初心者向けのラケットを卒業し、次の1本を選ぶ時期になると「そろそろ攻撃型を試してみようか」と考える人は多いはずです。ですが、フォームやスイングスピードが伴わないまま重心の重いラケットに変えると、振り遅れが増えたり、逆にショットが安定しなくなったりすることもあると言われています。中級者にとってのラケット選びは、初心者の頃のような「とりあえず軽くて扱いやすいもの」という基準だけでは足りず、重量・バランスポイント・シャフトの硬さという、もう一段階踏み込んだ知識が必要になります。この記事では、オールラウンド型のプレーを続けながら少しずつ攻撃的なショットを増やしていきたい中級者に向けて、ラケットの読み方と選び方を整理しました。最後には、実際に候補になりやすい4本も比較して紹介します。
この記事でわかること
- 中級者のラケット選びは「とりあえずヘッドヘビー」で失敗しやすい
- そもそもラケットのどこを見ればいいのか
- 「バランスポイント」の読み方 — ヘッドライト・イーブン・ヘッドヘビーの違い
- 「シャフトの硬さ」と「素材」の読み方 — メーカーごとの技術名を知る
- プレースタイル別に見る2つのタイプ
- 選び方の3ステップ
最終更新:
中級者におすすめのバドミントンラケット4選
ここからは実際の候補です。前提として、これらに持ち替えれば必ずスマッシュが強くなる、という話ではありません。いずれもオールラウンドから攻撃型への移行を意識しやすいモデルを中心に、バランスポイントや価格帯が異なる4本を選びました。価格は記事作成時点の参考価格で、変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・選べるサイズ/カラーを確認してください。
4本を並べると、バランスポイントと価格帯で役割が分かれているのが分かります。ARCSABER 7 PROはオールラウンドの完成度を重視したコントロール型、ASTROX 99 GAMEは攻撃型への入り口として分かりやすいヘッドヘビーモデル、INFERNO SMART +COREは打感の明確さを訴求するゴーセンの中級〜上級向けモデル、X-FEEL ORIGINはイーブンバランスで扱いやすく価格も抑えたモデルという位置づけです。
どれが合うかは、今のプレースタイルや予算によって変わります。オールラウンドの安定感を保ちたいなら1本目、攻撃型への移行をはっきり意識したいなら2本目、ヨネックス以外のブランドも試したいなら3本目や4本目、という選び方をすると失敗しにくいでしょう。価格・仕様は変動するため、購入前に必ず商品ページで最新情報を確認してください。
価格だけで比べると、X-FEEL ORIGINがもっとも手が届きやすく見えるかもしれません。ただしこのモデルはフレームのみでガットが付属していないため、購入時にはガット代・張り代も含めた総額を確認しておくと安心です。
なお、今回はヨネックス・ゴーセン・バボラの3ブランドから選びましたが、他にもさまざまなメーカーから中級者向けのラケットが販売されています。ブランドごとにバランスポイントの考え方やシャフトの硬さの表現には違いがあるため、この記事で紹介した「重量」「バランスポイント」「シャフトの硬さ」という基準を参考にしながら、他のブランドのモデルもあわせて比較してみるのもよいでしょう。
比較表を見るときは、価格や重量といった数値だけでなく、「対象」欄に記載されている対象レベルや、パッケージに何が含まれているか(ガットの有無、ケースの有無)も合わせて確認すると、実際に手元に届いたときの総額のズレを防ぎやすくなります。
■ スペック比較表
| 商品 | ヨネックス アークセイバー7プロ YONEX ARCSA… | ヨネックス アストロクス99ゲーム YONEX ASTR… | ゴーセン インフェルノ スマート プラスコア GOSEN… | バボラ エックスフィール オリジン Babolat X-… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 27,280円〜30,690円(サイズ・カラーにより変動、フレームのみ) | 16,478円(メーカー希望小売価格22,000円) | 20,626円 | 14,534円(フレームのみ、ガット別) |
| 品番 | ARC7-P(815 グレー/イエロー) | 3AX99G-530(ブラック/グリーン) | BRIFSMC(カラー:MB) | 602484(カラー:RD/SV) |
| サイズ | 4U5 / 4U6 | 4U5 / 4U6 | 4U6 | 3UG5 |
| 発売年 | 2022年 | — | — | — |
| 付属品 | 専用ケース | 専用ケース | ソフトケース | — |
| 販売形態 | フレームのみ(ガット別) | — | — | — |
| 素材 | — | フレーム:高弾性カーボン+CSR+タングステン+2G-NANOMESH NEO/シャフト:高弾性カーボン+2G-NANOMESH NEO | — | — |
| 原産国 | — | 台湾 | 台湾 | 中国 |
| 本体サイズ | — | 10mm Longer | — | — |
| 重量目安 | — | — | 82g | 85g |
| 対象 | — | — | 中級〜上級 | 初級〜上級 |
| 適正テンション | — | — | 20〜30lbs | 18〜27lbs |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
中級者のラケット選びは「とりあえずヘッドヘビー」で失敗しやすい
初心者向けのラケットを卒業し、次の1本を選ぶタイミングになると、多くの人が「そろそろ攻撃型かな」「ヘッドヘビーのほうが強くなれそう」と考えがちです。たしかにスマッシュの威力を伸ばしたい気持ちは自然なものですが、フォームやスイングスピードが伴わないまま重心の重いラケットに変えると、逆に振り遅れが増えたり、肘や肩に負担がかかりやすくなったりすることがあるとされています。
この記事は「このラケットに変えれば必ず強くなる」という書き方はしません。スマッシュの威力やショットの精度は、フォームや体の使い方によるところが大きく、ラケットだけで劇的に変わるものではないためです。その代わり、オールラウンド型から攻撃型へと移行を考える中級者が、自分の今の実力とスタイルに合ったラケットを選べるように、重量・バランス・シャフトの硬さという基準を整理していきます。
「中級者」という言葉の範囲は広く、初心者を卒業したばかりの人もいれば、大会経験がある人まで含まれます。この記事では、基礎打ちやラリーが安定してきて、次はスマッシュやプッシュなど攻撃的なショットの威力を伸ばしたい、という段階の人を主な対象として想定しています。
また、ラケット選びに正解は一つではありません。同じ「中級者向け」と案内されているモデルでも、メーカーやシリーズによって性格は大きく異なります。この記事で紹介する基準を、数ある候補を絞り込むための地図として使ってもらえればと思います。
初心者から中級者に変わったと感じるタイミングは人によって異なりますが、一般的には「狙った場所にある程度シャトルを運べるようになった」「ラリーが安定して続くようになった」という段階を目安に考える人が多いとされています。このタイミングでラケットを見直すこと自体は自然な流れですが、焦って上級者向けの重いモデルに手を伸ばす必要はありません。
この記事のタイトルにある「攻撃型への移行」という言い方は、オールラウンド型を否定するものではありません。オールラウンド型のまま長く使い続けている実力者も数多くいます。あくまで、これから攻撃的なショットの幅を広げたいと考えている人に向けた、ひとつの選択肢としてこの記事を読み進めてもらえればと思います。
この記事のスタンス
ラケットの性能については、メーカーの商品ページに記載されている内容をもとに「〜とされる」という表現にとどめています。スイングスピードやパワーには個人差があり、実際の打感やスマッシュの威力を数値で断定できるものではないためです。判断材料として使い、可能であれば購入前に店舗で実際に振ってみる、あるいはレンタルラケットで試打してみることをおすすめします。
そもそもラケットのどこを見ればいいのか
バドミントンラケットの商品ページには、重量を示す「U表記」、バランスポイント、シャフトの硬さ、フレーム素材など、専門的な言葉が並びます。すべてを理解する必要はありませんが、中級者がまず押さえておきたいのは「重量(U表記)」「バランスポイント」「シャフトの硬さ」の3つです。
重量は「2U」「3U」「4U」というように、数字が小さいほど重く、大きいほど軽いという表記がされています。一般的には3U・4Uのモデルが中級者向けとして選ばれやすいとされ、初心者向けの4U・5Uから一段階重いモデルへ移行する人も少なくありません。ただし、重ければ威力が出るというものではなく、扱いきれないと逆にスイングが乱れやすくなるとも言われています。
バランスポイントは、グリップエンドからの距離(mm)で示され、数値が大きいほどヘッド側に重心が寄った「ヘッドヘビー」、小さいほどグリップ側に重心が寄った「ヘッドライト」となります。この後の章で詳しく取り上げますが、オールラウンド型から攻撃型への移行を考えるうえで、もっとも重要な指標のひとつです。
シャフトの硬さは「かたい」「やわらかい」という言葉で案内されることが多く、しなりの大きさに関わる要素です。かたいシャフトは力を伝えやすい一方でタイミングがシビアになりやすく、やわらかいシャフトはタイミングを合わせやすい一方で力の伝達効率はやや落ちるとされています。
これらの数字や言葉は、メーカーによって基準や呼び方が微妙に異なることもあります。同じ「4U」でも実測ではメーカーごとに数グラムの差があることも珍しくないため、あくまで目安として捉え、可能であれば実際に手に取って重さやバランスを確認することをおすすめします。
グリップの太さ(G表記)も、見落とされがちですが重要な要素です。数字が小さいほど太く、大きいほど細いという表記が一般的で、G4〜G6程度が中級者にはよく選ばれるとされています。手が小さめの人が太いグリップを握ると指先の力が伝わりにくくなり、逆に手が大きめの人が細いグリップを握ると握り込みすぎてスイングが硬くなることがあるとも言われています。グリップテープを巻き足すことである程度太さを調整できるため、購入後に微調整する余地があることも覚えておくとよいでしょう。
一部のモデルには「10mm Longer」のように、通常より全長が長く設計されているものもあります。全長が長いモデルはスイングアークが大きくなる分、遠心力を得やすくスマッシュの威力を引き出しやすいとされる一方、取り回しの面ではわずかに操作性が落ちる場合があるとも言われています。
「バランスポイント」の読み方 — ヘッドライト・イーブン・ヘッドヘビーの違い
オールラウンド型から攻撃型への移行を考えるとき、もっとも分かりやすい指標がバランスポイントです。バドミントンラケットは大きく「ヘッドライト」「イーブンバランス」「ヘッドヘビー」の3タイプに分けて考えることができます。
オールラウンド型から攻撃型への移行を考える場合、いきなりヘッドヘビーの上級者向けモデルに飛びつくのではなく、まずはイーブンバランスのモデルで振り切る感覚を確かめてから、段階的にヘッドヘビー寄りのモデルへ移行するという進め方も一つの方法です。
なお、同じ「ヘッドヘビー」と案内されているモデルでも、メーカーやシリーズによって重心の位置には差があります。カタログの数値だけで判断せず、実際に振ってみたときの体感を大切にすることをおすすめします。
具体的な数値の目安としては、290mm前後をイーブンバランスの基準とし、それより小さければヘッドライト、大きければヘッドヘビーという案内をしているメーカーが多いとされています。ただしこの基準もメーカーによって幅があるため、商品ページに記載されている数値は「自社シリーズの中での相対的な位置づけ」として参考にするのが実用的です。
ちなみに、同じシリーズの中で複数のグレードが用意されている場合、グレードが上がるほど価格も上がる一方、必ずしも上位グレードほど攻撃的な性格になるとは限りません。性格の違いは、グレード名よりもバランスポイントやシャフトの硬さの表記で確認するほうが確実です。
■ ヘッドライト(グリップ寄り)
グリップ側に重心が寄っている分、ラケットを素早く振り抜きやすく、ネット前の細かいタッチや連続したレシーブに向いているとされています。守備力とスピードを重視するオールラウンドプレーヤーに向くタイプです。
■ イーブンバランス(中間)
ヘッドライトとヘッドヘビーの中間にあたるタイプで、攻撃と守備のバランスを取りやすいとされています。オールラウンド型から攻撃型への移行期にある中級者にとって、扱いやすい選択肢になりやすいとされます。
■ ヘッドヘビー(ヘッド寄り)
ヘッド側に重心が寄っている分、スイング時に遠心力を活かしやすく、スマッシュやクリアなど威力を重視するショットに向いているとされています。ただし振り遅れやすくなる面もあり、スイングスピードが伴っていないと扱いにくく感じることもあるとされています。
「シャフトの硬さ」と「素材」の読み方 — メーカーごとの技術名を知る
シャフトの硬さやフレーム素材にも、メーカーごとに独自の呼び方や技術名がつけられています。名前だけを見ると難しく感じますが、いずれも「力の伝達効率を高めつつ、扱いやすさを両立させる」という狙いは共通しています。
こうした技術名をすべて覚える必要はありませんが、商品ページに「反発性」「安定性」といった言葉と一緒に技術名が記載されている場合、それがそのモデルの特徴を表すキーワードになっていることが多いです。上位モデルほど新しい世代の素材が使われている傾向があり、価格差の理由のひとつになっています。
なお、素材による違いを感じる度合いには、スイングスピードや打点の高さによって個人差があります。カタログスペックだけで判断せず、可能であれば店舗での試打や、実際に使っている人の感想を参考にすることをおすすめします。
また、フレームの素材だけでなく、ストリングパターン(縦横の目の数)もショットの性格に影響するとされています。目が細かいほどコントロール性を重視した設計、目が粗いほど反発力を重視した設計になりやすいと言われており、素材と合わせて確認しておくと、そのモデルの狙いがより見えやすくなります。
■ ヨネックスの高弾性カーボン+ナノメッシュ系素材
ヨネックスの上位〜中位モデルに使われることが多い素材で、フレームのねじれを抑えながら反発性を高めることを狙った構成とされています。ASTROXシリーズやARCSABERシリーズなど、シリーズごとに配合や構造が調整されています。
■ ゴーセンのプラスコア構造
シャフト内部に芯材を追加する構造で、打球時のたわみ方を安定させ、フィードバックを明確にすることを狙った設計とされています。INFERNOシリーズなど、打感の分かりやすさを訴求するモデルに採用される傾向があります。
■ バボラのカーボンフレーム構造
軽量なカーボン素材をベースに、イーブンバランス設計と組み合わせることで、オールラウンドから攻撃的なショットまで幅広くカバーすることを狙った構成とされています。
プレースタイル別に見る2つのタイプ
ここまで見てきたバランスポイントとシャフトの硬さの組み合わせによって、中級者向けのラケットはおおよそ2つの系統に分けて考えることができます。すべてのモデルがきれいに当てはまるわけではありませんが、候補を絞り込むときの目安にしてください。
どちらのタイプが向いているかは、これまでのプレースタイル、体格、そしてスイングスピードによっても変わってきます。たとえばラリーが続く展開を得意とするタイプの選手は、オールラウンド継続型のほうが持ち味を活かしやすいとされています。一方、決定力のあるスマッシュを武器にしたい選手は、攻撃移行型のほうが本来の狙いに合いやすいこともあります。
迷った場合は、イーブンバランスでシャフトがミディアムのモデルから探すのが無難です。極端にどちらかに振り切ったモデルよりも、失敗しにくい選択になりやすいためです。
なお、シングルスとダブルスでも求められる性格は変わってきます。コート全体を1人でカバーするシングルスでは守備力とスタミナを重視したオールラウンド継続型、前衛での素早い決定力が求められるダブルスの前衛では攻撃移行型が向いているとされることもあります。自分が主にどちらの種目を練習しているかも、選ぶときの手がかりになります。
体格や筋力も、どちらのタイプが合うかを考えるうえでの手がかりになります。腕力に自信があり、力を込めたスイングができる人は攻撃移行型のヘッドヘビー傾向のモデルでも扱いやすいとされる一方、まだ筋力がついていない段階でヘッドヘビーのモデルを選ぶと、後半になるほど腕が疲れてスイングが乱れやすくなるとも言われています。無理に重いモデルを選ばず、今の筋力に合ったモデルから始めることをおすすめします。
なお、力の伝達効率を重視する場合、同じタイプの中でもやや軽量なモデルを選ぶ人が多いとされていますが、これはあくまで一般的な傾向であり、体格や筋力には個人差が大きいため、性別や年齢だけで機械的に決めつける必要はありません。カタログの数値よりも、実際に振ってみたときの感覚を優先することをおすすめします。
■ オールラウンド継続型
イーブンバランスまたはややヘッドライト寄りで、シャフトはミディアムからやや硬め程度のモデルです。ラリーの安定感や守備力を維持しながら、少しずつショットの選択肢を広げていきたい中級者に向いているとされています。
■ 攻撃移行型
イーブンバランスからヘッドヘビー寄りで、シャフトはやや硬めのモデルです。スマッシュやプッシュなど攻撃的なショットの威力を伸ばしたい中級者、シングルスよりダブルスの前衛や後衛での得点力を重視したい人に向いているとされています。
選び方の3ステップ
ここまでの知識を踏まえて、実際にラケットを選ぶ手順を3つのステップに整理しました。順番に沿って絞り込んでいくと、聞き慣れない技術名に振り回されずに候補を決めやすくなります。
なお、ステップ2で候補を絞り込む際は、価格帯も同時に意識しておくとスムーズです。同じタイプ・同じブランドでも、上位モデルと普及モデルでは素材の世代が異なり、価格差は1万円以上になることも珍しくありません。予算の上限を先に決めておくと、候補が絞り込みやすくなります。
新しいラケットに変える時期にも配慮が必要です。フォームや重心の違いに慣れるまでには一定の期間がかかるとされているため、大会や重要な試合の直前に新しいラケットへ切り替えるのは避け、余裕を持って練習で使い込んでおくことをおすすめします。
- 1自分の今のプレースタイルを大まかに把握する。ラリーの安定感や守備力を重視したいならオールラウンド継続型、スマッシュなど決定力を伸ばしたいなら攻撃移行型から検討すると外しにくくなります。
- 2バランスポイントとシャフトの硬さで候補を絞る。目安として、イーブンバランス〜ヘッドライトのモデルを2〜3本、イーブンバランス〜ヘッドヘビーのモデルを2〜3本ほどリストアップし、比較してみます。ブランドやデザインにこだわりすぎず、まずはこの2軸で機械的に絞り込むのがコツです。
- 3可能であれば実際に試打し、その場で軽く素振りをしてみる。振り抜きやすさやスイングの重さの感じ方は、数字だけでは分かりません。スポーツ用品店やスクールで試打ラケットが用意されている場合は、購入前に何本か振り比べてみるのが確実です。試打が難しい場合は、体格やプレースタイルが近い人の口コミレビューを参考にするのもよいでしょう。
ガットのテンションも合わせて考える
ラケット本体だけでなく、張るガットのテンションによっても打感は大きく変わります。一般的にテンションを上げるとコントロール性が高まりやすく、下げると反発力が上がって飛びやすくなるとされています。攻撃移行型のラケットを選んだ場合でも、ガットのテンションを低めに設定して振り抜きやすさを優先する、といった調整の余地があることも覚えておくとよいでしょう。
買ったあとに気をつけたいこと — ガットとグリップのメンテナンス
ラケットは買って終わりではなく、使っていくうちにガットの張り替えやグリップ交換のタイミングを見極める必要がある道具です。特に攻撃的なショットを多く打つようになった中級者は、ガットの消耗も早くなる傾向があるとも言われています。
まず気をつけたいのが、ガットの劣化です。ガットは使用頻度に応じて徐々にテンションが落ちていき、目安として週2〜3回程度の練習であれば1〜2か月ほどで「以前より飛ばなくなった」「打感がぼやけてきた」と感じ始める人が多いとされています。見た目の毛羽立ちだけでなく、体感の変化も張り替えのサインとして意識しておくとよいでしょう。
フレームのねじれや傷みも見落とせないポイントです。特にラリー中にラケット同士がぶつかるダブルスでは、フレームに小さな傷がつきやすくなります。目立った傷や打球時の違和感を感じたら、早めに購入店やメーカーに相談することをおすすめします。
グリップテープも消耗品のひとつです。汗を吸って滑りやすくなったまま使い続けると、スイング中にラケットが手の中でズレやすくなり、思わぬ動きにつながることもあるとされています。練習の頻度に応じて、定期的に巻き替える習慣をつけておくと安心です。
こうした細かなメンテナンスは、ラケットそのものの性能とは別の話に思えるかもしれません。ですが、道具の状態を把握しておくことは、結果的に「今のショットの不調がラケットのせいなのか、フォームのせいなのか」を切り分けやすくすることにもつながります。違和感の原因を見極められるようになると、次の買い替えのタイミングも判断しやすくなるはずです。
張り替えやグリップ交換の頻度は、練習量や打ち方のクセによって個人差があります。目安として、週2〜3回程度練習する人であれば1〜2か月に一度、月1〜2回程度の練習であれば3〜4か月に一度を基準に、ガットの状態を確認する習慣をつけておくと、劣化に気づかないまま使い続けることを防ぎやすくなります。
長期間ラケットを使わない時期がある場合は、ガットのテンションを少し緩めた状態で保管する、あるいは高温になる車内などに放置しないといった配慮も、フレームの寿命を延ばすうえで効果があるとされています。特に夏場の車内は想像以上に高温になりやすく、フレームの変形や劣化を早める要因になるとも言われているため、置き忘れには注意しておきたいところです。
よくある質問
Qオールラウンド型と攻撃型、中級者はどちらを選ぶべきですか?
A目安として、ラリーの安定感や守備力をまだ伸ばしたい段階であればオールラウンド型、スマッシュなど決定力のあるショットを重視したいなら攻撃型が候補になりやすいとされています。迷った場合は、イーブンバランスのモデルから試してみると失敗しにくいでしょう。
Qヘッドヘビーのラケットに変えると、本当にスマッシュは強くなりますか?
Aヘッドヘビーのラケットは遠心力を活かしやすく、スマッシュの威力を引き出しやすいとされています。ただし、威力はフォームやスイングスピードによるところも大きく、ラケットを変えただけで劇的に変わるとは限りません。振り遅れが増える場合は、無理に重心の重いモデルを選ばず、イーブンバランスのモデルから段階的に移行することをおすすめします。
Q重量はどのくらいを目安に選べばいいですか?
A中級者向けとしては3U・4Uのモデルが選ばれやすい傾向にあります。初心者向けの4U・5Uから一段階重いモデルへ移行する人も多いですが、重ければ威力が出るというものではなく、扱いきれないとスイングが乱れやすくなるとも言われています。まずは今使っているラケットと同程度か、一段階だけ変えた重さから試すのが無難です。
Qガットのテンションはどう決めればいいですか?
A一般的にテンションを上げるとコントロール性が高まりやすく、下げると反発力が上がって飛びやすくなるとされています。この記事で紹介したモデルは18〜30lbs程度の範囲で調整できるものが多いため、まずは商品ページに記載されている適正範囲の中間値から試し、打感に応じて微調整していくとよいでしょう。
Qヨネックス以外のブランドも検討する価値はありますか?
Aあります。ゴーセンやバボラなど、ヨネックス以外のメーカーからも中級者向けのモデルが販売されており、打感やバランスの考え方に違いがあるとされています。どちらが優れているとは一概には言えないため、可能であれば複数のブランドを試打して比較することをおすすめします。
Qフレームのみで購入した場合、ガットは別途用意する必要がありますか?
Aはい。この記事で紹介したモデルの多くはフレームのみでの販売となっており、ガットや張り代が別途必要になる場合があります。購入店によっては無料でガットを張ってくれるサービスもあるため、購入前に商品ページで対応を確認しておくと安心です。
Q予算はどれくらい見ておけばいいですか?
A中級者向けのモデルであれば、14,000円台から30,000円程度の範囲で選択肢が揃います。バランスポイントの傾向や採用している素材の世代によって価格が変わる傾向があり、上位モデルほど価格も上がりやすいです。最初のステップアップであれば、無理に最上位モデルを選ぶ必要はなく、まずは自分のプレースタイルに近いタイプを優先して選ぶのがおすすめです。
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