコーティング層自体の性能まで元通りには戻らないことが多く、こうなると「後付けのくもり止め用品」に頼らざるを得なくなります。
使用年数の目安としては、週末を中心に頻繁に滑る人であれば1〜2シーズンほどで効果の低下を感じ始めることがあるとされ、シーズンに数回程度の使用であれば数シーズンにわたって初期の性能に近い状態を保ちやすいと言われています。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、保管環境や手入れの丁寧さによって差が大きく出る部分でもあります。
また、コーティングの劣化は見た目で判断しにくいのも厄介な点です。傷や白濁が目立つほど進行していれば分かりやすいですが、初期の劣化は「以前より曇りやすくなった気がする」という体感でしか気づけないことが多く、はっきりした基準がないまま買い替えのタイミングを逃してしまう人も少なくありません。もし今シーズン、去年より明らかに曇りやすいと感じるようであれば、それはコーティングの寿命が近いサインかもしれません。
コーティングの寿命を延ばす一番の方法
身も蓋もない話ですが、コーティングを長持ちさせる一番の方法は「レンズ内側に触れない」ことです。曇ってしまっても、内側をティッシュや素手で拭かず、後述する正しい対処法で水分を飛ばす習慣をつけるだけで、コーティングの寿命はかなり変わってくるとされています。
曇ってしまったときにやってはいけないこと
ゲレンデでゴーグルが曇ると、つい焦って目の前の視界を回復させようとしてしまいますが、その場しのぎの対処が後々の曇りやすさを悪化させることがあります。ここでは特に避けたい行動を整理します。
■ ティッシュや化学繊維の布で内側を強くこする
もっとも多くの人がやってしまいがちな行動です。ティッシュの繊維はくもり止めコーティングよりも硬く、こすることでコーティングの膜に細かい傷をつけてしまうとされています。一度傷ついたコーティングは、その部分から優先的に曇りやすくなり、症状が悪化する悪循環につながります。
■ 手袋や指で直接内側を拭う
グローブの生地や素手の指も、コーティングを傷つける原因になります。加えて指の皮脂がレンズ表面に付着すると、その部分だけくもり止め効果が働きにくくなり、拭いた跡がムラになって残ることもあります。
■ 曇ったまま無理に滑り続ける
視界が悪い状態での滑走は、他の滑走者との接触や、コブ・アイスバーンへの対応が遅れるリスクを高めます。曇りに気づいたら、安全な場所に移動してから対処するようにしてください。
■ 熱源に近づけて急速に乾かす
ストーブやヒーターの前に置いて急いで乾かそうとすると、フレームの樹脂やレンズの接着部分が熱で変形するリスクがあるとされています。乾かすときは自然乾燥が基本です。
正しい対処の基本
曇ってしまったら、まずゴーグルを顔から少し離すか一度外し、風通しの良い場所でレンズの内側を乾かすのが基本です。急いでいるときは、後述するくもり止め専用のクロスでそっと押さえるように水分を吸い取る方法もあります。
くもり止め用品の種類 — スプレータイプとクロスタイプ
市販されているくもり止め用品は、大きく「スプレー(液体)タイプ」と「クロス(布)タイプ」に分けられます。どちらもコーティングが劣化したゴーグルに後付けで曇り対策を加えるための道具ですが、仕組みと使い勝手には違いがあります。
スプレー(液体)タイプは、専用の薬剤をレンズ内側に吹きかけるか塗布し、付属のクロスで薄く伸ばして乾かす方法です。薬剤がレンズ表面に親水性の被膜を一時的に作ることで、後付けのくもり止め効果を発揮するとされています。効果の持続期間は製品や使用頻度によって差がありますが、数日から数週間程度を目安に、効果が薄れてきたら塗り直すのが一般的な使い方です。
クロス(布)タイプは、あらかじめ薬剤を含浸させた専用の布でレンズ内側を拭くだけの、より手軽な方法です。スプレーのように乾燥時間を待つ必要がなく、ゲレンデの休憩時間や滑走の合間でもすぐに使えるのが利点です。ただし一般的に、スプレータイプに比べて効果の持続期間はやや短めとされ、こまめに使う消耗品として考えるのが向いています。
どちらのタイプも、注意書きに記載された対応レンズの範囲を確認してから使うことが大切です。製品によっては、メーカー純正のくもり止めコーティング済みレンズに重ねて使うと、かえって白く曇ったようなムラが出ることがあると注意喚起されています。特に高機能なコーティングが施された上位モデルのゴーグルに使う場合は、事前に目立たない部分で試すか、そのゴーグルのブランドが推奨する専用品を選ぶと安心です。
くもり止め用品の正しい使い方
スプレー・クロスいずれのタイプも、正しい手順で使うことで効果を発揮しやすくなります。ここでは一般的な使用手順を整理しました。製品によって細部は異なるため、実際に使う際は必ず商品パッケージの説明書きを確認してください。
- 1レンズ内側の汚れを確認する。皮脂や汗、ほこりが付着していると、くもり止め成分がレンズ表面に均一に広がりにくくなるとされています。目立った汚れがある場合は、先に乾いた専用クロスで軽く払っておきます。
- 2スプレータイプの場合は、レンズ内側に薬剤を軽く吹きかけるか、少量を布に取ってから塗布します。直接吹きかけるタイプは、レンズ全体に均一な量がかかるよう、少し離した位置からまんべんなくスプレーするのがコツです。
- 3付属のクロスや専用の布で、薬剤を薄く均一に伸ばします。強くこすらず、円を描くように優しく伸ばすのがポイントです。厚塗りになった部分は乾いたあとにムラとして残ることがあるため、余分な薬剤は軽く拭き取っておきます。
- 4完全に乾燥するまで待つ。多くの製品で数分〜十数分程度の乾燥時間が案内されています。乾く前にレンズに触れると、せっかく均一に伸ばした膜が崩れてしまうことがあるため、ゲレンデに出る前、前日の夜など、時間に余裕があるタイミングで作業するのがおすすめです。
- 5クロスタイプの場合は、専用クロスでレンズ内側を軽く一定方向に拭くだけで完了します。乾燥を待つ必要がない分、休憩中や滑走の合間でも手軽に使えます。
初めて使う製品は前日の自宅で試す
ゲレンデで初めて使う製品を試すと、乾燥待ちの時間でリフト待ちの列に遅れたり、ムラが残ったまま滑り出してしまったりすることがあります。可能であれば、シーズン初めや前日の自宅で一度試し塗りをしておくと、当日は仕上がりを確認するだけで済み安心です。
滑走中に曇りを予防する習慣
くもり止め用品を使うことに加えて、滑走中のちょっとした習慣によっても曇りの発生をある程度抑えられるとされています。道具に頼るだけでなく、行動面の工夫もあわせて意識してみてください。
休憩でリフトに座るときや、レストハウスで長時間過ごすときは、ゴーグルを頭の上に上げたままにせず、一度外して風を通すことをおすすめします。ゴーグルを装着したままだと内部に熱と湿気がこもり続け、再び滑り出したタイミングで一気に曇ってしまうことがあります。
マスクやネックウォーマーで口元を覆っている場合、呼気がゴーグルの内側に流れ込みやすくなります。ゴーグルとマスクの間に隙間ができるよう調整する、あるいは顎までしっかり覆うタイプではなく鼻までのタイプに変えるといった工夫で、呼気の影響を減らせる場合があります。
車内やロッジの中など、暖かい室内から急に寒い屋外に出るときは、ゴーグルをすぐに装着せず、数分ほど外気に慣らしてから使うと結露が起きにくいとされています。ゴーグルポーチに入れっぱなしで急激な温度変化にさらすと、装着した瞬間に一気に曇ることがあるため、リフト待ちの直前に取り出すくらいのタイミングでも十分です。
通気孔(ベンチレーション)がフレームに設けられているゴーグルであれば、通気孔をニット帽やヘルメットで塞いでしまわないよう注意することも大切です。せっかくの通気設計も、帽子の生地で覆われていては湿気を逃がす役割を果たせません。
眼鏡やサングラス用のくもり止めをゴーグルに使ってもいいか
ドラッグストアやカー用品店で売られている、眼鏡・サングラス向けのくもり止めスプレーやクロスをスキー・スノーボードゴーグルに使えるかどうか、疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、成分がレンズ素材に適合していれば、汎用的なくもり止め用品をゴーグルに使うこと自体は可能とされています。実際、後述する製品の中には、車のフロントガラスや眼鏡、ゴーグルなど複数の用途に対応していると案内されているものもあります。
ただし注意したいのは、ゴーグルのレンズはポリカーボネートなどの樹脂素材で作られていることが多く、ガラス製の眼鏡レンズ向けに開発された製品の中には、樹脂レンズには適合しない、あるいは既存のくもり止めコーティングと反応して白濁を起こす可能性があると注意書きされているものもある点です。購入前に、パッケージや商品ページに「ゴーグル対応」「スキー・スノーボード対応」といった記載があるかを確認し、対応が明記されている製品を選ぶのが無難です。
また、メーカーによっては、自社のゴーグルには自社製のくもり止め用品の使用を推奨し、他社製品や汎用品の使用でコーティングにトラブルが起きた場合は保証対象外としている場合もあります。高価なゴーグルを使っている場合は特に、購入したブランドの案内を確認してから製品を選ぶことをおすすめします。
買ったあとに気をつけたいこと
くもり止め用品やゴーグル本体を用意したあとも、保管方法や日々の扱い方によって、曇りにくさを保てる期間は変わってきます。特に見落とされがちなポイントを整理しておきます。
まず保管方法です。使用後、レンズ内側が湿ったままケースに密閉して収納すると、湿気がこもってコーティングの劣化を早めるだけでなく、カビの原因にもなり得るとされています。滑走後は自然乾燥させてから専用ポーチに収納する習慣をつけると、コーティングを長持ちさせやすくなります。
次に、シーズンオフの保管環境です。夏の間、高温多湿の場所やダッシュボードなど直射日光が当たる車内に長期間置いておくと、コーティングやフレームの樹脂が劣化しやすくなるとされています。風通しの良い、直射日光の当たらない場所で保管する習慣をつけておくと、次のシーズンも快適に使い続けやすくなります。
最後に、くもり止め用品自体の保管期限にも注意してください。スプレーやクロスは薬剤を使った消耗品のため、開封後長期間放置すると成分が劣化し、効果が落ちることがあります。パッケージに記載された使用期限や保管方法を確認し、シーズンをまたいで持ち越す場合は特に注意しておくとよいでしょう。
コーティングの傷やレンズの深い傷が目立つようになってきた、あるいはくもり止め用品を使っても改善が感じられなくなってきたと感じたら、無理に使い続けず、レンズ交換や本体の買い替えを検討するタイミングです。視界の悪化に気づかないまま滑り続けることは、安全面でのリスクにつながる可能性があります。
よくある質問
Qくもり止めコーティングが効いているのに、なぜ曇るのですか?
Aくもり止めコーティングは結露そのものをゼロにするものではなく、視界を遮る大粒の水滴になりにくくする仕組みです。気温差が大きい、呼気がこもりやすいといった条件が重なると、コーティングが効いていても一時的に視界がぼやけることがあります。
Qゴーグルが曇ってしまったら、その場でどうすればいいですか?
Aティッシュや手袋で内側を強くこすらず、安全な場所に移動してゴーグルを少し顔から離すか一度外し、風通しの良い状態で自然に乾かすのが基本です。急いでいる場合は、くもり止め専用のクロスでそっと押さえるように水分を吸い取る方法もあります。
Qくもり止めスプレーとクロス、どちらを選べばいいですか?
A乾燥時間はかかっても効果をしっかり持続させたいならスプレータイプ、乾燥を待たずゲレンデでもすぐに使いたいならクロスタイプが向いています。どちらも消耗品なので、使う頻度に合わせて選んでください。
Q眼鏡用のくもり止めをスキーゴーグルに使ってもいいですか?
A成分がレンズ素材に対応していれば使用できるとされていますが、製品によっては樹脂レンズや既存のくもり止め加工との相性でムラや白濁が出る場合があります。購入前に「ゴーグル対応」「スキー・スノーボード対応」の記載があるか確認することをおすすめします。
Qくもり止めコーティングの寿命はどれくらいですか?
A頻繁に滑る人であれば1〜2シーズンほどで効果の低下を感じ始めることがあるとされ、使用頻度が少なければ数シーズンにわたって初期の性能に近い状態を保ちやすいと言われています。レンズ内側に触れない扱い方をすることで、寿命を延ばしやすくなります。
Qダブルレンズならくもり止め用品は不要ですか?
Aダブルレンズは結露そのものを起きにくくする構造ですが、内側のくもり止めコーティングが劣化していれば曇りやすくなります。ダブルレンズかどうかと、コーティングの状態は別の要素として、両方を確認することをおすすめします。
Qくもり止め用品を使う頻度の目安はありますか?
A製品や使用環境によって差がありますが、スプレータイプは数日から数週間程度、クロスタイプは使うたびに効果が薄れていく消耗品と考えるのが一般的です。滑る前に軽く曇りやすさを確認し、気になり始めたタイミングで塗り直す・拭き直すとよいでしょう。
迷ったらこれ|この記事のNo.1

SMITH(スミス) NONE FOG SPRAY ゴーグル・サングラス用くもり止めスプレー 20ml
参考価格 880円
向いている人:くもり止めコーティングの効果が薄れてきたゴーグルに、後付けで対策をしたい人
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