「子どもがテニスを始めたいと言っている」――そう聞いて、多くの保護者がまず悩むのが道具選びです。ラケット、シューズ、ボール。大人用の売り場をなんとなく眺めても、どれを選べばいいのか分かりにくく、結局「とりあえず一番安いもの」や「なんとなく可愛いデザイン」で決めてしまう家庭も少なくありません。ですが子ども用のテニス道具は、大人用以上に「体格に合っているかどうか」が重要です。合わない長さのラケットや大きすぎるシューズは、上達の妨げになるだけでなく、思わぬケガにつながることもあります。この記事では、ラケット・シューズ・ボールそれぞれのサイズの考え方と、実際に道具を揃える手順を整理しました。最後には、候補になりやすい4アイテムも紹介しています。
この記事でわかること
- ジュニアの体はどんどん変わる — まず知っておきたい「サイズ選び」の考え方
- ラケットは「今使いこなせる長さ」で選ぶ — 年齢・身長別の目安
- シューズは「大きめ」を買いたくなるが要注意 — 正しいサイズの考え方
- ボールにも「段階」がある — レッド・オレンジ・グリーンの違い
- 揃える手順 — 入会前に確認すること・買う順番
- 買い替えのタイミングの目安 — サインを見逃さない
最終更新:
初心者ジュニアにおすすめの4アイテム — ラケット・シューズ・ボール・入門セット
ここからは実際の候補です。前提として、これらを使えば必ず上達する、という話ではありません。ラケット・シューズ・ボールをひとつずつ選べるように、それぞれの代表的なタイプと、初めての1本目として試しやすい入門セットの計4アイテムを選びました。価格は記事作成時点の参考価格で、変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・対応サイズを確認してください。
4アイテムを並べると、それぞれ役割が異なることが分かります。ヨネックスのジュニアラケットは、身長の目安に合わせて選ぶ「本格的な1本目」の代表例です。アシックスのシューズは、成長期の足に配慮したキッズ専用設計で、ハードコートや体育館での練習に向いています。ダンロップのレッドステージボールは、通常球より弾みを抑えた入門用で、始めたばかりの段階でのラリー練習に適しています。そしてカイザーの入門セットは、ラケット・ボール・ケースがまとめて揃う手頃な価格帯で、「まだ続くか分からない」段階での最初の一歩に向いています。
どれから揃えるべきか迷う場合は、まず入会予定のスクールや部活動に確認した条件(コートの種類・使用球の段階)に沿って、シューズとボールを先に決めるとスムーズです。ラケットは身長によって細かくサイズが分かれるため、可能であれば店頭で実際に持たせてから購入することをおすすめします。予算に余裕がなければ、最初はカイザーのような手頃な入門セットで様子を見て、続けると決まってから体格に合った専用モデルへ切り替えていく方法も十分現実的です。
価格だけで見ると、カイザーの入門セットがもっとも手頃で、ヨネックスのラケットとアシックスのシューズがそれに続き、ダンロップのボールは消耗品として繰り返し購入していくものになります。最初の投資を抑えたい場合はカイザーから、本格的にレッスンへ通う前提であればヨネックスとアシックスから揃えるなど、家庭の状況に合わせて優先順位を変えてみてください。
なお、最初に選んだブランドに合わせて次のモデルも同じブランドで揃える必要はありません。成長のたびに、そのときの体格や好みに合ったモデルを選び直して問題ありません。
■ スペック比較表
| 商品 | ヨネックス 硬式テニスラケット 張り上げ済み ジュニア … | アシックス テニスシューズ オールコート用 ジュニア ゲ… | DUNLOP STAGE 3 RED(ステージ3レッド … | kaiser(カイザー) JRテニスラケットセット(硬式… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 8,800円 | 8,155円 | 2,459円(+送料800円、メーカー希望小売価格3,480円) | 4,400円 |
| 全長 | 25インチ | — | — | — |
| 平均重量 | 230g(目安) | — | — | — |
| フェイス面積 | 100平方インチ | — | — | — |
| バランスポイント | 平均315mm | — | — | — |
| 推奨張力 | 35〜45ポンド | — | — | — |
| グリップサイズ | G02 | — | — | — |
| 素材 | フレーム/アルミニウム、シャフト/カーボン | — | フェルト=アクリル、コア=ゴム | ラケット/アルミニウム・ナイロン・ポリ塩化ビニル、ボール/ポリエステル・合成ゴム |
| カラー | BSBL(ブラストブルー) | WH/MIDN | レッド×イエロー | — |
| 対応コート | — | オールコート用 | — | — |
| サイズ展開 | — | 20.0〜24.5cm(0.5cm刻み、目安) | — | — |
| インナーソール | — | 合成樹脂(EVA)、取り外し式 | — | — |
| 原産国 | — | カンボジア | — | — |
| テニスの種類 | — | — | 硬式テニス | — |
| 直径 | — | — | 約7.5cm(目安) | — |
| 重さ | — | — | 約45g(目安) | — |
| 内容量 | — | — | 12個入り(1ダース) | — |
| 対象年齢 | — | — | — | 6歳以上 |
| セット内容 | — | — | — | ラケット×2・ボール×2・専用ケース |
| ラケットサイズ | — | — | — | 約630×255×30mm、重量目安 約250g×2 |
| ボールサイズ | — | — | — | 約φ65mm |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
ジュニアの体はどんどん変わる — まず知っておきたい「サイズ選び」の考え方
子どもが「テニスをやってみたい」と言ったとき、多くの家庭が最初に悩むのが道具選びです。ラケット、シューズ、ボール。大人用と同じ感覚で「とりあえず売り場で目についたもの」を選んでしまうと、重すぎるラケットで振れなかったり、大きめのシューズで足が滑ったりして、せっかくのやる気が続かないことがあります。ジュニアの道具選びで一番大事なのは、大人のように「性能の良し悪し」で選ぶことではなく、「今のその子の体格に合っているかどうか」を優先することです。
大人用のテニス用品は、身長やパワーがある程度完成した状態を前提に設計されています。一方、ジュニア用品は年齢や身長帯ごとに細かくサイズが分かれているのが特徴です。ラケットなら19インチから27インチまで、シューズなら足のサイズそのものに合わせて、ボールでさえもスピードや弾み方が3段階に分かれています。これは大人用にはない発想で、知らずに大人用や、逆に小さすぎるサイズを選んでしまうと、上達以前に「ボールに当たらない」「振り遅れる」といったつまずきの原因になります。
また、子どもは数か月〜1年単位で身長や筋力が変わっていきます。今ちょうど良いサイズを買っても、半年後には合わなくなっていることも珍しくありません。この記事では「今のジャストサイズ」だけでなく、「どのタイミングで、何を、どう買い替えていくか」という視点も含めて、ラケット・シューズ・ボールの選び方を順番に整理しました。
なお、この記事は硬式テニスを想定しています。学校の部活動で見かける軟式(ソフトテニス)とは、ラケットやボールの規格が異なります。スクール入会や部活動の体験に申し込む際は、硬式か軟式かを先に確認してから道具を探すようにしてください。
保護者自身がテニス経験者であれば、大人用の感覚で「ちょっと大きいくらいがちょうどいい」と考えてしまいがちですが、ジュニア用品に関してはこの感覚をいったん脇に置いて、年齢・身長ごとの目安を基準に選び直すことをおすすめします。
実際に、テニススクールの体験レッスンでは、身長に対して長すぎるラケットを持ってきた子どもが、スイングのたびにラケットを引きずるようにしてしまい、ボールにまったく当たらないケースがしばしば見られます。反対に、体格に合ったラケットに持ち替えただけで、その場でラリーが続くようになったという声も珍しくありません。適切なサイズを選ぶことは、上達うんぬんの前に、そもそも「楽しい」と感じられるかどうかを左右する要素だと考えてください。
逆に、少し窮屈そうに見えても「せっかく買ったから」とそのまま使い続けてしまうと、フォームの崩れが定着してしまうこともあります。道具は成長に合わせて入れ替えていくものだと、最初から保護者側も心づもりをしておくと、買い替えのタイミングで迷いにくくなります。
この記事のスタンス
「このラケットを使えば上達する」という書き方はしません。体格や運動経験による個人差が大きく、断定できることではないためです。あくまで年齢・身長ごとの目安と、購入前に確認すべきポイントを整理し、判断材料として使っていただくことを目的にしています。
ラケットは「今使いこなせる長さ」で選ぶ — 年齢・身長別の目安
ジュニア用ラケットは全長で分かれていて、19インチ・21インチ・23インチ・25インチ・26インチ・27インチ(大人と同じ)というように、体格に応じて段階的にラインナップされています。ポイントは「長ければ飛距離が出て有利」ではなく、「長すぎると振り切れず、フォームが崩れる」という点です。まずは今の身長で無理なく振れる長さを基準に選び、成長に応じて買い替えていくのが基本の考え方です。
目安として、19インチは4歳前後まで、21インチは5〜6歳前後、23インチは7〜8歳前後、25インチは9〜10歳前後、26インチは11歳前後、27インチ(大人と同じサイズ)は12歳以降から検討されることが多いとされています。ただしこれはあくまで年齢の目安で、実際には身長のほうが判断材料として重要です。商品ページに「対象身長」が書かれている場合は、年齢よりもそちらを優先してください。
重量についても、ジュニア用は190g〜230g程度とかなり軽く作られているモデルが中心です。大人用の250g以上のラケットをそのまま子どもに持たせると、素振りだけで疲れてしまい、練習が続かない原因になります。「軽くて短いラケットのほうが弱く見える」と感じる保護者もいますが、ジュニアのうちは軽さと短さこそが、正しいフォームを身につけるための土台になります。
グリップの太さ(グリップサイズ)も見落とされがちなポイントです。ジュニア用ラケットの多くはグリップも細めに作られていますが、それでも子どもの手には大きく感じることがあります。握ったときに指がしっかり回り込むか、極端にすっぽ抜けそうにならないかは、購入前に実際に握らせて確認しておくと安心です。
迷ったときは、店頭スタッフやスクールのコーチに実際の身長・年齢を伝えて相談するのも有効です。特に複数のブランドを扱うスポーツ用品店では、同じ長さでも重さやフレームの厚みが微妙に異なるモデルを比較しながら選べることがあります。
フェイス面積(打球面の広さ)についても、ジュニア用は95〜105平方インチ程度とモデルによって幅があります。数字が大きいほどスウィートエリアが広く、芯を外したミスヒットでも失速しにくいとされているため、始めたばかりの時期は面積が広めのモデルを選んでおくと、ボールが当たる感覚をつかみやすくなります。
店舗によっては、購入前に数種類のジュニアラケットを試し振りできるコーナーを用意しているところもあります。可能であれば、実際に子ども自身に振らせてみて、「軽くてちゃんと振れるか」「グリップを両手でしっかり握れるか」を確認してから決めると、通販だけで選ぶよりも失敗が少なくなります。
なお、フレームの素材にも軽くふれておきます。エントリー価格帯のジュニアラケットはアルミニウムとカーボンを組み合わせたものが主流です。上級者向けの全カーボンモデルに比べると反発力は抑えめとされますが、そのぶん価格が手頃で、万一ぶつけたり落としたりしても心理的な負担が少ないという側面もあります。
シューズは「大きめ」を買いたくなるが要注意 — 正しいサイズの考え方
子ども用品を買うとき、「すぐサイズアウトするから大きめを」と考える保護者は少なくありません。ただしテニスシューズに関しては、大きすぎるサイズは足元が安定せず、思わぬケガにつながることがあるため注意が必要です。
テニスは走る・止まる・切り返すという動きを繰り返すスポーツです。シューズの中で足が動いてしまうサイズだと、踏ん張りが利かずに転倒しやすくなったり、靴擦れの原因になったりします。目安として、つま先に0.5〜1cm程度の余裕がある「実寸プラス1cm前後」が無難とされています。極端な大きめ選びは避け、成長に合わせてこまめに買い替える前提で考えたほうが、結果的にケガのリスクを抑えられます。
もう一つ重要なのが、コートの種類とソールの相性です。テニスシューズは大きく「オムニ・クレーコート用」「オールコート用」に分かれており、砂入り人工芝が中心の日本の多くのスクールや部活動ではオムニ・クレー用のソールパターンが向いているとされています。逆にオールコート用を砂入り人工芝で使うと、滑りやすさや靴底の摩耗の面で不利になることがあります。入会予定のスクールや学校のコートがどちらのタイプか、事前に確認してから選ぶのが確実です。
普段履いている運動靴のサイズとテニスシューズのサイズ表記が、メーカーによって微妙に異なることもあります。特に通販で購入する場合は、商品ページに「実寸目安」や「サイズ表」が用意されていれば必ず確認し、迷う場合はサイズ展開が豊富なモデルを選んで、可能であれば試し履きしてから決めるようにしてください。
なお、テニスシューズは足を保護する役割も担っています。急な方向転換や踏み込みの際に足首をひねるリスクを抑えるためにも、普段のスニーカーで代用せず、コートの種類に合った専用シューズを用意してあげることをおすすめします。
季節によるコンディションにも注意が必要です。夏場は汗で足がむくみやすく、通気性の悪いシューズだと蒸れや靴擦れの原因になります。逆に冬場は靴下を厚手にすることでサイズ感が変わることもあるため、購入時期の体調や季節も踏まえてサイズを選ぶとよいでしょう。
靴下にもひと工夫あります。テニス用の厚手ソックスや、かかと部分にクッションが入ったスポーツソックスを使うことで、多少サイズに余裕があっても足のずれを軽減できることがあります。ただし靴下で調整するのはあくまで補助的な方法であり、まずはシューズ自体のサイズを合わせることを優先してください。
ボールにも「段階」がある — レッド・オレンジ・グリーンの違い
大人が使う硬式テニスボール(通常球)は、実は子どもがいきなり使うには弾みが強く、飛ぶスピードも速いため、始めたばかりの子どもには難しいことがあります。国際テニス連盟(ITF)が定める育成プログラムでは、ボールがレッド・オレンジ・グリーンの3段階に分かれており、多くのジュニア向けスクールもこの段階に沿って練習を進めます。
どの段階のボールを使うかは、基本的には入会するスクールや部活動の指導方針に従うのが一番確実です。自主練習用に自宅で購入する場合も、今どの段階のクラスに所属しているか、コーチにひとこと確認してから選ぶと失敗がありません。段階を飛ばしていきなり通常球で練習すると、ボールのスピードに振り遅れてフォームが崩れやすくなるとされています。
ボールは消耗品でもあります。土や砂入り人工芝のコートで使ううちに汚れて弾みが落ちたり、経年で内部の空気が抜けてきたりするため、練習頻度が高い場合は数か月単位でのストックを用意しておくと安心です。特にレッド・オレンジボールは、硬式球専門店だけでなくスポーツ用品店やネット通販でもまとめ売りされていることが多く、12個入りなどのセットで揃えておくと紛失時にも困りません。
また、ボールの色はあくまで年齢の目安であって、学年や年齢だけで機械的に決まるものではありません。同じ学年でも運動経験によって扱えるボールの速さは異なるため、コーチが子どもの様子を見ながら段階を調整することも多くあります。保護者としては「もう何歳だからグリーンボールのはず」と決めつけず、実際にラリーが安定して続けられているかを基準に見てあげるとよいでしょう。
体験レッスンの際に、コーチから「今日はオレンジボールで練習しましょう」と説明されることもあります。保護者としては、色の名前だけを聞いてもピンと来ないかもしれませんが、レッド・オレンジ・グリーンの順に通常球へ近づいていくとイメージしておけば、練習の様子や上達度合いを会話の中で把握しやすくなります。
■ レッドボール(ステージ3)
通常球に比べて弾みと速さが最も抑えられた入門用。コートも狭いミニコートで使われることが多く、ラリーが続けやすいように作られているとされています。目安年齢は8歳以下、テニスを始めたばかりの子ども向けです。
■ オレンジボール(ステージ2)
レッドボールよりやや弾みと速さがあり、コートもやや広めで使用されます。目安は9〜10歳前後、レッドボールでラリーが安定してきた段階の子ども向けとされています。
■ グリーンボール(ステージ1)
通常球に近い弾みで、フルサイズに近いコートで使用されます。目安は11歳前後から、通常球へ移行する直前の段階として使われることが多いです。
揃える手順 — 入会前に確認すること・買う順番
道具は一度に全部揃えなくても構いません。特に「本当に続くかまだ分からない」段階では、優先順位をつけて揃えていくほうが、無駄な出費を避けられます。
特に人気のあるスクールでは、体験レッスンの予約自体に数週間待つこともあります。道具を全部揃えてから体験に申し込むのではなく、まず体験の予約を先に済ませ、その後の入会が決まってから本格的に道具を揃え始めても遅くはありません。
費用の目安についても触れておきます。ジュニア用のエントリーラケットは5,000〜9,000円程度、テニスシューズは6,000〜9,000円程度、ボールは1ダースあたり2,000〜3,000円程度が一般的な価格帯です。すべて新品の専用モデルで揃えると1〜2万円程度になりますが、入門セットやレンタル制度を活用すれば、最初の出費を大きく抑えることもできます。
最初に揃えるべき最低限のものは、ラケット・シューズ・ボールの3つです。ウェアは普段の運動着や体操服で代用できることが多く、スクールによっては指定のウェアがなければ運動できる服装であれば問題ないとされています。無理に一式を揃えようとせず、まずはこの3つに絞って準備を始めるとよいでしょう。
- 1まずスクールや部活動に、硬式か軟式か、コートの種類(オムニ・クレー/オールコート)、使用球の段階(レッド/オレンジ/グリーン/通常球)を確認する。この3点が分かれば、シューズとボールはほぼ迷わず選べます。
- 2身長を測り、ラケットの対象身長・年齢の目安と照らし合わせて長さを決める。店頭で試し握りができる場合は、実際に持たせて重さと振りやすさを確認するのが確実です。
- 3シューズはコートの種類に合ったソールで、実寸プラス1cm前後を目安に選ぶ。可能であれば試し履きし、つま先の余裕とかかとのフィット感を確認する。
- 4ボールは指導クラスの段階に合わせて、12個入りなど多めのセットで用意しておく。自主練習用と割り切って、まずは手頃な価格帯から揃えて問題ありません。
- 5最後に、必要であればグリップテープやオーバーグリップ、ラケットケースなど消耗品・付属品を揃える。これらは後から買い足しても遅くありません。
最初から高額な道具を揃える必要はない
特に始めたばかりの時期は、続くかどうか本人にも分からないことが多いです。最初の数か月は価格を抑えたエントリーモデルやセット商品で様子を見て、本格的に続けると分かってから、体格に合った専用モデルへ買い替えていく順番でも十分間に合います。
買い替えのタイミングの目安 — サインを見逃さない
成長期の子どもは、道具が「合わなくなった」ことに自分では気づきにくいものです。保護者が定期的にチェックしてあげることが、フォームの乱れやケガを防ぐことにつながります。
ラケットの買い替えサインとしては、グリップエンドが手のひらより下にはみ出さなくなった、振ったときに以前より軽く感じる、テイクバックからのスイングが窮屈そうに見える、といった変化が挙げられます。目安として半年〜1年に一度は、実際に構えさせてラケットの長さ・重さが合っているか確認する習慣をつけておくと安心です。
シューズは、つま先に余裕がなくなってきた、脱ぎ履きの際にかかとがきつそうにしている、といったサインのほか、外側から見て指の付け根あたりの生地が突っ張っていないかでも判断できます。テニス用シューズは室内履きに比べて消耗も早いため、定期的なサイズ確認を習慣にしておくと安心です。
ボールについては、本人が「レッドボールだと物足りない」「もっと速いボールを打ちたい」と言い出したタイミングが、次の段階への移行を検討する自然なサインになります。ただし前述の通り、最終的な判断はスクールや部活動のコーチと相談しながら進めるのが確実です。自己判断で早く進めすぎると、フォームが崩れたまま固まってしまうこともあります。
身長や足のサイズの伸びをスマートフォンのメモや育児記録アプリに残しておくと、次の買い替え時期を判断しやすくなります。特に成長期は数か月で数センチ伸びることもあるため、購入時のサイズと定期的に比較できるようにしておくと安心です。
また、身長だけでなく利き手や握力の発達にも個人差があります。同じ身長でも、球技経験が豊富な子どもは大人用に近いサイズへの移行が早まることもあれば、逆にゆっくりで構わないケースもあります。数値の目安はあくまで参考とし、最終的には本人が無理なく振れているかどうかを基準にしてください。
レンタル・お下がり・中古という選択肢
ジュニアの道具はサイズアウトのサイクルが早いため、レンタルやお下がり、中古品という選択肢も検討する価値があります。
テニススクールによっては、体験レッスンや入会直後の一定期間、ラケットを無料または低価格でレンタルできる制度を用意していることがあります。まだ続けるかどうか分からない最初の数回は、こうした制度を利用して様子を見るのも一つの方法です。
兄弟や友人からのお下がり、フリマアプリでの中古購入も現実的な選択肢です。ラケットはフレームに大きな傷やヒビがなければ機能面での問題は少ないとされていますが、ガットは経年で劣化してテンションが落ちていることが多いため、譲り受けた場合は張り替えを検討したほうが安心です。シューズは特に足の健康に関わる部分のため、ソールのすり減りが進んでいないか、中敷きが極端にへたっていないかを確認してから使わせるようにしてください。
なお、フリマアプリでの個人間取引は、商品の状態確認や返品対応が難しい場合があります。特にラケットのフレーム内部の状態など、写真だけでは判断しにくい部分もあるため、少しでも不安があれば新品のエントリーモデルを検討したほうが結果的に安心なこともあります。
フリマアプリで購入する際は、出品者の説明文だけでなく、実際の使用感や購入時期についてコメントで質問してみるのも一つの方法です。特にラケットは製造年によって仕様が変わっていることもあるため、可能であれば型番や購入時期を確認しておくと、あとから対象身長のズレに気づきにくいというトラブルを避けやすくなります。
中古のジュニアラケットは、フリマアプリで新品の3〜5割程度の価格で見つかることも珍しくありません。ただし極端に安い出品は、対象身長が体格に合っていない古いモデルであったり、すでに廃盤になった型番であったりすることもあるため、価格の安さだけで飛びつかず、型番やサイズ表記を必ず確認してから判断するようにしてください。
買ったあとに気をつけたいこと
道具を揃えたら終わりではなく、使いながら定期的にメンテナンスとサイズの確認をしていくことが、子どもが気持ちよくテニスを続けるための土台になります。
グリップテープは汗や摩擦で消耗する消耗品です。握ったときに滑りやすいと感じたら、上からオーバーグリップを巻き足すか、テープごと巻き直すタイミングです。数百円程度で購入でき、握りやすさが大きく改善されることもあります。子どもは違和感をうまく言葉にできないことも多いため、たまに保護者が実際に握らせてもらい、状態を確認してあげると安心です。
シューズは、練習後にコートの土や砂を軽く払い、風通しの良い場所で乾かす習慣をつけると長持ちしやすくなります。また、湿ったまま靴箱にしまい込むと、においや傷みの原因になることもあります。
ガット(ストリング)にも寿命があります。見た目に切れていなくても、使い込むうちに伸びてテンションが落ち、ボールの飛びや打感が変わってくることがあります。週2〜3回程度の練習であれば半年〜1年ほどで交換を検討する家庭が多いようです。「なんとなく飛ばなくなった」と感じたら、ラケット本体ではなくガットの劣化を疑ってみてください。
最後に保険についても触れておきます。テニスは他の球技に比べてケガのリスクが低いスポーツとされていますが、転倒や捻挫がまったく起こらないわけではありません。スクールによっては傷害保険への加入を勧められることもあるため、案内があれば内容を確認しておくと安心です。
これは道具の話からは少し外れますが、成長期の子どもは体調や気分によって「今日は疲れた」「もうやりたくない」と感じる日もあります。道具が合っていないことがその原因になっている場合もあれば、単純に他の理由であることもあります。道具のサイズや状態を定期的に見直しつつ、本人の様子にも目を配りながら、無理のないペースで続けられる環境を整えてあげることが、結果的に一番の上達の近道になります。
よくある質問
Qジュニア用ラケットは何インチを選べばいいですか?
A年齢より身長を基準に選ぶのが確実です。目安として19インチは4歳前後まで、21インチは5〜6歳前後、23インチは7〜8歳前後、25インチは9〜10歳前後、26インチは11歳前後、27インチ(大人と同じ)は12歳以降から検討されることが多いとされています。商品ページに対象身長の記載があれば、そちらを優先してください。
Qテニスシューズは大きめを買っておいたほうがいいですか?
Aおすすめしません。テニスは走る・止まる・切り返す動きが多いため、大きすぎるシューズは足元が不安定になり、転倒や靴擦れの原因になることがあります。目安として実寸プラス1cm前後を基準に、成長に合わせてこまめに買い替える前提で選ぶほうが安全です。
Qテニスボールにも種類があるのですか?
Aあります。国際テニス連盟(ITF)の育成プログラムに沿って、弾みと速さを抑えたレッド(ステージ3)、その中間のオレンジ(ステージ2)、通常球に近いグリーン(ステージ1)の3段階に分かれています。どの段階を使うかは、基本的に入会するスクールや部活動の指導方針に従うのが確実です。
Q硬式と軟式(ソフトテニス)の道具は共通で使えますか?
A使えません。ラケットのフレーム設計やボールの規格が異なるため、そのまま流用することはできません。体験レッスンや部活動に申し込む際は、まず硬式か軟式かを確認してから道具を探すようにしてください。
Q予算はどれくらい見ておけばいいですか?
Aジュニア用のエントリーラケットは5,000〜9,000円程度、テニスシューズは6,000〜9,000円程度、ボールは1ダースあたり2,000〜3,000円程度が目安です。すべて新品で揃えると1〜2万円程度になりますが、入門セットやスクールのレンタル制度を活用すれば、最初の出費を抑えることもできます。
Q中古やお下がりのラケットを使わせても大丈夫ですか?
Aフレームに大きな傷やヒビがなければ、機能面での問題は比較的少ないとされています。ただしガットは経年で劣化してテンションが落ちていることが多いため、譲り受けた場合は張り替えを検討すると安心です。シューズはソールのすり減りや中敷きのへたりを確認してから使わせてください。
Qラケットの買い替えのタイミングはどう判断すればいいですか?
Aグリップエンドが手のひらより下にはみ出さなくなった、以前より軽く感じる、スイングが窮屈そうに見える、といった変化がサインです。目安として半年〜1年に一度、実際に構えさせて長さ・重さが合っているか確認する習慣をつけておくと安心です。
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