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自転車の空気圧が足りないまま走ると、タイヤの転がり抵抗が増えて漕ぎが重くなるだけでなく、リム打ちパンクのリスクも高まります。空気圧の管理は自転車のメンテナンスの中でもっとも基本的で、もっとも効果が実感しやすい作業のひとつです。それにもかかわらず、いざ「空気入れ」を買おうとすると、自宅に置く大きなフロアポンプ、サドルバッグに入れて持ち歩く携帯ポンプ、パンク時に数秒で充填できるCO2ボンベ式のインフレーターと、見た目も使い方もまったく異なる3種類の商品が同じ「自転車 空気入れ」というカテゴリーに並んでいて、どれを選べばいいのか分かりにくくなっています。実際には、この3タイプはそれぞれ役割が違うため「1つ買えば済む」というものではなく、自分の乗り方に合わせて組み合わせて持つのが基本になります。この記事では、フロアポンプ・携帯ポンプ・CO2インフレーターという3タイプの違いを整理したうえで、それぞれの選び方の基準と、初心者にも選ばれやすい4つの商品を紹介します。
この記事でわかること
- なぜ「空気入れ」を1つに絞らないほうがいいのか
- 3タイプの役割整理 — フロアポンプ・携帯ポンプ・CO2インフレーター
- フロアポンプの選び方 — バルブ対応・最大空気圧・素材
- 携帯ポンプの選び方 — 最大空気圧・重量・携行方法
- CO2インフレーターの選び方 — レバー式・ねじ込み式とボンベの規格
- 自分の乗り方に合わせた組み合わせ方
自転車用ポンプ4選 — フロアポンプ・携帯ポンプ・CO2インフレーター
ここからは実際の候補です。自宅用フロアポンプを価格帯の異なる2つ、外出先に持ち歩く携帯ポンプとCO2インフレーターをそれぞれ1つずつ、合計4つを選びました。表示価格は記事作成時点のものです。セールや在庫状況により変わることがあります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・カラーを確認してください。
4つを並べると、それぞれ役割がはっきり分かれていることが分かります。パナレーサーの樹脂製フロアポンプは自宅用の入門機、同じくパナレーサーのアルミ製フロアポンプは高圧対応・耐久性重視の自宅用アップグレード機、GORIXの携帯ポンプは外出先での保険、GORIXのCO2インフレーターはレースやロングライドでの緊急復帰用といった位置づけの製品です。
まず自宅用のフロアポンプを1台用意し、そのうえで自分の乗り方に応じて携帯ポンプかCO2インフレーターを追加するという順番で揃えると、無駄なく必要なものが揃います。両方を携行しても重量・サイズともにわずかなので、余裕があれば両方持っておくと、パンクへの備えとしてより安心です。
価格帯で見ると、フロアポンプ2種は3,500〜3,900円程度、携帯ポンプは1,500円程度、CO2インフレーター本体は2,600円程度(ボンベ代は別途)に収まっています。予算に応じて、まずは自宅用のフロアポンプから優先して揃えることをおすすめします。

パナレーサー(Panaracer)樹脂製フロアポンプ ゲージ付 BFP-PGAY2-LH
参考価格3,820円
ロングホースを採用した空気圧ゲージ付きの樹脂製フロアポンプ。口金は仏式・米式バルブに対応するオートヘッドで、英式バルブ用のクリップも付属します。初めての自宅用フロアポンプとして手を出しやすい価格帯のモデルです。
ここが良い
- 3,000円台で購入できる手頃な価格帯で、初めての自宅用フロアポンプとして試しやすい
- 仏式・米式に自動対応するオートヘッドで、バルブの付け替えに迷いにくい
- ロングホースにより、ポンピング中の姿勢に無理が出にくい
注意点
- 樹脂製のため、繰り返し高圧まで踏み込む使い方では耐久性の面でアルミ製にやや劣るとされる
- 充填圧上限が700kPaまでのため、より高い空気圧を求めるロードバイクの一部タイヤには不足する場合がある
パナレーサー(Panaracer)ゲージ付アルミ製フロアポンプ BFP-04AGA3
4.38(358件のレビュー)
参考価格3,570円
コストパフォーマンスに優れたアルミ製フロアポンプ。仏式・米式バルブ対応のオートヘッドを採用し、タイヤレバーポケットと小物入れを内蔵。英式バルブクリップとボール・浮き輪用アダプターが付属し、1,100kPa(約160psi)まで注入可能です。
ここが良い
- 1,100kPa(約160psi)まで対応しており、ロードバイクの細いタイヤにも余裕を持って使える
- 掲載時点でレビュー評価4.38(358件)と、購入者からの評価件数・満足度がともに高い
- アルミ製のため、樹脂製に比べて繰り返しの使用に対する耐久性が期待しやすい
注意点
- 樹脂製モデルよりわずかに重量があり、収納スペースを確保しておく必要がある
- カラーによっては在庫切れになりやすく、希望のカラーが選べない場合がある
GORIX(ゴリックス)自転車用携帯ポンプ GX-74
3.00(4件のレビュー)
参考価格1,499円
ホース内蔵で好きな角度から空気を注入できる、手のひらサイズの携帯ポンプ。仏式バルブに加えて米式・英式にも対応し、ボールや浮き輪用のアタッチメントも付属します。最大140psiまで対応。
ここが良い
- 通常価格1,499円と手頃で、まず1本サドルバッグに常備しておくハードルが低い
- ホース内蔵構造で、ポンピング中の力がバルブに直接伝わりにくいとされる
- ボトルケージに装着できるブラケットが付属し、携行方法を選びやすい
注意点
- フロアポンプに比べると1回のポンピングで入る空気量が少なく、規定圧まで入れるにはそれなりの回数と時間がかかる
- 高圧タイプの携帯ポンプと比べると、対応圧力(140psi)はやや控えめ

GORIX(ゴリックス)CO2インフレーター GX-CO27
4.00(1件のレビュー)
参考価格2,599円
レバー式で充填量を自分でコントロールできるCO2インフレーター。仏式・米式の2in1スマートヘッドを採用し、CNC加工アルミ合金製で57gの軽量設計。ボンベの冷却による低温やけどを防ぐ保護ケースが付属します。
ここが良い
- レバー式で充填量を調整できるため、初心者でも空気圧を入れすぎにくい
- わずか57gと非常に軽量で、サドルバッグに入れても負担になりにくい
- ボンベの冷却による低温やけどを防ぐ保護ケースが付属しており、安全に使いやすい
注意点
- CO2カートリッジは使い切りの消耗品で別売りのため、使うたびに追加コストがかかる
- ポンピングによる空気入れに比べ、正確な空気圧に微調整するのはやや難しい
■ スペック比較表
| 商品 | パナレーサー(Panaracer)樹脂製フロアポンプ ゲ… | GORIX(ゴリックス)CO2インフレーター GX-CO… | ||
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 3,820円 | 3,570円 | 1,499円 | 2,599円 |
| 購入 | ||||
| 対応バルブ | 英式・米式・仏式(オートヘッド) | 英式・米式・仏式 | 仏式・米式・英式 | 仏式・米式(2in1スマートヘッド) |
| 充填圧上限 | 仏式・米式:700kPa(約100psi)、英式:500kPa | 1,100kPa(約160psi)、英式:500kPa | — | — |
| 本体素材 | 樹脂製 | — | — | — |
| 付属品 | 英式バルブクリップ | 英式バルブクリップ、ボール・浮き輪用アダプター | ボールニードル・エアーノズル・ブラケット | — |
| ホース | ロングホース仕様 | — | — | — |
| 本体材質 | — | アルミ | — | — |
| 収納 | — | タイヤレバーポケット・小物入れ内蔵 | — | — |
| 製品寸法 | — | — | 直径約2.2cm×長さ18cm | — |
| 本体重量 | — | — | 約92g | — |
| 材質 | — | — | アルミ合金・プラスチック | CNC加工アルミ合金 |
| MAX気圧 | — | — | 140psi | — |
| サイズ | — | — | — | 全長12cm・横幅約5cm |
| 重量 | — | — | — | 57g |
| 対応カートリッジ | — | — | — | ネジ山付き12g・16gカートリッジ |
| 注意 | — | — | — | CO2カートリッジは別売り(本体には付属しません) |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
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なぜ「空気入れ」を1つに絞らないほうがいいのか
自転車の空気入れと聞くと、多くの人はまず自宅で使う大きなフロアポンプを思い浮かべます。もちろんそれは間違いではありませんが、フロアポンプは重量があり持ち運びには向かないため、外出先でのパンクや空気圧低下には対応できません。逆に携帯ポンプやCO2インフレーターだけを持っていても、自宅での日常的な空気圧管理には手間がかかりすぎます。
この記事のタイトルにある「ポンプ」は、空気を入れるための道具全般を指しています。自宅で週に1回程度、しっかりと適正空気圧まで入れるための道具(フロアポンプ)と、外出先で緊急的に空気を補充するための道具(携帯ポンプ・CO2インフレーター)は、求められる性能がまったく異なります。この違いを理解しないまま「とりあえず安いものを1つ」で済ませてしまうと、自宅では非力さに、外出先ではかさばりに困ることになりがちです。
なお、自転車のメンテナンス工具全般(携帯マルチツール・パンク修理キット・トルクレンチなど)については、別記事の「自転車の修理工具セットの選び方」で詳しく取り上げています。この記事では、空気入れというジャンルに絞って、フロアポンプ・携帯ポンプ・CO2インフレーターの3タイプをより深く掘り下げていきます。
結論を先に言うと、通勤・通学やクロスバイクでの街乗りが中心なら「自宅用フロアポンプ+携帯ポンプ」の組み合わせ、ロードバイクでのロングライドやレース参加も視野に入れているなら「自宅用フロアポンプ+CO2インフレーター(+予備の携帯ポンプ)」の組み合わせが基本形になります。まずはこの3タイプの特徴を、それぞれ順番に見ていきましょう。
この記事のスタンス
商品ごとの特徴については断言はせず、「〜とされる」「〜の傾向がある」という表現を用いています。空気入れの使い勝手には手の大きさや腕力、自転車の車種による個人差があり、誰にでも当てはまるとは限らないためです。判断材料として使い、購入前に必ず商品ページで最新の仕様・価格を確認してください。
3タイプの役割整理 — フロアポンプ・携帯ポンプ・CO2インフレーター
まずは3タイプの基本的な役割を整理します。すべてを同時に揃える必要はありませんが、自分がどのタイプを優先すべきかを判断する材料にしてください。
■ フロアポンプ(据え置き型)
床に置いて足で踏んで固定し、両手でハンドルを上下させて空気を入れるタイプです。てこの原理を活かせるため少ない力で高い空気圧まで入れやすく、空気圧を数値で確認できる大きなゲージが付いているのが一般的です。自宅保管が前提で、週1回程度の日常的な空気圧チェックに向いています。
■ 携帯ポンプ(ハンドポンプ)
手のひらに収まるサイズで、サドルバッグやツールボトル、フレームに取り付けたブラケットに収納して持ち歩くタイプです。フロアポンプに比べて1回のストロークで入る空気量が少なく、規定の空気圧まで入れるには数十〜百回以上ポンピングする必要があるとされていますが、電源も薬品も不要で繰り返し使える安心感があります。
■ CO2インフレーター(ボンベ式)
圧縮されたCO2ガスの入った使い切りカートリッジをヘッドに装着し、バルブに押し当てて一気にガスを放出することで、数秒〜十数秒でタイヤに空気を充填する道具です。ポンピングの手間がなく、レース中や通勤中の急なパンクからの復帰を大幅に早めてくれますが、カートリッジは使い切りのため、消耗品の追加コストが継続的にかかる点が携帯ポンプとの大きな違いです。
フロアポンプの選び方 — バルブ対応・最大空気圧・素材
フロアポンプを選ぶ際にまず確認すべきなのが、対応するバルブの種類です。自転車のバルブには主に「仏式(フレンチ)」「米式(アメリカン)」「英式(イギリス)」の3種類があり、クロスバイクやロードバイクの多くは仏式バルブを採用しています。近年のモデルは、ヘッド部分を差し替えたり切り替えたりするだけで複数のバルブに対応する「マルチバルブ対応ヘッド」を搭載しているものが主流で、購入前に自分の自転車のバルブ形式を確認したうえで対応モデルを選ぶ必要があります。
次に見ておきたいのが最大対応空気圧です。クロスバイクであれば60〜100psi(400〜700kPa)程度、細いタイヤのロードバイクでは100〜120psi(700〜850kPa)程度の空気圧が必要になることが多く、これに対して余裕を持って対応できるモデルを選んでおくと安心です。商品ページの表記がpsi(重量ポンド毎平方インチ)とkPa(キロパスカル)のどちらか、あるいは両方かはメーカーによって異なるため、自分のタイヤに記載された適正空気圧の単位と見比べて確認してください。
本体の素材は、大きく分けて樹脂(プラスチック)製とアルミ製があります。樹脂製は軽量で価格が手頃な一方、繰り返し高い空気圧まで踏み込む使い方では、ベース部分のたわみや耐久性の面でアルミ製にやや劣るとされています。アルミ製はその分価格が上がりますが、シリンダー内部の気密性や耐久性に優れるとされ、長く使い続ける前提であれば選択肢に入れる価値があります。まず1台目を試したい場合は樹脂製から、本格的に自転車に乗り続ける予定なら最初からアルミ製を検討するという考え方でも問題ありません。
ゲージ(圧力計)の見やすさも実用面で重要です。文字が小さいゲージは、空気を入れながら数値を読み取るのが難しく、結果として「なんとなく」で空気を入れてしまいがちになります。大型のゲージを本体の中〜上段に配置したモデルであれば、床に置いた状態でも数値を確認しやすく、適正空気圧を保ちやすくなります。ロングホースを採用したモデルは、ポンピング中にホースが突っ張ってタイヤやバルブに余計な力がかかりにくいという利点もあります。
携帯ポンプの選び方 — 最大空気圧・重量・携行方法
携帯ポンプは、フロアポンプに比べてシリンダーが細く短いため、同じ回数のポンピングでも入る空気量は少なくなります。その代わり、コンパクトさと軽さを重視した設計になっており、外出先での「まったく空気が入らない」状態を避けるための保険として持ち歩くのが基本的な使い方です。
選ぶ際にまず確認したいのが最大対応空気圧です。クロスバイクの空気圧目安である100psi前後まで対応していれば、多くの街乗り用途はカバーできます。ロードバイクで高い空気圧を求める場合は、120〜160psi程度まで対応する高圧タイプを検討するとよいでしょう。ゲージ(圧力計)が付属しているモデルは、外出先でも今どのくらいの空気圧まで入ったかを数値で確認できるため、勘に頼らず作業できる利点があります。
重量とサイズも携行のしやすさに直結します。多くのモデルは直径2cm前後・長さ15〜20cm程度、重量80〜150g程度に収まっており、サドルバッグやボトルケージに装着するブラケットに収納して持ち運びます。ホースが内蔵されているタイプは、ポンピング中に本体をひねる力がバルブに伝わりにくく、繊細な仏式バルブを傷めにくいとされる一方、ホースがない直結タイプに比べるとやや構造が複雑になる分、価格が上がる傾向があります。
バルブ対応も忘れずに確認してください。多くのモデルは仏式・米式の両方に対応していますが、切り替え方式(ヘッドを裏返す、パッキンを入れ替えるなど)はモデルによって異なります。購入前に商品ページの説明や写真で、自分の自転車のバルブに対応した使い方が明記されているかを確認しておくと安心です。
携帯ポンプは「入れば十分」の道具と考える
携帯ポンプで自宅のフロアポンプと同じ感覚で高圧までしっかり入れようとすると、腕への負担が大きくかなりの時間がかかります。外出先での携帯ポンプは「自走して帰れる、あるいは最寄りの自転車店にたどり着ける程度まで空気を入れる」ための緊急用の道具と割り切って考えると、過不足なく選びやすくなります。
CO2インフレーターの選び方 — レバー式・ねじ込み式とボンベの規格
CO2インフレーターは、ヘッド部分の構造によって大きく「レバー式(可変式)」と「ねじ込み式(固定式)」の2種類に分けられます。この違いは、使い勝手と空気圧の調整しやすさに直結する重要なポイントです。
レバー式は、レバーを操作することでガスの放出量を自分でコントロールできるタイプです。少しずつガスを送り込みながら様子を見られるため、狙った空気圧に近づけやすく、初心者でも扱いやすいとされています。一方、ねじ込み式はカートリッジをねじ込んでいくと同時に一気にガスが放出される仕組みで、構造がシンプルで壊れにくい反面、放出量を細かく調整するのが難しく、慣れないうちは空気圧が入りすぎてしまうこともあるとされています。初めてCO2インフレーターを使う場合は、レバー式を選んでおくと失敗が少なくなります。
カートリッジ(ボンベ)の規格にも注意が必要です。一般的には16gと12gの2つのサイズが広く流通しており、16gのほうがより高い空気圧まで、あるいはより太いタイヤまで対応しやすいとされています。ロードバイクの細いタイヤであれば12g、太めのタイヤを履くクロスバイクやMTBであれば16gを目安に選ぶとよいでしょう。多くのインフレーター本体は両方のサイズに対応していますが、購入前に対応カートリッジのサイズを確認しておくと安心です。
また、CO2ボンベはガスを放出する際に急激に冷却され、素手で触れると低温やけどのおそれがあります。保護用のカバーやケースが付属しているモデルを選ぶか、作業時に軍手やグローブを着用することを前提に使う道具だと理解しておいてください。ボンベ自体は使い切りの消耗品のため、携行する本数だけ追加のコストがかかり続ける点も、携帯ポンプとの大きな違いとして意識しておく必要があります。
CO2インフレーターだけに頼らない
CO2インフレーターはボンベを使い切ってしまえばそれ以上空気を入れられません。レースやロングライドで携行する場合も、予備のボンベを複数本用意するか、小型の携帯ポンプと併用することをおすすめします。
自分の乗り方に合わせた組み合わせ方
ここまでの内容を踏まえて、実際にどう組み合わせて揃えればいいのかを乗り方別に整理しました。
- 1通勤・通学やお店への移動が中心で、走行距離が短い人は、自宅用のフロアポンプを1台と、念のための携帯ポンプを1本用意しておけば十分なケースがほとんどです。CO2インフレーターは消耗品コストがかかるため、走行距離が短いうちは優先度を下げても問題ありません。
- 2週末にロードバイクで数十km〜100km程度のロングライドをする人は、自宅用のフロアポンプに加えて、CO2インフレーターとボンベ数本の携行を検討してください。CO2インフレーターで素早く応急対応をしたうえで、帰宅後にフロアポンプでしっかり適正空気圧まで調整し直すという使い分けが現実的です。
- 3レースやヒルクライムイベントへの参加を視野に入れている人は、CO2インフレーターをメインの携行装備としつつ、ボンベを使い切った場合に備えて軽量な携帯ポンプも予備として持っておくと安心です。空気圧の管理がタイムやコンディションに直結するため、自宅用フロアポンプは高精度なゲージを備えたアルミ製モデルを選んでおくとよいでしょう。
空気入れは消耗品と考える
フロアポンプのゴムパッキンやホースの継ぎ目は、数年使ううちに劣化し、空気が漏れやすくなることがあります。急に空気の入りが悪くなったと感じたら、パッキン部分の劣化を疑ってみてください。多くのモデルは補修用パッキンが別売りされています。
空気圧管理の基本 — どのくらいの頻度で、どこまで入れるか
ポンプを揃えたあとに気になるのが、実際にどのくらいの頻度で、どこまで空気を入れればいいのかという点です。ここでは基本的な考え方を整理します。
タイヤの空気は自然に少しずつ抜けていくため、走らない期間があっても空気圧は徐々に低下します。目安として、仏式バルブを使うロードバイクやクロスバイクは1週間に1回程度、米式・英式バルブを使う一般的な自転車は2週間〜1か月に1回程度のペースで空気圧をチェックするとよいとされています。走行前に指でタイヤを押してみて、普段よりへこみが大きいと感じたら、頻度にかかわらずすぐに補充してください。
適正空気圧は、タイヤの側面(サイドウォール)に「MAX ○○psi」「○○〜○○kPa」のような形で表記されていることがほとんどです。この表記の範囲内で、体重や路面状況、乗り心地の好みに応じて調整します。体重が重めの人や荒れた路面を走ることが多い人はやや高め、乗り心地の柔らかさを優先したい人はやや低めを目安にするとよいとされていますが、表記されている上限・下限を超えないようにしてください。
空気圧が低すぎる状態で走り続けると、段差などでリムとタイヤの間にチューブが挟まれて穴が開く「リム打ちパンク」のリスクが高まるとされています。逆に上限を超えて入れすぎると、タイヤやチューブの破裂につながるおそれがあります。フロアポンプの大きなゲージは、こうした管理を数値で正確に行うための道具でもあり、勘に頼らず適正範囲を保つことがパンク予防の第一歩になります。
空気圧チェックのタイミングの目安
仏式バルブ車は週1回、米式・英式バルブ車は2週間〜1か月に1回を目安にチェックしてください。長期間乗らなかった自転車に久しぶりに乗る前は、必ず一度空気圧を確認してから走り出すことをおすすめします。
買ったあとに気をつけたいこと
ポンプを揃えたあとも、いくつか気をつけておきたい点があります。
フロアポンプは、使わないときにゲージ部分を強く踏んだり、上に物を置いたりしないよう注意してください。ゲージは精密な部品のため、強い衝撃を受けると数値がずれたり破損したりすることがあります。使用後はハンドルを上まで戻した状態で、直射日光の当たらない場所に保管するのが基本です。
携帯ポンプやCO2インフレーターは、サドルバッグの中で他の工具と擦れて傷むことがあります。専用のケースが付属していない場合は、ジップ付きの小袋にまとめておくと、パッキン部分の劣化を遅らせやすくなります。
CO2ボンベを携行する場合は、高温になる場所(真夏の車内や、直射日光の当たるポケットなど)を避けて保管してください。密閉された金属容器が高温にさらされると、内部の圧力が上昇し、破裂の危険につながるとされています。
最後に、どのポンプを使っていても、バルブの根元にホースやヘッドを固定する際は無理な力をかけないようにしてください。特に仏式バルブは細く繊細な構造をしているため、力任せに扱うと根元が曲がったり折れたりすることがあります。慣れないうちは、ゆっくりと確実に固定してから空気を入れる習慣をつけておくと安心です。
ポンプと一緒に用意しておきたいもの
空気圧の管理と合わせて、タイヤの空気圧が記載されたサイドウォールの表記を定期的に確認する習慣をつけておくと、季節による気温変化での空気圧低下にも気づきやすくなります。冬場は特に空気圧が下がりやすいとされているため、寒い時期はチェックの頻度を少し上げておくのもおすすめです。
よくある質問
Qフロアポンプと携帯ポンプ、どちらを先に買うべきですか?
Aまずは自宅用のフロアポンプを優先することをおすすめします。日常的な空気圧管理はフロアポンプのほうが圧倒的に楽で正確に行え、パンクの予防にもつながります。携帯ポンプやCO2インフレーターは、外出先でのトラブルに備える追加装備として、その後に揃えるとよいでしょう。
QCO2インフレーターは携帯ポンプの代わりになりますか?
A応急的な用途では代わりになりますが、ボンベは使い切りの消耗品のため、使い切ってしまうとそれ以上空気を入れられません。レースやロングライドで携行する場合は、予備のボンベを複数本用意するか、軽量な携帯ポンプと併用することをおすすめします。
Q自転車のバルブの種類はどう確認すればいいですか?
A実際にタイヤに付いているバルブの形状を見るのが確実です。仏式(フレンチ)は細く先端にネジ式のキャップが付いた形状、米式(アメリカン)は自動車のタイヤと同じ太めの形状、英式(イギリス)は日本の一般的なママチャリに多い形状です。分からない場合は、購入時の説明書や自転車店で確認してもらうと安心です。
Q空気圧はどのくらいの頻度でチェックすればいいですか?
A仏式バルブを使うロードバイクやクロスバイクは1週間に1回程度、米式・英式バルブを使う一般的な自転車は2週間〜1か月に1回程度が目安とされています。タイヤを指で押してへこみが大きいと感じたら、頻度にかかわらずすぐに補充してください。
Qフロアポンプは樹脂製とアルミ製、どちらを選べばいいですか?
Aまず1台試したい、価格を抑えたいという場合は樹脂製で十分な場合が多いです。ロードバイクなど高めの空気圧を求める自転車に乗っていて、長く使い続ける予定がある場合は、耐久性と対応圧力に優れるアルミ製を検討する価値があります。
QCO2インフレーターのボンベはどこで買えますか?
ACO2インフレーター本体には多くの場合ボンベが付属していないため、別途サイクル用品店やネット通販で12gまたは16gのネジ山付きカートリッジを購入する必要があります。本体が対応しているカートリッジのサイズを商品ページで確認したうえで購入してください。
Q携帯ポンプで規定の空気圧までしっかり入れることはできますか?
A構造上は可能ですが、フロアポンプに比べて1回のポンピングで入る空気量が少ないため、規定圧まで入れるにはかなりの回数と時間、体力が必要になります。携帯ポンプは「自走して帰れる程度まで応急的に入れる」ための道具と考え、帰宅後にフロアポンプでしっかり調整し直すのが現実的です。
迷ったらこれ|この記事のNo.1

パナレーサー(Panaracer)樹脂製フロアポンプ ゲージ付 BFP-PGAY2-LH
参考価格 3,820円
向いている人:クロスバイクや通勤用自転車を中心に、まず1台自宅用のフロアポンプを揃えたい人
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