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ゲレンデを滑ることに慣れてくると、次に気になり始めるのが「パーク」の存在です。キッカー(ジャンプ台)で飛んでみたい、レールやボックスに乗ってみたい、緩斜面で回転技(グラトリ)を練習してみたい——そう思ったとき、多くの人がまず気づくのは「今使っている板やヘルメットのままで大丈夫なのか」という疑問です。結論から言うと、ゲレンデをただ滑走するための装備と、パークで飛んだり回ったり擦ったりするための装備には、無視できない違いがあります。板の形状ひとつとっても、通常のオールマウンテン向けと、パーク・フリースタイル向けでは前後の重心バランスや硬さの設計思想がまったく異なりますし、ヘルメットやプロテクターも「1回の転倒に耐える」設計と「何度も繰り返す転倒に耐える」設計とでは求められる基準が違います。この記事では、パーク・フリースタイルに足を踏み入れる際に押さえておきたいギア選びのポイントを、板・ヘルメット・リストガードを中心に整理しました。最後には、定番として名前が挙がりやすい4点のギアも紹介しています。
この記事でわかること
- なぜ「いつもの板」ではパークがやりづらいのか
- パーク向け板を選ぶときに見るべき3つのポイント
- スキーの場合 — ツインチップと「パーク対応ロッカー」
- ヘルメットは「1回」ではなく「繰り返し」の衝撃を想定する
- リストガード — グラトリ・ジブ練習で見落とされがちな装備
- パーク用のプロテクター・パンツも見直しておきたい
この記事で比較する商品
パーク・フリースタイル向けギア4選
ここからは実際の候補です。いずれも「これを使えば必ず上達する」という話ではありませんが、パーク・フリースタイルでの使用を想定した設計や、メーカーの商品ページ上でパーク対応を明記しているものを中心に選びました。表示価格は記事作成時点のものです。セールや在庫状況により変わることがあります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・サイズを確認してください。
4点を並べると、パーク・フリースタイルに必要な要素が「板」「頭部」「手首」それぞれで異なる形をとっていることが分かります。バートンとアトミックはどちらも板そのものですが、バートンはツインシェイプでパーク特化寄り、アトミックはディレクショナルシェイプでゲレンデ全体もカバーするバランス型という違いがあります。どちらを選ぶかは、パーク以外の滑走もどの程度楽しみたいかによって変わってきます。
マーカーのヘルメットとダカインのリストガードは、板を新しく買う予定がない人でも単体で導入しやすいアイテムです。特にリストガードは価格も手頃で、「まずは今の板のままパークに挑戦してみたい」という段階でも取り入れやすい装備といえます。転倒の頻度が上がるパーク・フリースタイルでは、板よりも先にプロテクター類を見直すという順番も十分に理にかなっています。
いずれの商品も、購入前に商品ページで最新の価格・サイズ・在庫状況を確認してください。特にスキー板やスノーボードはサイズ選びが滑走感に直結するため、可能であればショップスタッフに身長・体重・滑走レベルを伝えたうえで相談することをおすすめします。

バートン(BURTON) Process Flying V メンズ スノーボード 24-25モデル
参考価格43,800円
Burtonのライダーであるマーク・マクモリスが実際のフリースタイル滑走で使用しているモデル。ツインシェイプと、反発力や浮遊感を意識した「Flying V」構造のベース(反り)を組み合わせ、パークでのジャンプや回転技を促す設計とされています。日本正規品。
ここが良い
- ツインシェイプでスイッチ操作がしやすく、グラトリやジブとの相性がよいとされる
- Flying V構造により、キャンバーの反発力とロッカーの引っかかりにくさを両立しているとされる
- サイズ展開が152〜162cm・ワイドサイズまで幅広く、体格を問わず選びやすい
注意点
- パーク向けのソフトめなフレックスのため、高速でのカービングには不向きな場合がある
- 正規品のため、型落ちのオールラウンドモデルと比べると価格はやや高め

アトミック(ATOMIC) Bent 85 スキー板+アトミック STRIVE 12 GW ビンディング セット
参考価格75,900円(ビンディング込み・取付無料)
フリースキーヤーのクリス・ベンチェトラーが監修に関わり、アトミック・フリースキーチームで使用されているモデル。オールマウンテンロッカー構造で、パークでの使用にも対応するようエッジ角に丸みを持たせる加工(Resist Edge Park)が施されています。
ここが良い
- ディレクショナルシェイプでゲレンデ全体も滑りやすく、パークにも対応できるバランス型
- エッジ角に丸みを持たせる加工により、レール等でエッジが引っかかりにくいとされる
- ビンディング込み・取付費無料のセット価格で、別途ビンディング選びの手間がかからない
注意点
- 完全なツインチップ(左右対称)ではなく、純粋なジブ・グラトリ特化のスキーとは性格が異なる
- サイズによっては在庫状況が変動しやすく、購入前の在庫確認が必須

マーカー(MARKER) スキー・スノーボードヘルメット CONFIDANT MIPS
参考価格15,840円
MIPS(頭部の回転方向の衝撃を緩和する保護システム)を搭載したユニセックスモデル。マークエアーチャンネルシステムによるベンチレーションと、360°エッジプロテクションを備え、パーク・フリースタイルでの使用にも対応するとされています。日本正規品。
ここが良い
- MIPS搭載で、斜め方向の衝撃時にかかる回転方向の力を緩和しやすいとされる
- 開閉式ベンチレーションで、運動強度の高いパークライディング中の蒸れを調整しやすい
- S/M/Lの3サイズ展開で、幅広い頭囲に対応できる
注意点
- 多重衝撃(マルチインパクト)対応を明記した専用モデルではなく、あくまでMIPS搭載の一般モデル
- カラー展開は限定的な場合があり、在庫状況による

ダカイン(DAKINE) WRISTGUARD リストガード
参考価格4,158円
グローブの内側で使用する薄型デザインのリストガード。軽量アルミニウムステイを内蔵し、ネオプレンストレッチ素材のボディで手首をしっかりホールドします。調節可能なフック&ループ(マジックテープ)式で、幅広い手のサイズに対応。
ここが良い
- 薄型のインナータイプで、手持ちのグローブをそのまま使いながら装着できる
- アルミニウムステイにより手首の反りすぎを抑え、転倒時の手首保護に配慮された設計
- S/M/Lの3サイズ展開で、手のサイズに合わせて選びやすい
注意点
- 装着直後は可動域の制限に違和感を覚える人もいるとされる
- アウタータイプと比べると、外側からの視認性や固定力はやや控えめとされる
■ スペック比較表
| 商品 | バートン(BURTON) Process Flying … | アトミック(ATOMIC) Bent 85 スキー板+ア… | マーカー(MARKER) スキー・スノーボードヘルメット… | ダカイン(DAKINE) WRISTGUARD リストガ… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 43,800円 | 75,900円(ビンディング込み・取付無料) | 15,840円 | 4,158円 |
| 購入 | ||||
| シェイプ | ツインシェイプ | — | — | — |
| ベース構造 | Flying V(キャンバー×ロッカーのハイブリッド) | — | — | — |
| サイズ展開 | 152/155/157/159/162cm、55W/57W/59W/62W | — | S(51-55cm)/M(55-59cm)/L(59-63cm) | S/M/L |
| 想定シーン | パーク、フリースタイル、オールラウンド | — | — | — |
| 販売 | 日本正規品 | — | — | — |
| サイドカット(150cm) | — | 117/85/109mm、R 11.6m | — | — |
| ロッカー | — | オールマウンテンロッカー 20/65/15 | — | — |
| コア | — | ライトウッドコア+デンソライトコア | — | — |
| 特徴 | — | Resist Edge Park(パーク対応エッジ加工) | — | — |
| 重量目安 | — | 約1,750g(170cm、片足) | — | — |
| 原産国 | — | ブルガリア | 中国 | — |
| 構造 | — | — | インモールド | — |
| 保護機構 | — | — | MIPS、PC(ポリカーボネート)シェル、360°エッジプロテクション | — |
| ベンチレーション | — | — | マークエアーチャンネルシステム、エアジャム クリメイトコントロール | — |
| その他 | — | — | 取り外し可能イヤーパッド&ライナー、ゴーグルクリップ対応 | — |
| 素材 | — | — | — | 軽量アルミニウムステイ内蔵、ネオプレンストレッチボディ |
| タイプ | — | — | — | インナータイプ(グローブの内側で使用) |
| 留め具 | — | — | — | 調節可能なフック&ループ式 |
| カラー | — | — | — | BLACK |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
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なぜ「いつもの板」ではパークがやりづらいのか
オールマウンテン向けのスキー板やスノーボードは、前方(トップ)に体重を乗せて滑走することを前提に設計されているものが多く、ノーズとテールの長さやフレックス(硬さ)の配分が非対称になっています。これは整地やコブ、深雪をまっすぐ滑るぶんには合理的な設計ですが、パークで求められる「スイッチ(逆向き)での着地」「回転技での前後入れ替え」といった動きとは相性がよくありません。
パーク・フリースタイル向けの板は、ノーズとテールが左右対称に近い「ツイン形状」で作られていることが多く、板の中心(センター)にビンディングを取り付けることで、前向きでもスイッチでも同じ感覚で扱えるように設計されています。スノーボードであれば「トゥルーツイン」、スキーであれば「ツインチップ」と呼ばれる形状がこれにあたります。加えて、レールやボックスの上でバランスを取りやすいよう、通常のオールマウンテンモデルよりもフレックス(硬さ)がやわらかめに設定されているモデルが多いのも特徴です。
もちろん、オールマウンテン向けの板でもキッカーを飛んだりグラトリの練習をしたりすること自体は不可能ではありません。実際、多くの人が最初の1本でそのまま試してみて、少しずつパークに慣れていきます。ただし、着地の安定感やスイッチ操作のしやすさという点では、パーク向けに設計された板のほうが明らかに扱いやすく、上達のスピードにも影響してくるとされています。「パークに本格的に通うようになってきた」「グラトリの練習を始めたい」というタイミングが、2本目・3本目のパーク専用板を検討するひとつの目安になります。
なお、この記事で扱う「フリースタイル」は、パークでのキッカー・レール・ジブや、緩斜面でのグラトリ(地上トリック)を中心とした滑り方を指しています。バックカントリーでのパウダーライディングや、レース(競技)志向の滑走とは求められるギアの方向性が異なる点には注意してください。
この記事のスタンス
板やプロテクターの効果には個人差があり、「これを使えば必ず上達する」といった断定はできません。商品ごとの特徴は「〜とされる」「〜しやすい傾向がある」という表現にとどめ、判断材料として使っていただくことを想定しています。可能であれば購入前にショップスタッフへ相談することをおすすめします。
パーク向け板を選ぶときに見るべき3つのポイント
スノーボードでもツインチップスキーでも、パーク・フリースタイル向けの板を選ぶときに確認しておきたいポイントは共通しています。「シェイプ(形状)」「フレックス(硬さ)」「ロッカー/キャンバーの種類」の3つです。
これら3つの要素は独立しているわけではなく、組み合わせによって板の性格が決まります。例えば「トゥルーツイン×ソフトフレックス×ダブルキャンバー」という組み合わせは、パーク・グラトリに特化した性格の強い板になりやすく、逆に高速でのカービングやパウダーではやや不安定に感じられることもあるとされています。何を優先したいかを先に決めてから、スペック表を読み解くと候補を絞りやすくなります。
■ シェイプ(形状)
スノーボードなら「トゥルーツイン」、スキーなら「ツインチップ」と呼ばれる、ノーズとテールがほぼ左右対称の形状かどうかを確認します。完全な左右対称ではなく、ノーズがわずかに長い「ディレクショナルツイン」と呼ばれる中間的な形状のモデルもあり、こちらは前向き滑走の安定感を残しつつ、ある程度スイッチ操作もこなせるバランス型として位置づけられています。パークメインならトゥルーツイン、パークもゲレンデ滑走も両方楽しみたいならディレクショナルツインが候補になりやすいとされています。
■ フレックス(硬さ)
メーカーの商品ページには「SOFT」「MEDIUM」「STIFF」といった表記や、数値スケールでフレックスの目安が示されていることが多いです。パーク・グラトリ向けにはやわらかめのフレックスが扱いやすいとされ、レールの上でのバランス取りや、着地の衝撃を板がしなって吸収する感覚をつかみやすいとされています。逆に硬いフレックスは高速滑走時の安定感に優れる一方、パークでの繊細な操作には不向きとされることが多いです。
■ ロッカー/キャンバーの種類
板の反り方を示す構造で、「キャンバー(中央が浮いて弓なりに反る)」「ロッカー(逆に中央が接地し先端が反り上がる)」、両者を組み合わせた「ハイブリッド」などがあります。パーク向けにはノーズとテールにロッカーを持たせつつ中央はキャンバーを残す「フラットキャンバー」や「ダブルキャンバー」系のモデルが好まれる傾向があり、着地の安定感とオーリー(ジャンプ)のしやすさを両立しやすいとされています。
スキーの場合 — ツインチップと「パーク対応ロッカー」
スキーでフリースタイルを楽しみたい場合は、ツインチップ形状に加えて、板の先端と後端の反り(ロッカー)がどの程度かを確認します。オールマウンテン寄りのモデルでも「パークでも使用可能」と案内されているものがあり、こうしたモデルはエッジの角に丸みを持たせる「リサイストエッジパーク」のような加工が施され、レール上でエッジが引っかかりにくいよう配慮されていることがあります。
完全なツインチップではなく、テール側だけをやや短く仕上げた「ディレクショナルシェイプ」のフリースキーも数多く販売されています。こうしたモデルは前向き滑走の安定感を保ちながら、パークでのジャンプやジブにもある程度対応できるバランス型として位置づけられており、パークにも興味があるけれど普段はゲレンデ全体を滑りたい、という人には扱いやすい選択肢とされています。
サイズ選びの基本的な考え方はオールマウンテン向けの板と大きく変わりませんが、パーク用途では身長よりやや短め(顎〜鼻の高さ程度)を選ぶ人が多いとされています。短めの板は空中での回転操作がしやすく、着地時の取り回しにも余裕が出やすいためです。ただし、板が短くなるほど高速滑走時の安定感は下がる傾向があるため、パーク以外の場面でも使う予定があるなら、極端に短くしすぎないバランスも意識してください。
ヘルメットは「1回」ではなく「繰り返し」の衝撃を想定する
パーク・フリースタイルでは、キッカーの着地やレールからの落下など、転倒の頻度そのものがゲレンデ滑走よりも高くなりやすい傾向があります。ここで意識しておきたいのが、ヘルメットの「多重衝撃(マルチインパクト)」への耐性です。
一般的なスキー・スノーボードヘルメットの多くは、大きな衝撃を1回吸収することを前提とした発泡スチロール(EPS)素材のライナーを採用しています。EPS素材は一度大きくつぶれることで衝撃を吸収する仕組みのため、強い衝撃を受けたあとは内部が微細に破損し、保護性能が低下しているおそれがあるとされています。パークで転倒を繰り返す滑り方をする人ほど、ヘルメット内部へのダメージが蓄積しやすい点には注意が必要です。
近年は、頭部が斜め方向の衝撃を受けたときに脳へ伝わる回転方向の力を減らすことを目的とした「MIPS(ミップス)」と呼ばれる保護システムを搭載したモデルが主流になりつつあります。ヘルメット内部に低摩擦のレイヤーを設けることで、衝突時にライナーと頭部がわずかにスライドし、回転方向の衝撃を緩和する仕組みとされています。パークでの転倒は真上からの落下だけでなく斜め方向の衝撃も多いとされ、MIPS搭載モデルはパーク志向のライダーに選ばれやすい傾向があります。
また、ベンチレーション(通気口)の調整機構も、パークでの使用感に関わるポイントです。キッカーへの助走やレールへのアプローチを繰り返すパークライディングは、ゲレンデをのんびり滑るよりも運動強度が高くなりやすく、ヘルメット内部が蒸れやすいとされています。開閉式のベンチレーションがあると、休憩中や登り返しの際に換気量を調整でき、快適さを保ちやすくなります。
転倒を繰り返したヘルメットは買い替えの目安
強い衝撃を受けたヘルメットは、外見に割れやへこみが見当たらなくても内部のライナーが劣化している場合があります。パークでの練習中に「頭を強く打った」と感じる転倒があった場合は、見た目に異常がなくても買い替えを検討したほうが安全とされています。
リストガード — グラトリ・ジブ練習で見落とされがちな装備
ヒッププロテクターやニーパッドはパーク用装備として意識されやすい一方、リストガード(手首用プロテクター)は後回しにされがちな装備です。しかし、グラトリやジブの練習中に転倒したとき、とっさに手をついて手首を痛めるケースは決して少なくありません。
特にスノーボードのグラトリ練習では、平地に近い場所で回転技を繰り返すぶん転倒の回数自体が多くなりやすく、手をついた拍子に手首を反らせてしまう捻挫やねんざのリスクが高いとされています。スキーのフリースキーでも、レールに乗る練習中にバランスを崩して手をつく場面は多く、同様のリスクがあります。
リストガードには、グローブの下(内側)に着けるインナータイプと、グローブの上から装着するアウタータイプがあります。インナータイプは薄手で違和感が少なく、既存のグローブをそのまま使える点がメリットです。一方アウタータイプは可動域を確保しつつしっかりと固定できるものが多く、プロテクション性能を優先したい人に向いているとされています。いずれのタイプも、手のひら側にプレートやステイ(支柱)が入っており、手首が反りすぎないよう可動域を制限する構造になっているのが一般的です。
リストガードを着けることで手首の可動域が制限されるぶん、グローブの操作性や握りやすさに違和感を覚える人もいます。特にビンディングの調整やジッパーの開閉など細かい操作をする場面では、最初は戸惑うかもしれません。ただし、この違和感は使ううちに慣れてくるとされ、手首を保護するメリットのほうが大きいと考えるライダーも多いです。まずは練習の日だけでも着用してみて、感覚をつかんでみることをおすすめします。
パーク用のプロテクター・パンツも見直しておきたい
パーク・フリースタイルでは、キッカーの着地やレールからの落下でお尻や膝を強く打つ場面も多く、ヒッププロテクターやニーパッドとの組み合わせも重要になります。ヒッププロテクターの選び方や、パンツの補強素材については、当サイトの別記事「スキー・スノーボード用プロテクターの選び方」で詳しく解説していますので、あわせて確認してみてください。
また、パーク志向のライダーの中には、パンツのお尻部分や膝部分に補強パッドが縫い込まれた「パーク仕様」のパンツを選ぶ人もいます。あらかじめ補強素材が入っているぶん、別途プロテクターを着けなくても最低限の保護が得られるという考え方ですが、本格的にキッカーやレールに挑戦するなら、パンツの補強だけに頼らず専用のヒッププロテクターを併用したほうが安心とされています。
デッキパッド(スタンプパッド)も、パークライディングとの相性がよい小物のひとつです。オーリーの際に後ろ足で板を軽く弾く動作をする場面が多いグラトリ・ジブ練習では、ビンディングを外した状態で後ろ足を安定して置けるデッキパッドがあると、リフト待ちや移動中の足元が安定しやすくなります。こちらも当サイトの別記事「スノーボードのデッキパッド(ストンプパッド)とは?」で詳しく紹介しています。
ビンディングのスタンス角度もパーク向けに見直す
スノーボードの場合、パーク・グラトリを本格的に練習するなら、ビンディングのスタンス角度(取り付け角度)もあわせて見直す価値があります。オールマウンテン滑走では前足をプラス方向、後ろ足をマイナス方向に振る「ディレクショナルスタンス」が一般的ですが、スイッチ操作を多用するパークでは、前後の角度を左右対称に近づける「ダックスタンス」が好まれる傾向があります。
ダックスタンスにすることで、前向きでもスイッチでも同じような重心バランスで立てるようになり、回転技の着地や、スイッチでのアプローチがしやすくなるとされています。ただし、角度を大きく変えると滑走感覚がガラッと変わるため、いきなり極端な角度にするのではなく、少しずつ調整しながら自分に合う角度を探っていくことをおすすめします。
スキーの場合はビンディングの取り付け位置(マウント位置)が板の性格に影響します。パーク・フリースタイル向けの板は、あらかじめセンター寄りの位置にマウントラインが設定されていることが多く、通常のオールマウンテン向けの板よりもやや前寄りに足を置く設計になっています。板を購入する際は、マウント位置の指定がある場合、ショップでの取り付け時に必ず伝えるようにしてください。
スタンス幅・角度の調整は少しずつ
スタンス幅や角度を一度に大きく変更すると、膝や股関節に思わぬ負担がかかることがあります。特に角度を変えたばかりの数日間は、いつもより慎重に滑り出し、違和感がないかを確認しながら少しずつ自分に合う設定を探っていくとよいでしょう。
練習を始める前に知っておきたいパークのルールとマナー
パークは、ゲレンデの中でも特に多くのライダーがジャンプやトリックに挑戦するエリアです。安全に楽しむために、多くのスキー場でパーク利用時の共通ルールが設けられています。
また、多くのスキー場ではパーク利用時にヘルメットの着用を必須としています。ゲレンデ全体では任意という施設でも、パークエリアだけは着用義務としているケースが多いため、パークに入る前に必ず確認しておきましょう。
- 1滑り出す前に、コース図やパーク入口の看板でセクション構成(キッカーの大きさ、レールの種類など)を確認する。自分のレベルに合わないセクションにいきなり挑戦しないことが、大きな怪我を防ぐ第一歩です。
- 2セクションに入る前は、下に人がいないか、前の人が着地エリアから離れたかを必ず確認する。パークでは前の人との間隔を空けて、一人が完全にセクションを終えてから次の人が入るのが基本のマナーです。
- 3キッカーやレールの上で転倒してしまった場合は、できるだけ早くコースの端に移動する。倒れたままの姿勢で長時間留まると、後続のライダーとの衝突事故につながる可能性があります。
段階を踏んでステップアップする
パーク・フリースタイルは、いきなり大きなキッカーやハイレールに挑戦するものではありません。多くのスキー場では、パークの中でも難易度別にセクションが分けられており、初級者向けのキッズパークや小さめのフラットレールから練習を始められるようになっています。
グラトリの練習も同様で、まずは緩斜面で板を軽く弾く感覚(オーリー・ノーリー)を身につけてから、少しずつ回転を加えていくのが一般的な進め方とされています。焦って大きな技に挑戦するよりも、基本の動きを繰り返し体に染み込ませるほうが、結果的に上達が早いと言われています。
道具の面でも同じことが言えます。最初から高価なパーク専用板やフルセットのプロテクターを揃える必要はなく、まずはリストガードやヘルメットなど、優先度の高いものから少しずつ揃えていくというアプローチでも十分です。パークに通う頻度が増えてきたタイミングで、板や本格的なプロテクターの導入を検討するという順序でも遅くはありません。
よくある質問
Qオールマウンテン向けの板でもパークで遊べますか?
A不可能ではありません。実際、多くの人が最初の1本でそのままパークに挑戦し、少しずつ慣れていきます。ただし、ツインシェイプやソフトなフレックスを持つパーク向けの板のほうが、スイッチ操作や着地の安定感の面で扱いやすいとされ、パークに通う頻度が増えてきたら専用の板を検討する価値があります。
Qパーク用のヘルメットは、通常のスキー用と何が違うのですか?
A通常のヘルメットの多くは1回の強い衝撃を吸収する設計ですが、パークでは転倒の頻度が高くなりやすいため、MIPSのような斜め衝撃を緩和する保護システムを搭載したモデルが選ばれやすい傾向があります。また、運動強度が上がるぶん、開閉式のベンチレーションがあると快適さを保ちやすくなります。
Qリストガードはグローブの内側と外側、どちらのタイプを選べばいいですか?
Aインナータイプは薄手で違和感が少なく、既存のグローブをそのまま使える点がメリットです。アウタータイプは可動域を確保しつつしっかり固定できるものが多く、プロテクション性能を優先したい人に向いているとされています。まずはインナータイプから試してみて、必要に応じて検討するのもひとつの方法です。
Qダックスタンスにすると、通常の滑走がしにくくなりませんか?
A角度を大きく変えると滑走感覚が変わるため、最初は違和感を覚えることがあります。ただし、パークとゲレンデ全体の両方を楽しみたい場合は、極端な角度にせず、前後の差を小さくする程度の調整でも、スイッチ操作のしやすさとゲレンデでの安定感をある程度両立できるとされています。少しずつ自分に合う角度を探ってみてください。
Qキッカーを飛ぶのが怖いのですが、何から練習すればいいですか?
Aいきなり大きなキッカーに挑戦する必要はありません。多くのスキー場では難易度別にセクションが分かれており、初級者向けの小さなキッカーやキッズパークから練習を始められます。まずは緩斜面でのオーリー・ノーリーなど、板を弾く基本動作から練習し、段階的にステップアップしていくのがおすすめです。
Qパークではヘルメットの着用は必須ですか?
Aスキー場やコースによって規定は異なりますが、ゲレンデ全体では任意でも、パークエリアだけはヘルメット着用を必須としている施設が多く見られます。パークに入る前に、そのスキー場のルールを確認しておくことをおすすめします。
迷ったらこれ|この記事のNo.1

バートン(BURTON) Process Flying V メンズ スノーボード 24-25モデル
参考価格 43,800円
向いている人:ジブやグラトリ、キッカーを中心に楽しみたい人
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