バレーボールの部活動やクラブチームで、レシーブ練習を重ねているうちに「気づいたらひじが擦りむけていた」「床についたところが青くなっている」という経験をした人は少なくないと思います。フライングレシーブやディグで床に飛び込む動作は、体育館の床という滑りにくい面に、ひじという皮膚の薄い部分を強くこすりつける動きです。パッドなしで練習を続けていると、擦り傷やあざが治りきらないうちに次の練習でまた同じ場所を痛めてしまい、かさぶたが取れては新しい傷ができる、という状態になりがちです。ひじサポーター(エルボーパッド)は、こうした床との接触からひじを守るための道具ですが、パッドの厚み・丈の長さ・サイズなど、いざ選ぼうとすると数字や表記に迷う人も多いはずです。この記事では、専門用語を一つずつやさしい言葉に置き換えながら、初心者がどこを見てひじサポーターを選べばいいかを整理しました。最後には、実際に候補になりやすい4点も比較しています。
この記事でわかること
- バレー用ひじサポーター選びは「とりあえず」で失敗しやすい
- なぜレシーブでひじを痛めやすいのか
- 「パッドの厚み」の読み方 — 厚いほど衝撃吸収、薄いほど動きやすい
- パッドの素材による違い — GEL・立体成型・EVAの特徴
- 「丈(長さ)」の読み方 — タイプによってカバー範囲が変わる
- サイズの選び方 — ひじ頭の周りを測ってから選ぶ
最終更新:
バレー用ひじサポーターおすすめ4選
ここからは実際の候補です。前提として、これらを着ければ必ずケガをしなくなる、という話ではありません。いずれも大手メーカー・ブランドの商品ページ上で、バレーボール用として案内されているものを中心に、パッドの厚み・丈・価格帯が異なる4点を選びました。価格は記事作成時点の参考価格で、変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・選べるサイズ/カラーを確認してください。
4点を並べると、価格帯とパッドの厚み・丈の長さで役割が分かれているのが分かります。アシックスはGELパッドと協会公認モデルという安心感を備えたやや価格高めのフラッグシップ、D&Mの2点は12〜13mm厚のしっかりしたパッドを備えつつ丈の長さ(ショート/ロング)で選べる中価格帯、デサントはEVA10mmパッドと通気性を重視した最も手頃な価格帯という位置づけです。
どれが合うかは、プレー頻度やポジション、そして予算によって変わります。フライングレシーブの機会が多く、しっかりとしたガード感を求めるなら1本目や3本目、動きやすさを最優先したいなら2本目、まずは価格を抑えて試したいなら4本目、という選び方をすると失敗しにくいでしょう。価格・仕様は変動するため、購入前に必ず商品ページで最新情報を確認してください。
パッドの厚みだけで比較すると、D&Mの2点(12mm・13mm)が最も衝撃吸収力に期待できそうに見えるかもしれません。ただし、丈の長さや素材の伸縮性、通気孔の有無といった要素も、実際に着けたときの快適さに影響します。厚みの数字だけで即決せず、丈のタイプ(ショート/ロング)や、自分がどのくらいの頻度で床に飛び込むプレーをするかも合わせて考えることをおすすめします。
また、今回は片方(1個)入りの商品を中心に選びましたが、両腕に着けたい場合は数量を2個にする必要がある点にも注意してください。利き腕側だけ先に試してみて、必要に応じてもう片方を買い足すという選び方も、初めての1個としては現実的な選択肢です。
カラー展開にも目を向けておくと、チームのユニフォームカラーに合わせたい場合や、汚れが目立ちにくい色を選びたい場合の参考になります。今回紹介した4点はいずれも黒・白を基本に、モデルによっては複数色から選べるようになっています。見た目の好みだけで選ぶのではなく、まずは厚み・丈・サイズの目安で候補を絞り込み、その中でカラーを選ぶという順番にすると、機能面での失敗を避けやすくなります。
■ スペック比較表
| 商品 | アシックス VBエルボーパッド(GELパッド) 3053… | D&M(ディーアンドエム) 肘サポーター ショートタイプ… | D&M(ディーアンドエム) 肘サポーター 厚さ12mm … | デサント(DESCENTE) バレーボール肘サポーター … |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 1,496円 | 1,320円 | 1,188円 | 990円 |
| メーカー | アシックス(ASICS) | — | — | デサント(DESCENTE) |
| 品番 | 3053A152 | #777 | #737 | DVB-8710C |
| サイズ | M/L | フリーサイズ(ひじ頭周り24〜28cm目安) | S/M/L(ひじ頭周り22〜30cm目安) | フリーサイズ |
| カラー | 3色(ブラック×ホワイト、ブラック×ローズ、ホワイト×ブラック) | ホワイト/ブラック | ブラック/ホワイト | 6色展開 |
| 入り数 | 1個(片方)入り | — | — | 1個(片方)入り |
| 生産国 | 台湾 | — | — | 台湾 |
| 認証 | 公益財団法人日本バレーボール協会公認モデル | — | — | — |
| ブランド | — | D&M(ディーアンドエム) | D&M(ディーアンドエム) | — |
| 丈 | — | 約16cm(ショートタイプ) | 約20cm(ロングタイプ) | — |
| 素材 | — | レーヨン、ポリエステル、ポリウレタン | ホワイト:レーヨン・ポリエステル・綿・テンセル・ポリウレタン・天然ゴム/ブラック:レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン・ナイロン | — |
| 製造国 | — | 日本 | 日本 | — |
| 品質 | — | — | — | 本体:レーヨン・ポリエステル・ポリウレタン・ナイロン/パッド:EVA(10mm) |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
バレー用ひじサポーター選びは「とりあえず」で失敗しやすい
ひじサポーターは、テニスラケットやバレーシューズほど「選び方」が話題になりにくい道具です。そのため、部活動の先輩に勧められたものをそのまま買う、通販サイトで一番上に出てきたものを選ぶ、という人も少なくありません。それ自体が間違いというわけではありませんが、パッドの厚みや丈の長さ、サイズ展開は商品によって差があり、「とりあえず」で選んだサポーターが自分の体格やプレースタイルに合わず、結局つけなくなってしまうケースもあります。
バレーボールは、レシーブやディグの場面で床に膝や肘をつく機会が多い競技です。特にフライングレシーブのように、体を投げ出してボールに追いつく動作では、ひじが最初に床と接触する部位になりやすく、繰り返すうちに擦り傷や打撲が慢性化してしまう選手も珍しくありません。ひじサポーターは、この接触の衝撃と摩擦をやわらげる役割を担う道具です。
とはいえ、いきなり商品ページを開いても、「13mm厚」「立体成型」「ショートタイプ」といった聞き慣れない表記が並び、何を基準に選べばいいのか分かりにくいのも事実です。厚みが厚ければ安心というわけでもなく、厚すぎるパッドは腕の曲げ伸ばしを妨げてプレーに影響することもあるとされています。逆に薄すぎると、本来守りたい打撲や擦り傷を十分に防ぎきれない場合もあります。
この記事では、「これを着ければ絶対にケガをしない」というような書き方はしません。ひじサポーターの効果には個人差があり、プレースタイルや練習量、床の状態によっても体感が変わるからです。その代わり、商品ページに並ぶ厚み・丈・サイズの数字がそれぞれ何を意味していて、初心者にとってどのあたりが無難な目安になるのかを、できるだけ具体的に説明していきます。最後には、実際に候補になりやすい4点を比較して紹介します。
この記事は、中学・高校の部活動で初めてひじサポーターを購入する人はもちろん、社会人サークルやママさんバレーで久しぶりに競技を再開する人、子どものために保護者が代わりに選ぶ人にも読みやすいように書いています。「バレーボール専用」とうたわれていない汎用のサポーターでも代用できないわけではありませんが、バレーボール向けに作られたモデルは、床との接触を想定したパッドの厚みや形状になっていることが多く、まず候補として検討する価値はあると考えます。
なぜレシーブでひじを痛めやすいのか
ひじサポーターの必要性を理解するために、まずレシーブ動作でなぜひじを痛めやすいのかを整理しておきます。仕組みが分かると、「自分にはどの程度のパッドが必要か」を判断しやすくなります。
フライングレシーブやダイビングレシーブは、低い位置に来たボールに追いつくために、体を前方や横方向に投げ出す動作です。この際、両腕を伸ばした状態でボールを拾い、その勢いのまま上体が床に近づいていくため、伸ばした腕の中でも特にひじの外側が最初に床へ接触しやすくなります。体育館の床は競技用に適度な摩擦を持つよう作られていることが多く、この摩擦がボールコントロールには有利に働く一方、皮膚がこすれる擦過傷の原因にもなりやすいとされています。
ダイビングだけでなく、低い姿勢でボールを拾おうとして片ひざとひじを同時に床につくような場面でも、ひじには体重の一部がかかります。派手に飛び込む場面でなくても、繰り返しの練習の中で少しずつひじの皮膚や皮下組織にダメージが蓄積し、気づいたときには内出血やかさぶたが慢性的にできている、という状態になることもあります。
こうした擦り傷や打撲は、痛み自体もつらいものですが、「またあの場所を痛めるかもしれない」という不安から、思い切ってボールに飛び込めなくなるという影響も見逃せません。守りの姿勢に入ってしまうと、本来なら取れたはずのボールを見送ってしまい、結果としてプレーの幅を狭めてしまうこともあります。ひじサポーターは、こうした痛みへの不安を減らし、思い切ったプレーをしやすくするための道具という側面もあると考えてください。
また、屋内競技用の体育館フローリングと、砂の上でプレーするビーチバレーとでは、床から受ける摩擦の性質が異なります。この記事で紹介するのは主に屋内(インドア)バレーボールを想定したパッド付きのひじサポーターですが、屋内コートであっても会場によって床材や滑りやすさに差があり、同じ強さで飛び込んでも擦り傷のできやすさが変わることがあります。自分がよく練習する会場の床の感触を思い出しながら、パッドの必要性を考えてみるのも一つの目安になります。
「パッドの厚み」の読み方 — 厚いほど衝撃吸収、薄いほど動きやすい
ひじサポーターの商品ページには、「厚さ10mm」「13mm厚パッド付」のように、パッド部分の厚みがミリメートル単位で表記されていることが多くあります。市販されているパッド付きモデルは、おおむね10〜13mm程度の範囲に収まることが多く、この数字が衝撃吸収力と動きやすさのバランスを判断する手がかりになります。
厚みのあるパッドは、床にひじが接触したときの衝撃を吸収しやすく、打撲や擦り傷を防ぐ効果を期待しやすいとされています。特に立体成型加工が施されたパッドは、ひじの丸みに沿って包み込むような形状になっており、平らなパッドよりも接触面をしっかりガードしやすいと言われています。フライングレシーブの頻度が高い選手や、過去にひじを痛めた経験がある選手には、こうした厚めのパッドが安心材料になりやすいでしょう。
一方で、パッドが厚くなるほどサポーター全体もかさばりやすく、ひじの曲げ伸ばしがやや窮屈に感じられることもあるとされています。中には、パッド上部にスリットを入れることで、厚みを保ちながらも動きやすさを確保する工夫をしているモデルもあります。動きの俊敏さを優先したいセッターや、体格的にコンパクトなサポーターを好む選手には、こうした軽量タイプのパッドが向いていることもあります。
目安として、初めてひじサポーターを選ぶ場合は10〜13mm程度の範囲であれば大きな失敗はしにくいと考えてよいでしょう。「とにかく分厚ければ安心」というわけではなく、自分がどのくらいの頻度で床に飛び込むプレーをするか、動きやすさとガード力のどちらを優先したいかを考えながら選ぶのがポイントです。
なお、厚みの表記はメーカーによって測定条件が異なる場合があり、パッドを押しつぶした状態と、自然な状態とで厚みの見え方が変わることもあります。同じ「12mm」という表記でも、実際に手に取ったときの厚ぼったさの印象は商品によって多少差が出ることがあるため、数字はあくまで目安として捉え、可能であればレビューに書かれている使用感も参考にすると、よりイメージに近いものを選びやすくなります。
パッドの素材による違い — GEL・立体成型・EVAの特徴
同じ「パッド付き」でも、パッドの素材や成型方法によって、着けたときの感触や耐久性の傾向は変わってきます。商品ページに書かれている「GEL」「立体成型」「EVA」といった言葉の意味を大まかに知っておくと、厚みの数字だけでは分からない違いをイメージしやすくなります。
GEL(ジェル)素材は、衝撃をやわらかく吸収する特性があるとされ、価格帯が高めのモデルに採用されることが多い傾向があります。今回紹介するアシックスのモデルもこのタイプで、床への接触が特に激しくなりやすいフライングレシーブの多い選手や、大会での使用を想定する選手に選ばれやすい傾向があります。
立体成型パッドは、あらかじめひじの丸みに沿うような形状に加工されたパッドで、平らな生地を巻きつけるタイプよりも、接触面に隙間ができにくいとされています。長年販売され続けているロングセラー品にこのタイプが多いのも、多くの選手から支持されてきた実績の表れと見ることができます。
EVA素材は、スニーカーの中敷きなどにもよく使われる発泡樹脂で、軽さと適度なクッション性を両立しやすい特徴があります。GELパッドや立体成型パッドに比べると価格を抑えやすく、通気孔を設けて蒸れを軽減する工夫がされている商品も見られます。まず1個試してみたい人や、価格を重視したい人には検討しやすい選択肢です。
どの素材が「一番優れている」ということではなく、価格・衝撃吸収力・動きやすさのどこを優先したいかによって向き不向きが変わります。次に説明する丈(長さ)のタイプと組み合わせて、自分の使い方に合うバランスを探してみてください。
また、素材によって洗濯後の乾きやすさにも違いが出ることがあります。天然ゴムや綿を含む素材は吸水性が高い一方で乾きにくいと感じることがあり、化学繊維中心の素材は比較的乾きやすいとされています。練習が連日続く時期には、洗濯してもすぐに乾くかどうかも、地味ながら実用面で気にしておきたいポイントです。
「丈(長さ)」の読み方 — タイプによってカバー範囲が変わる
ひじサポーターは、パッドの厚みだけでなく、サポーター本体の丈(上下の長さ)によってもタイプが分かれます。商品ページでは「ショートタイプ」「ロングタイプ」のように呼ばれることが多く、目安としてショートタイプはおよそ16cm前後、ロングタイプはおよそ20cm前後の丈になっていることが多いです。
迷ったときの考え方としては、「レシーブで床に飛び込む頻度が高いか」を基準にするのがシンプルです。頻度が高いならロングタイプ、そうでなければショートタイプから試してみて、実際に使ってみたうえで物足りなさを感じたら次にロングタイプへ切り替える、という順番でも遅くはありません。丈のタイプは価格差もそれほど大きくないため、気軽に試しやすい部分でもあります。
■ ショートタイプ(丈16cm前後)
かさばりが少なく、ひじの動きをスムーズに保ちやすいタイプです。動きやすさを優先したい選手や、初めてひじサポーターを着ける人が違和感を減らしたい場合に選ばれやすいとされています。カバーする範囲がロングタイプよりやや狭い点は理解しておく必要があります。
■ ロングタイプ(丈20cm前後)
前腕から二の腕にかけて広い範囲を覆うタイプです。立体成型パッドと組み合わされていることが多く、しっかりとしたガード感を求める選手や、フライングレシーブの頻度が高い選手に選ばれやすい傾向があります。丈が長い分、手首側の可動域にわずかに影響を感じる人もいるとされています。
■ パッドなしのスリーブタイプ
厚みのあるパッドを内蔵せず、伸縮性のある生地でひじ全体を覆う薄手タイプです。今回紹介する4点はいずれもパッド付きですが、擦り傷対策よりも保温や軽い圧迫感を求める場合には、こうしたパッドなしタイプが候補になることもあります。
サイズの選び方 — ひじ頭の周りを測ってから選ぶ
ひじサポーターのサイズは、S・M・Lのように分かれているモデルと、フリーサイズのみのモデルがあります。多くの商品ページでは「ひじ頭周り◯〜◯cm」という目安が示されているため、購入前に自分のひじの周囲を測っておくと失敗しにくくなります。
測り方の目安としては、ひじを軽く曲げた状態で、骨の出っ張り(ひじ頭)を通るように、メジャーをひじの周りにぐるっと一周させます。この数値が、商品ページに書かれているサイズ表の範囲に収まっているかを確認してください。今回紹介する4点のうち、サイズ展開があるモデルではおおむね22〜30cm程度の範囲がS〜Lに割り当てられていることが多く、フリーサイズのモデルは24〜28cm前後を目安にしていることが一般的です。
サイズが小さすぎると、装着したときにきつく感じて血行が悪くなったり、ひじを曲げたときに圧迫感が強くなったりすることがあるとされています。実際に、目安のサイズ表通りに選んだつもりでも「思ったよりきつかった」という声が見られる商品もあるため、ひじ周りの実測値がサイズ表の境目に近い場合は、大きめのサイズを選んでおくほうが無難かもしれません。
逆にサイズが大きすぎると、プレー中にサポーターがずれてしまい、肝心なタイミングでパッドの位置がひじからずれてしまうこともあります。こうしたずれは、せっかくサポーターを着けていても保護の効果を十分に発揮できない原因になるため、フリーサイズのモデルであっても、装着後にひじを曲げ伸ばししてズレがないかを確認する習慣をつけておくと安心です。
なお、左右のひじで太さが微妙に異なると感じる人もいますが、多くの選手にとってその差はサイズ表の1段階分に収まる程度で、実用上は同じサイズで両方に対応できることがほとんどです。極端に左右差が気になる場合を除けば、左右で別のサイズをそろえる必要まではないと考えてよいでしょう。
成長期の子どもや部活動でまとめて選ぶときの注意点
中学・高校の部活動では、新入部員がまとめてひじサポーターを購入する場面も多くあります。個人で1つだけ選ぶときとは違った視点も必要になるため、ここで触れておきます。
成長期の子どもは、数か月から半年ほどでひじ周りのサイズが変わることがあります。フリーサイズのモデルであれば買い替えのタイミングを気にしすぎる必要はありませんが、S/M/Lのようにサイズ展開があるモデルを選ぶ場合は、購入時点でぴったりのサイズよりも、少し余裕のあるサイズを選んでおくと、成長による買い替えの頻度を抑えやすくなります。
部活動やチーム単位でまとめて購入する場合、全員が同じ商品・同じサイズを一括で発注してしまうと、個々の体格差に合わないケースが出てくることがあります。可能であれば、事前に部員それぞれのひじ周りのサイズを申告してもらい、S/M/Lなどサイズ展開のあるモデルから、体格に応じて選べるようにしておくと、装着感の不満を減らしやすくなります。
兄弟姉妹や先輩・後輩の間でお下がりとして使い回すケースもありますが、パッド部分はゴムやウレタン素材が使われていることが多く、経年でクッション性が落ちていきます。見た目に大きな傷みがなくても、購入からある程度の期間が経っているものは、保護性能が新品より低下している可能性がある点は、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。
予算面では、部員数がまとまると総額も大きくなりやすいため、まずは価格が手頃なモデルを人数分そろえておき、レギュラーやレシーブの機会が特に多い選手だけ、より厚みのあるモデルへ個別にステップアップするという分け方も、現場ではよく見られる進め方です。全員に同じ基準を求めるのではなく、それぞれの出場機会や役割に応じて選び分けることも、無理のない予算配分につながります。
選び方の3ステップ
ここまでの知識を踏まえて、実際にひじサポーターを選ぶ手順を3つのステップに整理しました。順番に沿って絞り込んでいくと、数字の羅列に振り回されずに候補を決めやすくなります。焦って1個目から完璧なサポーターを選ぼうとする必要はなく、まずはこの3ステップで大きく外さない選択をして、実際に使いながら自分に合うタイプを見つけていくつもりで進めてください。
- 1自分のプレー頻度とポジションを振り返る。フライングレシーブやディグの機会が多いリベロ・レシーブ専門の選手は、厚み12〜13mm程度のしっかりしたパッド、かつロングタイプから検討すると外しにくくなります。動きの俊敏さを優先したいセッターや、まずは1個試してみたい人は、薄めのパッドや軽量なショートタイプから検討してもよいでしょう。悩んだ場合は、価格が手頃なモデルから試して、感触を確かめてから買い足す方法も現実的です。
- 2ひじ頭の周りを実際に測り、サイズ表と照らし合わせる。サイズ展開があるモデルであればS/M/Lのどこに当てはまるかを確認し、フリーサイズのモデルであれば目安の範囲に収まっているかをチェックします。境目に近い場合は、きつく感じるより多少余裕がある方を選ぶほうが失敗しにくい傾向があります。成長期の子どもの場合は、この時点で少し余裕を持たせておくことも検討してください。
- 3価格と付加機能(通気孔・伸縮性・洗濯のしやすさなど)を比較する。同じような厚みのパッドでも、通気孔の有無や生地の伸縮性によって、蒸れやすさや動きやすさの体感は変わります。価格だけで即決せず、商品ページの説明文で自分が重視したいポイントに触れているかを確認してから選ぶと、届いてからのミスマッチを減らせます。
購入前にひじ頭の周りを実測しておくのが確実
ひじサポーターはネット通販で購入することが多く、店頭で試着してから選べる機会は限られています。メジャーがなくても、ひもや紐状のもので一度ひじの周りをぐるっと巻いてから定規で長さを測るだけで、おおよその目安は分かります。数分でできる作業なので、注文前に一度測っておくことをおすすめします。
サポーター以外にもできる予防の工夫
ひじサポーターは擦り傷や打撲を防ぐための心強い道具ですが、それだけに頼りきらず、練習環境やフォームの面からもケガを防ぐ工夫を組み合わせると、より安心して練習に取り組みやすくなります。
フライングレシーブの基礎練習では、体育館の床に直接飛び込むのではなく、体操用マットやクッション性のあるマットの上で反復練習を行う指導方法も広く行われています。特に技術を覚えたての段階では、着地の感覚をつかむことを優先し、床への負担が少ない環境で練習量を積むという工夫も有効とされています。
また、飛び込み方そのもののフォームも、ひじへの負担に影響します。体を横に倒しながら滑るように接地するフォームと、真下に体重を落とすように接地するフォームとでは、ひじにかかる衝撃の伝わり方が変わってくるとされています。自己流のフォームで痛みが出やすいと感じる場合は、指導者やチームメイトにフォームを見てもらい、無理な体勢で飛び込んでいないかを確認してみるのも一つの方法です。
テーピングを併用する選手もいますが、テーピングは主に関節の動きを制限したり圧迫したりする目的で使われることが多く、擦り傷そのものを防ぐ効果はひじサポーターのパッドに比べて限定的です。擦り傷・打撲対策を主目的にするなら、まずはパッド付きのひじサポーターを用意したうえで、必要に応じてテーピングを併用する、という順番で考えるとよいでしょう。
使い方とお手入れのコツ
ひじサポーターは、正しく装着し、こまめに手入れをすることで、本来の保護性能を発揮しやすくなります。買ったあとに気をつけたいポイントをいくつか挙げておきます。
まず装着の向きです。多くの商品では、サポーターのロゴやタグが肩側にくるように上下が決まっています。装着する際は、ひじ関節の骨の出っ張り(ひじ頭)がパッドの中心にくるように位置を合わせてください。位置がずれたまま使うと、実際に床と接触する瞬間にパッドがひじの真上に来ておらず、十分に保護できないことがあります。
次に洗濯についてです。多くのひじサポーターは、30度程度を目安に手洗いし、強く絞らずに日陰で平干しするよう案内されています。汗や汚れをそのままにしておくと、生地の伸縮性やパッドのクッション性が徐々に低下することがあるとされているため、練習後はできるだけ早めに洗って乾かす習慣をつけておくと長持ちしやすくなります。
最後に買い替えのタイミングです。パッドがへたって薄く感じるようになった、生地の伸縮性が落ちてゆるく感じるようになった、という変化が出てきたら、保護性能も低下している可能性があります。「なんとなく前より痛みを感じやすくなった」と感じたら、サポーター自体の劣化を疑ってみるのも一つの目安です。消耗品と考え、シーズンの節目などで状態を確認する習慣をつけておくと安心です。
また、装着した状態で腕を大きく振ったり曲げ伸ばししたりして、ズレやきつさがないかを練習前に確認しておくこともおすすめします。特に新しいサポーターに変えた直後は、これまでと感覚が異なることがあるため、軽いアップの時間などで動きに慣れておくと、本番の練習や試合でも違和感なく使いやすくなります。
装着してみて、皮膚に赤みやかゆみが出るなど違和感を覚えた場合は、無理に使い続けず、いったん外してサイズや素材が合っているかを見直すことも大切です。汗をかいたまま長時間つけっぱなしにすると、蒸れによって肌トラブルにつながることもあるとされているため、練習の合間や休憩時間に一度外して汗を拭く、といったこまめなケアも意識しておくと安心して使い続けられます。
よくある質問
Qひじサポーターはパッドありとパッドなし、どちらを選べばいいですか?
Aフライングレシーブやディグで床に飛び込む機会が多い選手には、パッドありのタイプがおすすめです。パッドが衝撃を吸収し、擦り傷や打撲を防ぐ役割を担うとされています。パッドなしのスリーブタイプは、保温や軽い圧迫感を目的とする場合に選ばれることが多く、擦り傷対策を主目的にするなら今回紹介したようなパッド付きモデルから検討するのが無難です。
Qサイズはどうやって測ればいいですか?
Aひじを軽く曲げた状態で、骨の出っ張り(ひじ頭)を通るようにメジャーを一周させ、周囲の長さを測ります。この数値を商品ページのサイズ表と照らし合わせてください。境目に近い場合は、きつく感じるより多少余裕がある方のサイズを選ぶほうが失敗しにくい傾向があります。
Qパッドの厚みは何mmを目安に選べばいいですか?
A市販モデルの多くは10〜13mm程度の範囲に収まっています。フライングレシーブの頻度が高い選手やしっかりしたガード感を求める人は12〜13mm程度、動きやすさを優先したい人は10mm前後から検討すると、大きな失敗はしにくいでしょう。
Qショートタイプとロングタイプ、どちらがおすすめですか?
Aかさばりが少なく動きやすさを重視したいならショートタイプ(丈16cm前後)、前腕から広い範囲をしっかりカバーしたいならロングタイプ(丈20cm前後)が目安です。どちらが正解ということはなく、プレースタイルや好みに合わせて選んで問題ありません。
Q両腕につけるべきですか、それとも利き手側だけでいいですか?
Aレシーブでは両腕を同時に使うことが多いため、両腕に着けるほうが安心という考え方もありますが、まずは利き腕側や、実際に床との接触が多いと感じる側から試してみるのも一つの方法です。今回紹介した4点は1個(片方)入りが中心のため、両腕分をそろえたい場合は数量を2個にする必要がある点は購入前に確認してください。
Q洗濯はできますか?
A多くのひじサポーターは、30度程度を目安に手洗いし、強く絞らずに日陰で平干しするよう案内されています。洗濯機や乾燥機の使用については商品ごとに案内が異なるため、購入した商品の洗濯表示を確認してから手入れをしてください。
Q子ども(ジュニア)用のサイズはありますか?
Aサイズ展開があるモデルであれば、S表記(ひじ頭周り22〜26cm程度)が体格の小さい中学生前後の選手に合うこともあります。ただし表記は目安のため、購入前に実際のひじ周りを測ったうえで、商品ページのサイズ表と照らし合わせて選ぶことをおすすめします。
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