「そろそろ本格的にテニスを始めさせたい」「部活でラケットが必要と言われたけれど、何インチを買えばいいのか分からない」——お子さんのテニスラケットを選ぶとき、多くの保護者がまず戸惑うのがこの「サイズ」の問題です。大人用のラケットはほぼ全長27インチに統一されていますが、ジュニア用は19インチから26インチまで複数のサイズがあり、年齢や身長によって適したサイズが変わります。大きめを買って長く使わせたい気持ちは自然ですが、体格に対して長すぎる・重すぎるラケットは、スイングが安定しないだけでなく、ボールが当たらない経験が続いてテニス自体を楽しめなくなる原因にもなりかねません。この記事では、ジュニアラケットのサイズ表記の基礎知識から、年齢・身長別の目安、サイズアップのタイミングの見極め方までを整理しました。最後には、サイズ違いの実在する4本もあわせて紹介します。
この記事でわかること
- 「とりあえず大きめ」が、いちばん失敗しやすい選び方
- ラケットのサイズ表記を読み解く — 「インチ」は全長のこと
- 年齢・身長別 ジュニアラケットのサイズ目安
- サイズを選ぶときの3ステップ
- 「サイズアップ」のタイミングをどう見極めるか
- 体格・筋力の個人差と、グリップサイズの合わせ方
最終更新:
サイズ別に見る ジュニアテニスラケット4選
ここからは実際の候補です。前提として、体格や筋力には個人差があるため「このラケットを使えば上達する」といった書き方はしません。今回は23インチ・25インチ・26インチと、サイズ帯の異なる実在の4本を、大手メーカー4社から選びました。価格・仕様は記事作成時点のものです。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・グリップサイズを確認してください。
4本を全長で並べると、23インチのバボラが最も小さく、26インチのウィルソンが最も大きいサイズになります。プリンスは商品ページに対象年齢6〜9歳・対象身長115〜135cmと具体的な目安が明記されており、目安表と照らし合わせて選びやすいのが特徴です。ヨネックスは国内大手ブランドとしての信頼感、ウィルソンは大人用への移行を見据えたスペックの詳細さが、それぞれの強みといえます。
どれが合うかは、繰り返しになりますがお子さんの身長と筋力次第です。身長の目安表と、各商品ページに記載された対象年齢・対象身長を見比べながら、迷ったら小さめのサイズを軸に検討することをおすすめします。価格・仕様は変動するため、購入前に必ず最新情報を確認してください。
価格帯で見ると、プリンスとバボラが5,000〜7,000円台、ヨネックスが8,000円台、ウィルソンが13,000円台と、サイズが大きくなるほど価格も上がる傾向が見られます。これは大きいサイズほど大人用に近い素材・設計が使われることが多いためで、必ずしも高いモデルほど子どもに合うという意味ではない点は押さえておいてください。
グリップサイズについても、4本の中でプリンスとヨネックスは商品ページに具体的な号数が明記されていますが、バボラとウィルソンは展開が限定的です。手の大きさが気になる場合は、購入前に各商品ページでグリップサイズの選択肢を確認しておくと安心です。
■ スペック比較表
| 商品 | バボラ Babolat 硬式テニスラケット 張り上げ済み… | プリンス Prince テニスジュニアラケット COOL… | ヨネックス 硬式テニスラケット 張り上げ済み ジュニア … | ウイルソン Wilson ジュニア テニスラケット UL… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 6,590円 | 5,770円 | 8,800円 | 13,019円 |
| 全長 | 23インチ | 25インチ | 25インチ | — |
| グリップサイズ | G0 | 0(4) | G02 | — |
| ガット | 張り上げ済み | — | 張り上げ済み | — |
| ブランド | Babolat(バボラ) | — | YONEX(ヨネックス) | — |
| ヘッドサイズ | — | 104平方インチ | — | — |
| 平均ウエイト | — | 240g(目安) | — | — |
| 素材 | — | カーボン、アルミ | — | BLX+ハイ・パフォーマンス・カーボン・ファイバー |
| ストリングパターン | — | 14×16 | — | 16×19 |
| 推奨テンション | — | 45±8lbs | — | — |
| 対象年齢 | — | 6〜9歳向け(メーカー公表) | — | — |
| 対象身長 | — | 115〜135cm(メーカー公表) | — | — |
| カラー | — | — | ブラストブルー(BSBL) | — |
| フェイス面積 | — | — | — | 102平方インチ |
| レングス | — | — | — | 26インチ |
| バランス | — | — | — | 32.0cm |
| ウェイト | — | — | — | 245g |
| 厚み | — | — | — | 24-26.5-24.5mm |
| 使用グリップ | — | — | — | PRO PERFORMANCE |
| 適正テンション | — | — | — | 50-60P |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
「とりあえず大きめ」が、いちばん失敗しやすい選び方
子ども用品全般に言えることですが、テニスラケットも「すぐサイズアウトするから、少し大きめを買っておこう」と考える保護者は少なくありません。しかし、ラケットに関してはこの発想が裏目に出やすい点に注意が必要です。大人用のラケットが体格に対して重すぎたり長すぎたりすると、初心者はスイングそのものが安定せず、ボールに当たる回数が極端に減ってしまいます。
テニスコーチが低学年の体験レッスンで、必ずと言っていいほど19インチや21インチの小さなラケットを用意しているのには理由があります。ラケットが体格に対して大きすぎると、テイクバックからインパクトまでの一連の動作を自分の力でコントロールしきれず、「振ってもボールに当たらない」という状態が続いてしまうためです。ラリーが続かない状態が何週間も続くと、子ども自身が「自分は向いていない」と感じてテニスを嫌いになってしまうこともあります。
逆に、身長や筋力に見合ったサイズのラケットであれば、スイングの再現性が上がり、ボールに当たる感覚を早い段階でつかみやすくなります。これは技術指導の効果というより、道具のサイズが体に合っているかどうかという、もっと手前の話です。サイズ選びは上達の近道を約束するものではありませんが、「テニスを続けたいと思えるかどうか」に直結しやすい要素だと考えてください。
もちろん、子どもの成長は早く、ラケットのサイズもいずれ買い替えが必要になります。ですが、それは「大は小を兼ねる」という考え方で最初から避けられるものではなく、成長に合わせて段階的にサイズアップしていくのが基本です。次の章では、まずサイズ表記そのものの読み方から確認していきます。
また、ラケットが体格に対して重すぎる場合、テイクバックの途中で腕や手首に余計な負担がかかり、長時間の練習でひじや手首の違和感につながることもあると言われています。まだ骨や関節が発達途中の子どもにとっては、無理に大きなラケットを使わせるより、扱いやすいサイズで正しいフォームを身につけるほうが、結果的にケガの予防にもつながると考えられます。
この記事でも、特定のサイズや商品を使えば必ず上達する、といった書き方はしません。ラケットのサイズが体格に合っているかどうかは、あくまで快適にプレーを続けるための土台であり、上達そのものを保証するものではないためです。
ラケットのサイズ表記を読み解く — 「インチ」は全長のこと
ジュニア用ラケットの商品ページには「19」「21」「23」「25」「26」といった数字がモデル名に含まれています。これはラケットの全長をインチで表したもので、数字が大きいほど長いラケットになります。大人用ラケットの標準的な全長が27インチであることと比べると、ジュニア用がどれだけ幅広いサイズ展開になっているかが分かります。
1インチは約2.54cmなので、19インチは約48cm、26インチは約66cmに相当します。大人用の27インチ(約69cm)と比べると、19インチのラケットは全長で20cm以上も短いことになります。数字だけ見るとピンとこないかもしれませんが、実際に並べてみると小学校低学年向けのラケットがいかにコンパクトに作られているかが分かるはずです。
全長が短くなるほど、重量も軽く作られているのが一般的です。ジュニア用ラケットの重量はメーカーや商品ページによって記載の有無が分かれますが、目安として19〜21インチは200g前後、23インチは210〜230g前後、25〜26インチは230〜250g前後のことが多いとされています。ただし同じ全長でもモデルによって重量にはばらつきがあるため、正確な数値は購入前に商品ページで確認してください。
また、フェイス面積(ヘッドサイズ)やグリップサイズもジュニア用ラケットには設定されています。フェイス面積は大人用と同様「平方インチ」で表され、100平方インチ前後のモデルが多い傾向にあります。グリップサイズは「G0」「0」のように大人用よりさらに細い規格が使われることが多く、これも手の大きさに合わせて選ぶ要素の一つです。
なお、メーカーによっては23インチと25インチの中間にあたる24インチのモデルを用意していることもあります。中間サイズがあると、境界線上の身長のお子さんでも選択の幅が広がります。すべてのブランドが同じサイズ展開をしているわけではないため、候補のブランドがどのサイズを用意しているかも確認しておくと安心です。
重量の表記についても、大人用ラケットと同様に「フレームのみ」なのか「ガット張り上げ後」なのかで数値が変わることがあります。ジュニア用は張り上げ済みで販売されているモデルが多く、その場合は張り上げ後の重量が記載されているのが一般的ですが、表記がどちらを指しているか分からないときは、商品ページの説明文まで確認しておくと安心です。
商品ページに掲載されている写真だけでは、実際の大きさが伝わりにくいこともあります。可能であれば、家にあるメジャーや定規を使って「このサイズは何cmくらいか」を実際に測ってみると、数字と実物のイメージが結びつきやすくなります。
逆に、ケースやカバーのサイズもラケット本体の全長に合わせて作られているため、単体で買い替える場合はラケットと同じインチ表記のケースを選ぶようにしてください。
年齢・身長別 ジュニアラケットのサイズ目安
ジュニアラケットのサイズは、年齢よりも身長を基準に選ぶのが一般的です。子どもの体格は年齢だけでは測れず、同学年でも身長差が10cm以上あることも珍しくありません。以下は、テニス用品業界で広く使われている身長ベースの目安です。あくまで一般的な目安であり、メーカーによって基準がやや異なる場合があるため、購入前に商品ページの対象身長・対象年齢の記載もあわせて確認してください。
紹介した年齢や身長はあくまで目安であり、実際の対象年齢・対象身長はメーカーやモデルによって差があります。たとえば同じ25インチのラケットでも、商品ページに「対象年齢6〜9歳」「対象身長115〜135cm」のように、この表より幅広め・若め設定で案内されているモデルもあります。最終的には、目安の表と各商品ページの記載の両方を見比べたうえで判断することをおすすめします。
また、日本では学年で一律に「〇年生だからこのサイズ」と判断されがちですが、体格の個人差を考えると年齢はあくまで補助的な目安に留めておくのが安全です。表中の年齢はあくまで参考とし、実際の判断は身長を軸に行うことをおすすめします。
身長は成長とともに数か月単位で変化するため、購入直前に必ず最新の身長を測ってから目安表と照らし合わせることをおすすめします。半年前の身長のイメージのまま選んでしまうと、実際には次のサイズが必要になっていることもあります。
きょうだいで体格差が大きい家庭では、同じ年齢でもサイズが1段階以上違うことも珍しくありません。「上の子はこのサイズだったから」という基準だけで選ばず、その都度お子さん本人の身長を測って判断することをおすすめします。
なお、ここで紹介した年齢・身長の目安は、複数のメーカーが公表している目安を参考に一般的な範囲としてまとめたものです。実際の商品ページでは、これよりやや広めの範囲で「対象年齢」「対象身長」が案内されていることもあるため、最終的な判断は個々の商品ページの記載を優先してください。
身長を測る際は、朝と夜で数mm程度の変動があることも知られています。神経質になりすぎる必要はありませんが、できれば起床後など毎回同じタイミングで測ると、成長の記録として比較しやすくなります。
■ 19インチ(目安:身長〜100cm、3〜4歳ごろ)
テニスを始めて間もない未就学児向けの最小サイズです。ラケット自体が非常に軽く作られており、素振りやボール遊びの延長として、まず「振る」動作に慣れることを目的に選ばれることが多いサイズです。
■ 21インチ(目安:身長100〜115cm、4〜5歳ごろ)
19インチよりやや長く、ラリーの基礎となる動作を身につけ始める年代向けのサイズです。テニススクールの幼児クラスでも標準的に使われることが多いとされています。
■ 23インチ(目安:身長115〜130cm、6〜8歳ごろ)
小学校低学年〜中学年で最も選ばれやすいサイズの一つです。本格的にラリーを続ける練習を始める年代で、多くのジュニア入門モデルがこのサイズを用意しています。
■ 25インチ(目安:身長130〜145cm、8〜10歳ごろ)
小学校中学年〜高学年向けのサイズです。大人用ラケットの設計思想を反映したジュニアモデルが増えてくるのもこのサイズ帯からで、本格的な練習量が増える時期に選ばれます。
■ 26インチ(目安:身長145〜159cm、10〜12歳ごろ)
大人用の27インチへ移行する前段階のサイズです。体格によってはこの26インチを経ずに27インチへ進む子どももおり、身長とスイングの安定度を見ながら判断することになります。
■ 27インチ・大人用(目安:身長159cm以上、中学生以降が目安)
多くの大人用ラケットと同じ全長です。身長だけでなく、筋力やこれまでのプレー経験も踏まえて移行のタイミングを判断するのが望ましいとされています。
サイズを選ぶときの3ステップ
目安の表を見ても、境界線上の身長だったり、体格にばらつきがあったりして、どちらのサイズを選べばいいか迷うことは珍しくありません。特に、身長が二つのサイズのちょうど中間にあるケースや、体格に対して筋力にばらつきがあるケースでは、表だけで機械的に決めるのは難しいものです。ここでは、実際にサイズを決めるときの手順を3つのステップに整理しました。
どうしても判断に迷う場合は、目安表よりワンサイズ小さいほうを選ぶという考え方もあります。大きすぎるラケットで当たらない経験を重ねるより、小さめのラケットでラリーが続く成功体験を積むほうが、結果として上達も続けやすさも得やすいとされているためです。サイズアップは決して珍しいことではなく、次章で説明するとおり、成長に合わせて何度か経験するのが前提の道具だと考えておくと気持ちが楽になります。
また、お子さん自身が「振りにくい」「ボールが重く感じる」と口にするようであれば、それも立派な判断材料です。数字上の目安に強くこだわりすぎず、本人の感覚も参考にしながら決めることをおすすめします。
3つのステップを踏んでも決めきれない場合は、テニスショップやスクールのスタッフに相談するのも一つの方法です。日々多くの子どもたちにラケットを勧めている現場のスタッフは、数字の目安だけでなく、実際の体格や動きを見たうえでのアドバイスをくれることがあります。
最初のラケット選びで多少サイズがずれてしまったとしても、深刻に捉える必要はありません。ジュニアラケットは元々買い替えが前提の道具であり、最初の1本は「まず始めてみる」ための道具と割り切って、様子を見ながら次のサイズへ調整していく、というくらいの気持ちで選んでも十分です。
焦って結論を出す必要はありません。候補を2つに絞ったあと、数日かけて家族で話し合ったり、店頭で店員に相談したりする時間を取っても遅くはないはずです。
- 1現在の身長を測り、前章の目安表と照らし合わせて候補となるサイズを2つ程度に絞る。境界線に近い身長の場合は、上下どちらのサイズも候補に入れておくと選択肢が広がります。
- 2筋力や運動経験も加味する。他の球技の経験がある、体力に自信があるという場合は目安より一段階大きめのサイズでも扱えることがあります。逆に運動経験が少ない、非力さが気になる場合は、目安より小さめのサイズから始めるほうが無理なく振り抜けます。
- 3可能であれば試打・レンタルで実際に振ってみる。テニススクールの体験レッスンや、公共のテニスコートに併設されたショップでラケットをレンタルできることがあります。数字上の目安と、実際に振ったときの感覚が異なることもあるため、購入前に試せる機会があれば活用することをおすすめします。
「サイズアップ」のタイミングをどう見極めるか
ジュニアラケットは、身長が伸びるにつれて何度か買い替えが必要になります。ここで悩ましいのが「まだ早いか、そろそろ替え時か」という判断です。目安になるサインをいくつか挙げます。
分かりやすいサインの一つが、構えたときのラケットの長さです。地面に立てて先端(トップ)がだいたい腰からみぞおちの高さに収まっていれば、そのサイズはまだ体格に合っているとされています。トップが胸より高い位置まで来るようであれば、ラケットが体格に対して長すぎる可能性があります。
もう一つの目安は、スイングのフォームです。ラケットが重すぎる、または長すぎると、ラケットの重さに振られてフォームが崩れたり、両手打ちに頼らざるを得なくなったりすることがあります。逆に、身長が伸びて筋力もついてきたのに、今のラケットで物足りなさそうに振っている、ボールが明らかに飛ばなくなってきたと感じる場合は、サイズアップを検討するタイミングかもしれません。
身長の伸びだけでなく、プレーの頻度や本人の意欲も判断材料に加えてください。週に何度も練習するようになった、大会に出る機会が増えたという場合は、身長の目安がぎりぎり届いていなくても、ワンサイズ上のラケットに早めに移行したほうがプレーの質が上がることもあります。逆に、まだ趣味の範囲で楽しんでいる段階であれば、多少体格に余裕があっても急いで買い替える必要はありません。
家庭でできる簡単なチェック方法として、ラケットを立てて子どもの隣に並べ、写真を撮って比較しておくのもおすすめです。数か月ごとに同じ条件で撮影しておくと、感覚だけでは気づきにくい体格とラケットのバランスの変化を、あとから見比べて確認しやすくなります。
迷ったときは、実際にお店やレンタルコートに子どもを連れて行き、現在のラケットと候補のサイズを並べて持たせてみるのが一番確実です。数字の比較だけでは分からない「重心の感じ方」や「振ったときの安定感」を、本人の反応から読み取れることもあります。
サイズアップは「消耗品の買い替え」に近い感覚で
ジュニアラケットは大人用と違って、長く同じ1本を使い続けることを前提にしていません。身長が伸びる小学生〜中学生の時期は、数年でサイズを1〜2段階上げていくのが一般的です。フリマアプリや中古スポーツ用品店でジュニア用ラケットの状態の良い中古品を見かけることも多く、短い期間しか使わないサイズこそ、中古やお下がりを活用するという考え方も十分に合理的です。
体格・筋力の個人差と、グリップサイズの合わせ方
ここまで身長を軸にサイズを説明してきましたが、同じ身長でも筋力や手の大きさには個人差があります。全長だけでなく、グリップサイズも合わせて確認しておきたいポイントです。
ジュニア用ラケットのグリップサイズは「G0」「0」のように、大人用の「G1」「G2」よりさらに細い規格で作られていることが多く、多くのモデルは1〜2種類程度のサイズ展開にとどまります。手が小さいと感じる場合は、グリップテープを重ねて巻くことである程度の調整は可能ですが、逆に細くする調整は難しいため、迷ったら細めのグリップサイズを選んでおくのが無難です。
筋力については、体格が同じでも運動経験によって扱えるラケットの重さに差が出ます。サッカーや野球など他のスポーツをしている子どもは、テニス経験がなくても目安よりやや重いラケットを無理なく振れることがあります。一方で、球技自体が初めての子どもは、目安の範囲内でもより軽いモデルから始めたほうが、フォームが安定しやすい傾向があります。
きょうだいでラケットを共有したい、お下がりを使わせたいという家庭もあると思います。全長が体格に合っていれば共有すること自体は問題ありませんが、グリップの太さだけは手の大きさに直接影響するため、上の子と下の子で手の大きさに差がある場合は、グリップテープの巻き方を調整するか、可能であれば別のラケットを用意することをおすすめします。
利き手についても触れておきます。ジュニア用ラケットの多くは左右兼用のグリップ形状で作られていますが、左利きの子どもの場合、グリップテープの巻き方や握る面の感覚に慣れるまで少し時間がかかることがあります。焦らず、まずは正しいサイズで握ることを優先し、握り方の細かい調整は少しずつ行っていくと良いでしょう。
手の大きさについては、ラケットを握らせた状態で指1本分ほどの余裕があるかどうかも簡単な目安になります。余裕がなさすぎる、逆にスカスカで安定しないと感じる場合は、グリップテープでの調整や別サイズの検討を考えてみてください。
お下がり・中古・レンタルという選択肢
ジュニアラケットは体格に合わせて何度も買い替える前提の道具です。毎回新品を用意するのが負担に感じる場合は、中古品やレンタル、お下がりの活用も検討してみてください。
フリマアプリや中古スポーツ用品店では、数回しか使われていない状態の良いジュニアラケットを見かけることがあります。特に19〜23インチのように使用期間が短くなりやすいサイズは、成長が早い時期と重なるため中古市場に出回りやすい傾向があります。フレームに大きな傷やヒビがないか、ガットが極端に劣化していないかを確認できれば、中古でも十分に選択肢になります。
テニススクールによっては、体験レッスンや低学年クラス向けにラケットの貸し出しやレンタルを行っている場合があります。継続するかどうかまだ分からない段階であれば、まずレンタルで様子を見て、続ける意思が固まってから購入を検討するという順番でも遅くはありません。
きょうだいや友人の間でお下がりを譲り受ける場合は、全長がそのときの身長に合っているかを必ず確認してください。「まだ新しそうだから」という理由だけで、体格に合わないサイズを我慢して使い続けると、この記事の最初に触れたような「当たらない」状態が続いてしまう原因になります。サイズが合わないと感じたら、お下がりであっても無理をせず買い替えを検討することをおすすめします。
お下がりや中古のラケットを使う場合でも、グリップテープだけは新しいものに巻き替えることをおすすめします。前の使用者の汗や皮脂がしみ込んだグリップは滑りやすく、衛生面でも気になるところです。グリップテープは数百円程度で購入でき、巻き替えるだけで握り心地が大きく変わります。
お下がりのラケットには、上の子や兄姉が使っていたという特別な思い入れがあることもあります。サイズさえ合っていれば、そうした道具への愛着がモチベーションにつながることも少なくありません。無理のない範囲で、お下がりという選択肢も前向きに検討してみてください。
買ったあとに気をつけたいこと
ラケットのサイズが決まったあとも、成長期の子どもが使う道具ならではの注意点があります。
まず、定期的に身長と現在のラケットの長さを見比べる習慣をつけておくことです。特に小学校高学年は身長が急に伸びる時期でもあり、数か月前まで合っていたサイズが、気づけば体格に対して短くなっていることもあります。半年に一度程度、目安表と照らし合わせて確認する習慣があると、サイズアップのタイミングを逃しにくくなります。
グリップテープも消耗品です。汗や摩擦で滑りやすくなってきたら、テープを巻き直すかオーバーグリップを追加してください。数百円程度で購入でき、握りやすさが大きく改善されることもあります。手が小さいうちはグリップテープを厚めに巻いて調整し、成長に合わせて巻く枚数を減らしていくといった使い方もできます。
ガットの張り替えタイミングにも触れておきます。ジュニア用ラケットの多くはガット張り上げ済みで販売されていますが、使用頻度に応じてガットは徐々に伸びたり劣化したりします。「なんとなく飛ばなくなった」「弾く感覚が弱くなった」と感じたら、サイズが合わなくなったのではなく、ガットの劣化が原因であることもあるため、買い替え前に張り替えで様子を見るという選択肢も覚えておくと安心です。
最後に、保管方法です。夏場の車内など高温になる場所に長時間置いておくと、フレームの樹脂やガットが劣化しやすくなると言われています。専用ケースに入れ、練習後は軽く汗を拭き取ってから保管する習慣をつけておくと、ラケットを長持ちさせやすくなります。せっかく体格に合わせて選んだ1本を、できるだけ良い状態でサイズアップの時期まで使ってあげてください。
長期の休み明けなど、しばらくラケットを使っていなかった時期のあとは特に注意してください。数か月見ないうちに身長が伸びていて、以前は問題なく使えていたサイズが窮屈になっていることもあります。久しぶりに練習を再開するタイミングは、サイズを見直す良い機会でもあります。
身長の記録は、母子手帳や成長記録アプリなどに残しているご家庭も多いと思います。運動会や身体測定のタイミングで記録した身長を、ラケットのサイズ目安表と定期的に照らし合わせる習慣をつけておくと、サイズアップの見逃しを防ぎやすくなります。
こうした細かな確認の積み重ねが、結果的にラケットを気持ちよく長く使い続けることにつながります。
よくある質問
Q何歳から専用のジュニアラケットが必要ですか?
Aテニススクールでは3〜4歳ごろから19インチなどの小さなラケットを使い始めることがあります。ただし何歳から始めるべきという明確な決まりはなく、本人がラケットを振ることに興味を持ったタイミングで、身長に合ったサイズを選べば問題ありません。
Q身長と年齢、どちらを優先してサイズを選べばいいですか?
A身長を優先してください。同学年でも身長差が10cm以上あることは珍しくなく、年齢はあくまで補助的な目安です。商品ページに対象身長の記載があれば、そちらを最優先で確認することをおすすめします。
Qサイズが大きめでも、少し我慢すれば使えますか?
A体格に対して長すぎる・重すぎるラケットは、スイングが安定せずボールに当たりにくくなる原因になりやすいため、あまりおすすめしません。境界線上で迷う場合は、大きめより小さめのサイズを選ぶほうが、ラリーが続く成功体験を積みやすいとされています。
Qサイズアップの頻度の目安はどれくらいですか?
A身長の伸び方には個人差がありますが、小学生〜中学生の時期は数年で1〜2段階サイズアップするのが一般的です。半年に一度程度、身長とラケットの長さを見比べる習慣をつけておくと、買い替えのタイミングを逃しにくくなります。
Q中古やお下がりのラケットを選ぶときの注意点は?
Aフレームに大きな傷やヒビがないか、ガットが極端に劣化していないかを確認してください。それ以上に大事なのは全長がそのときの身長に合っているかどうかで、状態が良くてもサイズが合わなければ買い替えを検討することをおすすめします。
Qグリップサイズはどう選べばいいですか?
Aジュニア用は「G0」「0」のように大人用より細い規格が中心で、モデルによって選べるサイズは1〜2種類程度です。手が小さい場合はグリップテープを重ねて巻くことで多少の調整はできますが、迷ったら細めのサイズを選んでおくのが無難です。
Q26インチから大人用の27インチにいつ移行すればいいですか?
A目安は身長159cm以上とされていますが、筋力やプレー経験によっても適したタイミングは変わります。ラケットを立てたときに先端が胸より高い位置に来る、今のサイズで物足りなさそうに振っているといったサインが見られたら、移行を検討してよいでしょう。
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