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スノーボードやスキーを始めたばかりの頃は、転倒そのものが避けられません。特にスノーボードは、両足がボードに固定された状態でバランスを崩すため、とっさに手をついたり、お尻から勢いよく落ちたりする転び方になりやすいスポーツです。ヘルメットやゴーグルは「頭部・顔まわりを守る道具」として意識されやすい一方、お尻や手首、腰まわりを守るプロテクターは後回しにされがちです。しかし実際にゲレンデで多いケガの一つが、尻もちによる尾てい骨の打撲や、転倒時に手をついたことによる手首の捻挫・骨折です。この記事では、プロテクターがそもそもどの部位をどう守る道具なのか、種類ごとの違いは何か、そして初心者がどこから揃えればよいかを整理しました。最後には、チェックしておきたい4点の商品も紹介しています。
この記事でわかること
- なぜプロテクターが必要なのか — 「まだ大丈夫」で後回しにされがちな理由
- プロテクターの種類と守る部位 — まず全体像をつかむ
- まず揃えたいのはヒッププロテクターとリストガード
- ヒッププロテクターの選び方 — 素材・丈・サイズを見る
- リストガードの選び方 — 固定力とグローブとの併用性
- 素材の違いをもう少し詳しく — NBR・XRD・EVAの特徴
この記事で比較する商品
初心者・中級者におすすめのプロテクター4選
ここからは厳選した候補の紹介に入ります。ひとつお断りしておくと、これらを着ければ絶対にケガをしない、という話ではありません。いずれもメーカーの商品ページ上でスノーボード・ウィンタースポーツ向けとして案内されているものを中心に、部位・価格帯の異なる4点を選びました。こちらの金額は記事作成時点のものです。状況により前後することがあります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・選べるサイズを確認してください。
4点を並べると、守る部位と価格帯で役割がはっきり分かれているのが分かります。VAXPOTはお尻から膝まで広い範囲を安価にカバーするロングタイプ、NORTHERN COUNTRYは手首専用のリストガード、BURTONはブランドの信頼性とG-Formパッドの動きやすさを重視した本格ヒッププロテクター、YOROI MUSHAはXRD素材をより手頃な価格で試せるバランス型というすみ分けがされています。
どれから揃えるべきかは、自分がどの部位のケガをもっとも不安に感じているかによって変わります。スノーボードでとっさに手をつく癖がある人はNORTHERN COUNTRYのリストガードを、まず1着でお尻から膝までまとめて守りたい人はVAXPOTのロングタイプを、ブランドの信頼性と動きやすさを重視したい人はBURTONを、価格と素材のバランスを取りたい人はYOROI MUSHAを検討するとよいでしょう。理想を言えば、ヒッププロテクターとリストガードは別部位を守る装備のため、両方を組み合わせて着用することで、より広い範囲をカバーできます。
価格だけで比べるとVAXPOTがもっとも手頃に見えますが、この価格帯の製品はXRD素材の上位モデルに比べると、動きやすさの面でやや硬さを感じる場合があるとされています。まずは価格を抑えたモデルでプロテクターを着ける習慣をつけ、着け心地に慣れてきたタイミングでXRD素材の上位モデルへステップアップするという考え方も十分にあります。
価格・仕様は変動するため、購入前に必ず商品ページで最新の価格・在庫・サイズ展開を確認してください。特にヒッププロテクターは在庫のあるサイズが限定的な場合があるため、シーズン前の早めの購入をおすすめします。

VAXPOT(バックスポット) VA-3008 ヒッププロテクター ロングタイプ 膝当て付き ニーパッド NBR
4.33(852件のレビュー)
参考価格4,299円
お尻から太もも、膝までを一続きでカバーするロングタイプのヒッププロテクター。パッド素材にはNBR(10mm厚クッション)を採用し、マジックテープ式のベルトで着脱・サイズ調整がしやすい設計です。価格を抑えつつ広い範囲を守りたい人向けのエントリーモデルです。
ここが良い
- 4点の中でもっとも価格が手頃で、まず試してみたい人にリスクが少ない
- 膝当てまで一体化しているため、着脱の手間を減らしつつ広い範囲を守れる
- マジックテープ式でサイズ調整の幅が広く、体型に合わせやすい
注意点
- ロング丈のためブーツを履いた状態での着脱がやや手間になりやすい
- 返品交換不可の商品のため、購入前にサイズ表を入念に確認する必要がある

NORTHERN COUNTRY(ノーザンカントリー) NA-9313 WRIST GUARD リストガード プロテクター
参考価格8,514円
手首の反りすぎを防ぐプレートを内蔵したリストガード。スノーボード用に設計されており、転倒時にとっさに手をついてしまう場面での手首の負担を軽減する目的で作られています。スノーボード初心者が最初に検討しやすい定番タイプの一つです。
ここが良い
- スノーボード専門店で取り扱われている、スノーボード用途に特化した設計
- 手のひら側のプレートで、前方転倒時の手首の反り返りを物理的に抑えやすいとされる
- グローブとは独立して装着でき、普段使っているグローブを変えずに導入しやすい
注意点
- 防寒性はグローブ側に依存するため、リストガード単体では保温効果は期待できない
- サイズ展開の詳細が商品ページ上で確認しづらく、購入前の問い合わせが安心

BURTON(バートン) Total Impact Short メンズ プロテクター
参考価格12,000円台〜(カラー・時期により変動)
スノーボード世界最大手ブランドBURTONのヒッププロテクター。ヒップ・腰・太もも周辺にG-Form社の衝撃吸収パッドを配置し、普段は柔らかく動きやすい一方、強い衝撃が加わると硬化して衝撃を分散するとされる設計です。通気性・速乾性に優れたUltrawick素材のショーツをベースにしています。
ここが良い
- BURTON JAPAN正規品を扱う専門店での取り扱いで、正規品として安心して購入しやすい
- G-Form社の衝撃吸収パッドは、普段の動きやすさと衝撃吸収性の両立を狙った設計とされる
- Ultrawick素材による通気性・速乾性で、インナーとして着ても蒸れを感じにくいとされる
注意点
- 4点の中でもっとも価格帯が高く、初めての1着としてはやや高額に感じる場合がある
- 着丈がショートタイプのため、膝まわりまで守りたい場合は別途ニーパッドの検討が必要

YOROI MUSHA(鎧武者) スノーボード ヒッププロテクター XRD 3層構造
参考価格6,000円台
衝撃吸収素材XRDと、クッション性に優れたNBRを組み合わせた3層構造のヒッププロテクター。インナーパンツ型で、メンズ・レディース両対応のサイズ展開が用意されています。XRD素材を採用しながら比較的手頃な価格帯に収められているのが特徴です。
ここが良い
- XRD素材を採用しながら、BURTONモデルよりも手頃な価格帯に収まっている
- 身長・胸囲・ウエスト別の詳細なサイズ表が用意されており、通販でもサイズを選びやすい
- メンズ・レディース両対応で、家族や友人と共有しやすい設計
注意点
- 着丈はショートタイプで、太ももや膝までは保護範囲に含まれない
- ブランドの知名度は大手スポーツブランドと比べるとやや低め
■ スペック比較表
| 商品 | VAXPOT(バックスポット) VA-3008 ヒッププ… | NORTHERN COUNTRY(ノーザンカントリー) … | BURTON(バートン) Total Impact Sh… | YOROI MUSHA(鎧武者) スノーボード ヒッププ… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 4,299円 | 8,514円 | 12,000円台〜(カラー・時期により変動) | 6,000円台 |
| 購入 | ||||
| タイプ | ロング丈(膝当て付き) | — | — | — |
| パッド素材 | NBR(約10mm厚クッション) | — | — | — |
| 固定方式 | マジックテープ式ベルト | — | — | — |
| 保護部位 | ヒップ・尾てい骨・膝 | 手首(手のひら側プレート内蔵) | ヒップ・腰まわり・太もも | ヒップ・尾てい骨 |
| 対応シーン | スノーボード・スキー・ウィンタースポーツ全般 | スノーボード全般 | — | — |
| ブランド | — | NORTHERN COUNTRY(ノーザンカントリー) | — | — |
| 型番 | — | NA-9313 | — | — |
| サイズ展開 | — | — | S・M・L・XL | XS・S・M・L・XL(身長・胸囲・ウエスト目安あり) |
| 素材 | — | — | Ultrawick素材(本体)+G-Form衝撃吸収パッド | XRD+NBR(3D構造・3層構造) |
| カラー | — | — | 2色展開 | — |
| 取扱 | — | — | BURTON JAPAN正規品 | — |
| 対応 | — | — | — | メンズ・レディース |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
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なぜプロテクターが必要なのか — 「まだ大丈夫」で後回しにされがちな理由
スノーボードやスキーを始めたばかりの人の多くは、ウェアやゴーグル、グローブといった「見た目にも分かりやすい」装備から揃え始めます。プロテクターは服の下に着込む地味な存在で、優先順位が下がりやすいアイテムです。しかし、ゲレンデでのケガの発生状況を見ると、頭部だけでなく、お尻・尾てい骨・手首といった部位の打撲や捻挫が多く報告されており、特にスノーボード初心者は転倒の回数そのものが多いため、これらの部位への負担も大きくなりがちです。
スノーボードは両足がビンディングでボードに固定されているため、バランスを崩したときに足だけで踏ん張ることができず、上半身から地面に向かって倒れ込む転び方になりやすいという特徴があります。前方に転べば手をついて手首を痛めやすく、後方に転べばお尻や尾てい骨を強打しやすくなります。スキーであれば転倒時にビンディングが外れる設計になっていることが多いですが、それでも氷が硬いバーンでの転倒は衝撃が大きく、手首や腰への負担は無視できません。
プロテクターを着けたからといって、転倒そのものがなくなるわけではありません。しかし、転倒したときの衝撃を分散・吸収することで、打撲の程度を軽くしたり、骨折や捻挫といった大きなケガのリスクを下げたりする効果が期待できるとされています。特にゲレンデデビューから数回のシーズンは、体の使い方がまだ安定しておらず転倒の頻度も多いため、プロテクターの恩恵を感じやすい時期だと言えます。
また、プロテクターは「初心者だけのもの」ではありません。パークでジャンプやトリックに挑戦する中〜上級者や、スピードの出やすい急斜面を滑る人にとっても、転倒時の衝撃は決して小さくありません。むしろ滑走スピードが上がるほど、転倒時の衝撃は大きくなる傾向があるため、レベルが上がってからもプロテクターを使い続ける、あるいは体を動かす範囲が広がるタイミングで種類を見直す、という考え方もあります。
なお、この記事で扱うのは主にゲレンデでの一般的な滑走を想定したプロテクターです。バックカントリー(コース外)での滑走には雪崩対策のビーコンやゾンデ棒といった別の安全装備が必要になり、選び方の基準も異なります。コース外に出る予定がある場合は、プロテクターに加えてそうした装備の検討も必要になる点を押さえておいてください。
この記事のスタンス
プロテクターの効果についてはすべての人に当てはまるとは限らないため、控えめな表現を心がけています。衝撃の大きさや転び方によって効果には限界があり、一概に言い切れるものではないためです。判断材料として使い、可能であれば購入前にサイズ表と実店舗での試着を確認することをおすすめします。
プロテクターの種類と守る部位 — まず全体像をつかむ
一口に「プロテクター」といっても、守る部位によって形状も呼び方も大きく異なります。ここでは代表的な4種類を、守る部位と特徴とともに整理します。自分がどの部位のケガを不安に感じているかを先に意識しておくと、数ある商品の中から必要なものを選びやすくなります。
■ ヒッププロテクター(お尻・尾てい骨)
インナーパンツやショートパンツの形状で、お尻から腰まわりにパッドが内蔵されているタイプです。後方への転倒で強打しやすい尾てい骨まわりを守ります。スノーボード用プロテクターの中でもっとも需要が高く、種類も豊富です。
■ リストガード(手首)
手首を固定するサポーター状のプロテクターで、手のひら側に硬いプレートが入っているものが一般的です。前方への転倒で手をついたときに、手首が反りすぎるのを防ぎ、捻挫や骨折のリスクを抑える役割があるとされています。スノーボードでは特に重視されるアイテムです。
■ ロングタイプ(お尻+太もも+膝)
ヒッププロテクターに膝当て(ニーパッド)が一体化した、着丈の長いタイプです。転倒時にお尻から太もも、膝までを一続きで保護できるため、着脱の手間を減らしたい人や、より広い範囲を守りたい人に向いています。
■ 全身プロテクター(肩・胸・背中・脇腹など)
ベストやジャケットのような形状で、肩や胸、背中、脇腹まで衝撃吸収パッドで覆うタイプです。パークでのジャンプやトリックに挑戦する人、スピードを出して滑る人など、より広範囲の衝撃に備えたい人向けの装備です。
まず揃えたいのはヒッププロテクターとリストガード
すべてを一度に揃える必要はありません。初心者が最初に検討したいのは、転倒の頻度が高いスノーボードで特に負担が大きい「お尻・尾てい骨」と「手首」の2箇所です。この2つを守るだけでも、ゲレンデデビューの数回で起こりやすい打撲・捻挫のリスクをある程度カバーできるとされています。
ヒッププロテクターが優先されやすい理由は、スノーボードの転び方の特性にあります。特にヒールサイド(かかと側)に体重が乗った状態でバランスを崩すと、そのまま後方に尻もちをつく転び方になりやすく、尾てい骨を地面やアイスバーンに強く打ちつけてしまうことがあります。尾てい骨の打撲は完治までに時間がかかることもあり、シーズン中の滑走を諦めざるを得なくなるケースも報告されています。
リストガードは、特にスノーボード初心者に強く勧められる装備です。転倒時にとっさに手をついてしまう反射は誰にでも起こるもので、手首が反り返った状態で全体重を受け止めると、捻挫だけでなく骨折に至ることもあります。リストガードは手のひら側のプレートによって手首の反りすぎを物理的に制限するため、こうした転倒時の負担を軽減できるとされています。スキーの場合はストックを持つため装着しにくいこともありますが、スノーボードでは手が自由なぶん、リストガードの恩恵を感じやすい競技です。
一方で、膝や肩、背中まで守る全身プロテクターは、価格も高くなりやすく、着用時の動きにくさを感じる人もいます。まずはヒッププロテクターとリストガードの2点から始めて、パークでのジャンプに挑戦するようになったタイミングや、滑走スピードが上がってきたタイミングで、必要に応じて装備を広げていくという考え方がバランスの取れた選び方だと言えます。
ヒッププロテクターの選び方 — 素材・丈・サイズを見る
ヒッププロテクターの商品ページには、パッドの素材、着丈(ショート/ロング)、サイズ展開といった情報が並んでいます。それぞれがどう履き心地や保護性能に関わるのかを見ていきます。
パッドの素材としてよく使われるのがNBR(ニトリルゴム)とXRD(衝撃吸収フォームの一種)です。NBRは比較的手頃な価格帯のモデルに多く採用され、一定の衝撃吸収性を持ちながらコストを抑えられる素材とされています。XRDは、普段は柔らかく動きを妨げにくい一方、強い衝撃が加わった瞬間に分子構造が硬化して衝撃を吸収するとされる素材で、上位モデルに採用されることが多く、動きやすさと保護性能の両立を狙った設計です。初めての1着であればNBR素材のエントリーモデルでも十分に役割を果たしますが、予算に余裕があればXRD素材のモデルも検討候補になります。
着丈は大きく「ショートタイプ」と「ロングタイプ」に分かれます。ショートタイプはお尻から腰まわりを中心に守る設計で、パンツの中にコンパクトに収まるため蒸れにくく、動きやすいとされています。ロングタイプは太ももから膝までパッドが伸びており、膝立ちになる場面が多い初心者や、より広い範囲を守りたい人に向いています。ただし着丈が長いぶん、ブーツを履いた状態での着脱がやや手間になることもあります。
サイズは、ウエストやヒップだけでなく、身長やパンツのインナーとしての厚みも考慮して選ぶ必要があります。プロテクターはあくまで「アウターパンツの下に着込むインナー」であるため、普段のパンツよりワンサイズ大きめのアウターを用意しておくと、着ぶくれによる動きにくさを避けやすくなります。商品ページのサイズ表に「身長」「ウエスト」「ヒップ」の目安が記載されている場合は、必ず自分の実測値と照らし合わせてから購入してください。
ヒッププロテクターは下着の上・パンツの下に着る
着用の基本的な順番は「下着(または保温インナー)→ヒッププロテクター→アウターのスノーボードパンツ」です。ヒッププロテクターを直接肌に着けると擦れやすく、逆にアウターの上から着けると本来の保護位置からずれやすくなります。試着の際は、実際に着る順番でフィット感を確認するのがおすすめです。
リストガードの選び方 — 固定力とグローブとの併用性
リストガードには、グローブの中に仕込むインナーグローブ一体型と、グローブとは別に手首だけを固定するベルトタイプがあります。それぞれ着用感や保護範囲が異なるため、自分のグローブとの相性も含めて確認しておく必要があります。
インナーグローブ一体型は、手のひら側にプレートが内蔵された薄手のグローブをアウターグローブの下に着用するタイプです。手全体を覆うため防寒性も兼ねられる一方、その分厚みが増し、普段使っているアウターグローブに収まらないこともあります。購入前に、自分のグローブに余裕があるか(サイズがワンサイズ大きいか)を確認しておくと安心です。
ベルトタイプは、手首まわりだけをマジックテープなどで固定するシンプルな構造で、グローブとは独立して装着できます。グローブの選択肢を変える必要がない点はメリットですが、防寒性はグローブ側に依存するため、寒さが厳しい日は別途保温対策が必要になります。
いずれのタイプでも重要なのが、手のひら側のプレートの硬さと固定ベルトの締め付け具合です。プレートが硬すぎると握る動作がしにくくなり、逆に柔らかすぎると転倒時に手首の反りを十分に制限できない可能性があります。またベルトの締め付けが緩いと、転倒の衝撃でリストガードごとずれてしまうこともあるため、実際に手を握ったり開いたりしながら、動きを妨げすぎない範囲でしっかり固定されるものを選ぶことが大切です。
素材の違いをもう少し詳しく — NBR・XRD・EVAの特徴
プロテクターの商品ページでよく見かける素材名をもう少し詳しく整理しておきます。どれが優れている・劣っているという単純な話ではなく、それぞれに向いている使い方があります。
■ NBR(ニトリルブタジエンゴム)
合成ゴムの一種で、比較的安価に一定のクッション性を確保できる素材です。エントリーモデルの多くに採用されており、初めてのプロテクター選びで価格を抑えたい場合の目安になります。
■ XRD
普段は柔らかく曲げ伸ばししやすい一方、強い衝撃が瞬間的に加わると分子構造が硬化して衝撃を吸収するとされる素材です。動きやすさと保護性能の両立を狙った上位モデルに使われることが多く、価格もやや高めになる傾向があります。
■ EVA(発泡ポリエチレン系素材)
軽量で成形しやすく、シェル状(硬い外殻)のプロテクターに使われることが多い素材です。衝撃を面で受け止めて分散させる構造のプロテクターに向いているとされ、比較的安価な製品にも広く採用されています。
選び方の3ステップ
ここまでの知識を踏まえて、実際にプロテクターを選ぶ流れを3つの手順に整理しました。焦って全身を守る装備を一度に揃える必要はありません。まずは負担の大きい部位から、無理のない範囲で揃えていくつもりで進めてください。
- 1守りたい部位の優先順位を決める。スノーボード初心者であれば、まず「お尻・尾てい骨」と「手首」の2箇所を優先候補にするのが無難です。膝立ちになる場面が多い、あるいは太ももまでしっかり守りたい場合はロングタイプのヒッププロテクターも検討します。
- 2素材と価格帯で候補を絞る。予算を抑えたい場合はNBR素材のエントリーモデル、動きやすさと保護性能のバランスを重視したい場合はXRD素材のモデルを軸に、3〜5点ほどリストアップします。
- 3サイズ表と実際の使用シーンを照らし合わせる。ウエスト・ヒップ・身長の目安をもとに、普段着ているアウターパンツやグローブとの相性(着ぶくれしないか、グローブに収まるか)を確認したうえで購入を決めます。可能であれば実店舗での試着も検討してください。
試着は実際に着る重ね方で
ヒッププロテクターは下着の上・パンツの下、リストガードはインナーグローブとして、あるいはアウターグローブの下に着けるのが基本です。試着の際は、単体で着けた感触だけでなく、実際に重ね着した状態でしゃがんだり手を握ったりして、動きにくさがないか確認しておくと失敗しにくくなります。
サイズ選びで失敗しないために
プロテクターは、普段着ているインナーやパンツと同じ感覚でサイズを選ぶと、きつすぎたり緩すぎたりすることがあります。ここでは通販で選ぶ際に、特に確認しておきたいポイントを整理します。
まず、ヒッププロテクターはウエスト・ヒップだけでなく、身長も併せて確認することが重要です。同じウエストサイズでも、身長が異なると着丈やパッドの位置がずれてしまい、本来守りたい尾てい骨の部分にパッドが当たらないことがあります。商品ページに身長・胸囲・ウエストの目安表がある場合は、必ず自分の実測値と照らし合わせてください。
次に、リストガードは手首の太さだけでなく、グローブとの兼ね合いも確認しておく必要があります。インナーグローブ一体型を検討している場合は、普段使っているアウターグローブがワンサイズ大きいものか、あるいは購入予定のグローブに余裕があるかを事前に確認しておくと、当日「グローブに手が入らない」というトラブルを避けられます。
また、プロテクターは締め付けが強すぎると血行を妨げたり、長時間の着用で不快感が出たりすることがあります。逆に緩すぎると転倒時にずれてしまい、本来の保護位置から外れてしまう可能性もあります。サイズ表の目安に加えて、口コミレビューに「サイズ感」についてのコメントがないか確認するのも有効です。
通販で失敗しないためのチェックリスト
購入前に「①ウエスト・ヒップだけでなく身長の目安も確認したか」「②パンツやグローブとの重ね着を想定してサイズを選んだか」「③そのブランド・シリーズのサイズ感に関するレビューを確認したか」の3点をチェックしておくと、通販でのサイズ選びの失敗を減らしやすくなります。
着用時と保管時に気をつけたいこと
プロテクターは繰り返しの着脱と汗・湿気にさらされる消耗品でもあります。長く使い続けるために、初心者のうちは見落としがちな点をいくつか挙げておきます。
着用中は汗をかきやすいため、滑走後はできるだけ早めに脱いで陰干しし、湿気を残さないようにすることが大切です。特にNBRやEVAなどのゴム・発泡素材は、湿ったまま放置すると劣化やニオイの原因になりやすいとされています。日帰りの場合でも、帰宅後はバッグから取り出して乾燥させる習慣をつけておくと長持ちします。
洗濯表示がある製品は、表示に従って手洗いまたは洗濯ネットを使った洗濯機洗いを行い、パッド部分の型崩れを避けるためにも乾燥機の使用は控えたほうが無難です。パッドが取り外し可能なタイプであれば、パッドを外してから洗うことで、より丁寧なお手入れができます。
保管時は、高温多湿になりやすい車内や、直射日光の当たる場所を避け、風通しの良い場所で保管することをおすすめします。特にXRD素材は、極端な高温にさらされ続けると本来の衝撃吸収性能が損なわれる可能性があるとされているため、シーズンオフの保管場所にも気を配っておくとよいでしょう。
また、プロテクターにも寿命があります。パッド素材が硬化してひび割れていたり、ベルトのマジックテープの固定力が弱まっていたりする場合は、衝撃吸収の性能が低下している可能性があります。シーズン前には毎回、パッドの状態やベルトの固定力に問題がないか、簡単でよいので確認しておく習慣をつけておくと安心です。
よくある質問
Qプロテクターは初心者だけが着けるものですか?
Aいいえ。転倒の頻度が高い初心者には特に効果を感じやすい装備ですが、パークでジャンプやトリックに挑戦する中〜上級者や、スピードを出して滑る人にとっても転倒時の衝撃は小さくありません。レベルが上がってからも、滑り方に応じてプロテクターの種類を見直しながら使い続けることが勧められています。
Qまず何から揃えればいいですか?
Aスノーボード初心者であれば、転倒時に負担が大きい「お尻・尾てい骨」を守るヒッププロテクターと、「手首」を守るリストガードの2点から検討するのがおすすめです。この2箇所を優先することで、ゲレンデデビューの数回で起こりやすい打撲・捻挫のリスクをある程度カバーできるとされています。
Qヒッププロテクターはショートとロング、どちらを選べばいいですか?
Aコンパクトで蒸れにくいショートタイプは動きやすさを重視したい人向け、太ももから膝まで一続きで守れるロングタイプは膝立ちになる場面が多い人や、より広い範囲を守りたい人向けです。初めての1着であれば、まずどちらのタイプが自分の滑り方に合うか、店頭で試着して確認するのがおすすめです。
QNBRとXRD、どちらの素材がいいですか?
ANBRは比較的手頃な価格で一定のクッション性を確保できる素材で、価格を抑えたい初めての1着に向いています。XRDは普段は柔らかく動きやすい一方、強い衝撃が加わると硬化して衝撃を吸収するとされる素材で、動きやすさと保護性能の両立を重視したい人向けの上位素材です。
Qリストガードを着けるとグローブが入らなくなりませんか?
Aインナーグローブ一体型のリストガードは厚みが増すため、普段使っているアウターグローブに収まらないことがあります。購入前に、アウターグローブに余裕(ワンサイズ大きめ)があるかを確認しておくと安心です。グローブを変えたくない場合は、手首だけを固定するベルトタイプのリストガードも選択肢になります。
Qプロテクターは洗濯できますか?
A多くの製品は手洗い、または洗濯ネットを使った洗濯機洗いに対応していますが、パッド部分の型崩れを避けるため乾燥機の使用は控えたほうが無難です。パッドが取り外し可能なタイプは、外してから洗うとより丁寧なお手入れができます。購入時に洗濯表示を必ず確認してください。
Q予算はどれくらい見ておけばいいですか?
Aヒッププロテクターであれば4,000〜7,000円程度のNBR・XRD素材のエントリー〜バランス型モデルが多く見られます。ブランドの信頼性やG-Form社製パッドなど上位の衝撃吸収機構を採用したモデルは1万円を超えることもあります。リストガードは単体であれば数千円台から入手できる製品が中心です。最初の1点であれば、無理に高額なものを選ぶ必要はなく、まずはサイズの合うエントリーモデルから試してみるのがおすすめです。
迷ったらこれ|この記事のNo.1

VAXPOT(バックスポット) VA-3008 ヒッププロテクター ロングタイプ 膝当て付き ニーパッド NBR
参考価格 4,299円
向いている人:価格を抑えつつ、お尻から膝まで広い範囲を一度に守りたい人
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