練習でバットを何百回と振っていると、手のひらの皮が剥けたり、マメが潰れて痛みで振れなくなったりした経験はないでしょうか。あるいは、汗ばんだ手でバットが滑って、思い切りスイングできなかったという人もいるかもしれません。バッティンググローブは、こうした「痛くて振れない」「滑って力が入らない」という悩みを和らげるための道具です。ただし、素手で振るのに慣れている人からすると、グローブをはめると逆に感覚が鈍る、握りが太くなって扱いにくいと感じることもあり、必ずしも誰にでも同じように合うわけではありません。この記事では、バッティンググローブが実際に何を解決してくれる道具なのか、そして選ぶときにどこを見ればよいのかを、素材・フィット感・ベルト構造という3つの観点から整理しました。最後には、実際に候補になりやすい4商品も比較しています。
この記事でわかること
- バッティンググローブは何のためにあるのか
- 素材の違い — 天然皮革と合成皮革
- フィット感の見方 — サイズ表記と測り方
- ベルト構造とフィット調整の仕組み
- 中学・高校野球で使う場合の注意点
- 洗濯・お手入れの基本
最終更新:
バッティンググローブおすすめ4選
ここからは実際の候補です。前提として、これらを使えば必ずグリップ力や打撃が向上する、という話ではありません。いずれも大手メーカーの商品ページ上で仕様が明記されているモデルの中から、価格帯・素材・想定ユーザー層が異なる4点を選びました。価格は記事作成時点の参考価格で、変動する場合があります。購入前に商品ページで最新の価格・在庫・サイズ展開を確認してください。
4点を並べると、価格帯と素材で役割が分かれているのが分かります。ZETTとSSKは2,000円前後の合成皮革モデルで、洗い替えや練習用として複数枚揃えやすい位置づけです。ミズノはそこから少し価格が上がる代わりに専用のグリップ加工素材を採用したモデル、ローリングスは天然皮革を使った上位モデルという構成です。
どれが合うかは、練習頻度・予算・素材の好みによって変わります。まず費用を抑えて試したいならZETTかSSK、グリップ力と耐久性のバランスを取りたいならミズノ、本革の質感を重視するならローリングス、という選び方をすると失敗しにくいでしょう。価格・仕様は変動するため、購入前に必ず商品ページで最新情報を確認してください。
中学・高校の部活動で使う場合は、価格や素材だけでなく「高校野球対応」表記の有無も確認してください。今回紹介した4点のうち、ZETTとミズノは商品ページ上で高校野球ルール対応と明記されていました。SSKとローリングスについても、対応可否や色の指定がある場合はチームの規定と照らし合わせて選ぶようにしてください。
また、いずれの商品も両手用としての紹介ですが、実際には利き手側だけ、あるいは非利き手側だけを重点的に消耗する選手もいます。片方だけ買い替えたい場合に単品販売に対応しているかどうかは、ブランドや販売店によって異なるため、必要であれば商品ページやショップに確認してみるとよいでしょう。
今回は「高校野球対応」の表記があるモデルを中心に選びましたが、社会人や草野球でプレーする人であれば、色やデザインの規定を気にせず、より自由にカラーバリエーションを選べます。ローリングスのように豊富なカラー展開を持つブランドであれば、ユニフォームやチームカラーに合わせたコーディネートを楽しむこともできるでしょう。用具としての機能面だけでなく、こうした選ぶ楽しさも、バッティンググローブを選ぶモチベーションのひとつとして考えてみてください。
■ スペック比較表
| 商品 | ZETT(ゼット)バッティング手袋 BG16582HSF | MIZUNO(ミズノ)バッティング手袋 ガチグラブ 1E… | SSK(エスエスケイ)バッティング手袋 BG3200WF | Rawlings(ローリングス)ワークホース ゴートレザ… |
|---|---|---|---|---|
| 参考価格 | 2,099円 | 2,499円 | 1,999円 | 4,690円〜 |
| メーカー | ZETT(ゼット) | MIZUNO(ミズノ) | SSK(エスエスケイ) | Rawlings(ローリングス) |
| 素材 | 甲側/合成皮革、掌側/合成皮革(エンボス加工) | — | 合成皮革・合成繊維 | — |
| 当て革 | 合成皮革(エンボス加工)/親指・掌の2ヶ所を二重補強 | — | — | — |
| カラー | ホワイト/ブラック | ホワイト×ホワイト/ブラック×ブラック | ホワイト/ブラック | ブラック、ホワイト、ネイビー、レッドほか全10色前後 |
| サイズ | S(22〜23cm)/M(24〜25cm)/L(26〜27cm) | S(22〜23cm)/M(24〜25cm)/L(26〜27cm)/LL(28〜29cm) | JL(ジュニアLサイズ)/S(22〜23cm)/M(24〜25cm)/L(26〜27cm) | S/M/L/XL(USAサイズ) |
| ベルト構造 | シングルベルト | — | シングルベルト | — |
| 対応 | 高校野球ルール対応 | 高校野球ルール対応・単独水洗い可能 | 中学生・高校生対応、高校野球対応表記あり | — |
| 生産国 | インドネシア(目安、商品ページ記載) | インドネシア(目安、商品ページ記載) | インドネシア(目安、商品ページ記載) | インドネシア(目安、商品ページ記載) |
| シリーズ | — | ガチシリーズ(ガチグラブ) | — | ワークホース(WORK HORSE) |
| 掌側素材 | — | 人工皮革+シリコーン加工(ガチスエード/ガチパーム構造) | — | — |
| 甲側素材 | — | 合成皮革、合成繊維 | — | — |
| 掌部素材 | — | — | — | ゴートスキンレザー(厚手・一枚皮) |
| 甲部素材 | — | — | — | ゴートスキンレザー、ナイロン、スパンデックス、ネオプレン |
| 手首素材 | — | — | — | ナイロン、ネオプレン、スパンデックス |
※ 表は横にスクロールできます。仕様は販売ページの記載にもとづく目安です。
※ 価格・在庫は変動します。最新情報は各ストアでご確認ください。当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しています。
バッティンググローブは何のためにあるのか
バッティンググローブの役割は大きく分けて2つあります。ひとつは「グリップ力の向上」、もうひとつは「手の保護」です。素手でバットを握ると、汗をかいたときに滑りやすくなり、無意識のうちに力を入れて握り込んでしまいがちです。グローブの掌側には、革やシリコン加工が施されていることが多く、汗をかいた状態でもバットが滑りにくくなるように作られています。滑りにくいぶん、握力そのものに頼らずスイングできるようになるとされ、結果として手首や前腕の余計な力みを減らせる可能性があるという考え方です。
もうひとつの役割である「手の保護」は、特に素振りやティーバッティングの本数が多い中学生・高校生にとって重要です。バットを振る動作を繰り返していると、グリップと接する部分にマメができたり、皮が剥けたりすることがあります。グローブがクッションの役割を果たすことで、こうした摩擦や振動をある程度和らげてくれるとされています。ただし、これはあくまで「和らげる」のであって、フォームや素振りの本数そのものに起因する負担をゼロにするものではない点は理解しておく必要があります。
また、バットの芯を外して打ったときに手に伝わる「ジーン」とした痺れるような衝撃を感じたことがある人も多いと思います。これは金属バットや硬い木製バットで特に起こりやすい現象で、バッティンググローブの中には掌側にパッドやゲル素材を仕込み、この衝撃をやわらげることを狙ったモデルもあります。ただし、振動を完全に無くすものではなく、あくまで「軽減する」という程度の効果として捉えておくのが実情に近いでしょう。
一方で、バッティンググローブを使わない選手やチームも少なくありません。プロ野球選手の中にも素手で打席に立つ選手はいますし、少年野球では手が小さくグローブのサイズが合わないという理由で使わないケースもあります。バッティンググローブは「必須の装備」というよりも、「手の痛みや滑りに悩んでいるなら試す価値がある道具」というくらいの位置づけで捉えるのが実態に近いと考えてください。
マメの予防という観点では、バッティンググローブと合わせて素振りの本数やフォームそのものを見直すことも大切です。グリップを必要以上に強く握り込むクセがあると、グローブを着けていてもマメや皮剥けが起きやすくなります。グローブは摩擦や衝撃を和らげる補助的な道具であって、握力に頼りすぎるフォームそのものを根本から直すものではありません。指導者やチームメイトに握り方をチェックしてもらいながら、道具と使い方の両面から手のトラブルを減らしていくという考え方が現実的です。
この記事のスタンス
商品ごとの特徴については「〜とされる」「〜しやすい傾向がある」という表現にとどめています。グリップ力や振動の感じ方には個人差が大きく、断定できるものではないためです。判断材料として使い、可能であれば購入前にサイズ表と素材の説明をよく確認することをおすすめします。
素材の違い — 天然皮革と合成皮革
バッティンググローブの掌側の素材は、大きく分けて「天然皮革(ゴートスキンレザーなど)」と「合成皮革」の2種類があります。この違いは、価格だけでなくフィット感や耐久性にも関わってくるため、最初に押さえておきたいポイントです。
天然皮革は、ヤギ革(ゴートスキン)を使ったモデルが多く見られます。使い込むほど手になじみ、素手に近い繊細な感覚でバットを握れるとされています。プロ野球選手の使用モデルにもこのタイプが多く採用されている傾向があります。一方で、価格は合成皮革のモデルより高くなりやすく、また天然皮革ゆえに紫外線や湿気、汗による経年劣化は避けられません。商品ページにも「時間の経過とともに色合いが変化する場合がある」といった注意書きが添えられていることがあります。
合成皮革は、コストを抑えやすく、また水洗いに対応しているモデルが多いのが特徴です。中学生・高校生のように毎日の練習で酷使する場合、洗濯できることは衛生面でも実用面でも大きなメリットになります。天然皮革に比べると「手になじむ」感覚は控えめとされていますが、最初から一定のグリップ力を発揮しやすく、また複数枚を洗い替え用として揃えやすい価格帯のモデルが多いことも実用上の利点です。
また、掌側の素材にシリコン加工やエンボス加工を施すことで、天然皮革でなくてもグリップ力を高める工夫をしているモデルもあります。表面に細かい凹凸をつけることで、汗をかいた状態でもバットとの摩擦を確保しやすくするという考え方です。素材の種類だけで判断せず、商品ページに書かれている加工の説明も合わせて確認すると、より実際の使用感に近いイメージを持てます。
甲側の素材にも触れておきます。多くのモデルは甲側にメッシュ素材やナイロン素材を採用し、通気性を確保しています。長時間の練習でグローブの中が蒸れると、かえって滑りやすくなったり不快感につながったりするため、掌側の素材だけでなく甲側の通気性も、快適に使い続けられるかどうかを左右する要素のひとつです。
価格帯の目安としては、合成皮革のエントリーモデルがおおむね2,000円前後から、天然皮革を使った上位モデルは4,000〜5,000円台以上になることが多いようです。もちろんブランドや加工の工夫によって前後しますが、「素材が変わると価格帯もひと段階変わる」というくらいのイメージを持っておくと、商品を比較するときの目安になります。最初から高価な天然皮革モデルを選ぶ必要はなく、まずは合成皮革のモデルで自分に合うサイズやベルトの締め心地を確かめてから、素材のグレードを上げていくという順番でも十分です。
フィット感の見方 — サイズ表記と測り方
バッティンググローブのサイズは、多くの場合「S・M・L」といったアルファベット表記と、それに対応する手のひらの周囲の長さ(cm)が併記されています。たとえば「S:22〜23cm、M:24〜25cm、L:26〜27cm」のような表記です。自分の手のサイズを事前に測っておくと、サイズ選びの失敗を減らせます。
手のサイズの測り方は、親指を除いた4本の指を揃え、手のひらの一番幅の広い部分(付け根のあたり)をメジャーで一周させるのが一般的な方法です。ミリ単位まで神経質に測る必要はありませんが、cm単位で自分のサイズを把握しておけば、複数のブランドを比較するときの目安になります。ブランドによって同じ「Mサイズ」でも実寸に多少の差があることもあるため、あくまで目安として捉えてください。
サイズが合わないとどうなるかも知っておくと選びやすくなります。大きすぎるグローブは、バットとの間に余分な空間ができてしまい、グリップ力の低下や、スイング中にグローブがずれる原因になりやすいとされています。逆に小さすぎると、指先が圧迫されて血流が悪くなったり、脱ぎ着がしづらくなったりすることがあります。特に成長期の中学生・高校生は、シーズンの途中で手のサイズが変わることもあるため、購入時にちょうど良いサイズよりも、心持ち余裕を持たせたサイズを選んでおくという考え方もあります。
また、海外ブランドの商品では「USAサイズ」としてS・M・L・XLで展開されているモデルもあります。この場合、日本規格の号数表記とは対応関係が異なることがあるため、商品ページに実測のcm表記が併記されているかを確認し、なければ問い合わせるかレビューを参考にするのが確実です。
指の長さについても触れておきます。手のひらの周囲だけでサイズを選ぶと、指が長い人や短い人にとっては、周囲は合っていても指先が余ったり詰まったりすることがあります。特に天然皮革のモデルは使い込むうちに手になじんでいくため、購入直後は多少のきつさを感じても、しばらく使ってみてから最終的な判断をするという考え方もあります。逆に合成皮革のモデルはなじみにくい素材が多く、購入時点でのフィット感がそのまま使用感に近いことが多いとされています。
通販でサイズを選ぶ際は、レビュー欄に投稿されている「身長・学年・手の実測サイズ」といった情報と、購入者が選んだサイズを照らし合わせて参考にする方法もあります。同じ商品ページの中でも「思ったより大きかった」「小さめに感じた」という感想が分かれることがありますが、体格や手の形は人それぞれのため、あくまで参考程度に留め、最終的には自分の実測サイズをもとに判断することをおすすめします。返品・交換が可能なショップかどうかも、通販でサイズ選びに不安がある場合はあらかじめ確認しておくと安心です。
ベルト構造とフィット調整の仕組み
手首部分のベルト(ストラップ)は、グローブを手にしっかり固定するための重要なパーツです。ベルトの構造にはいくつかのバリエーションがあり、フィット感の微調整のしやすさに影響します。
ベルトの締め付けは、きつすぎても緩すぎても本来の効果を発揮しにくくなります。きつく締めすぎると血流が妨げられ、長時間の練習で指先がしびれることがあります。逆に緩いと、スイング中にグローブがずれてグリップ力が安定しません。「しっかり固定されているが、指を握ったり開いたりする動作に違和感がない」くらいの締め具合を目安にするとよいでしょう。
また、ジュニア用やシニア用にはベルトの位置や本数が異なるモデルもあります。手の大きさだけでなく、手首の太さにも個人差があるため、可能であれば店頭で実際に装着してベルトを締めてみることをおすすめします。通販で購入する場合は、レビューの中に「ベルトの締めやすさ」「手首のフィット感」について触れているものがないか確認すると参考になります。
ベルトのマジックテープ(面ファスナー)部分は、使用頻度が高いほど毛羽立ちや効きの低下が進みやすいパーツでもあります。着脱のたびに強く引っ張ったり、砂や土がついたまま留めたりすると、粘着力が早く落ちてしまうことがあります。使用後に軽く汚れを払ってから収納する、なるべく丁寧に開閉するといった小さな習慣が、ベルトの効きを長持ちさせることにつながります。もしベルトの効きが弱くなってきたと感じたら、グローブ本体はまだ使えても、フィット感を保てなくなっているサインとして買い替えを検討するタイミングと考えてよいでしょう。
なお、手首の締め付け方には好みの幅があり、試合直前のルーティンとしてベルトの締め具合を毎回同じ強さに揃える選手もいれば、その日の体調やバットの重さに応じて微調整する選手もいます。正解がひとつに決まっているわけではないため、まずは基本の締め方を試したうえで、自分にとって違和感のない強さを少しずつ探っていくとよいでしょう。
■ シングルベルト
手首に1本のベルトが付いたシンプルな構造です。着脱がしやすく、価格も抑えられている入門・練習用モデルに多く採用されています。フィット感の微調整幅は限られますが、必要十分な固定力を確保しているモデルが大半です。
■ ダブルベルト
手首まわりに2本のベルトを配置し、締め付け具合を細かく調整できる構造です。手首のフィット感をより自分好みに近づけたい人や、練習量が多く緩みが気になりやすい人に向いているとされています。
■ ロールエッジ・パッチ加工
ベルト自体ではありませんが、手首や指の付け根部分をダブルステッチで縁取り補強しているモデルもあります。耐久性を高めるとともに、手の形に沿ったフィット感を出す狙いがあるとされています。
中学・高校野球で使う場合の注意点
中学・高校の部活動でバッティンググローブを使う場合、大会規定によって使用できる色やデザインが制限されていることがあります。商品ページに「高校野球対応」「高校野球ルール対応」といった表記がある商品は、こうした規定を踏まえて作られているモデルですが、最終的な確認は所属チームや大会要項で行う必要があります。
規定で色が指定されている場合、白や黒といったベーシックなカラーの在庫が大会前の時期に品薄になることがあります。新チーム発足やレギュラーシーズンの開幕前は特に注文が集中しやすいため、サイズやカラーに希望がある場合は早めに準備しておくと安心です。ワンポイントロゴの大きさについても、連盟によって「◯cm四方まで」のように具体的な数値が定められていることがあり、購入前に大会要項を確認しておくと、届いてから使えないと分かるような事態を避けられます。
中学生の場合、大会によっては高校野球ほど厳格な色・デザイン規定がないケースもありますが、所属する連盟やリーグ(ボーイズリーグ、シニアリーグ、ヤングリーグなど)ごとにルールが異なることがあります。「高校野球対応」という表記だけを基準にせず、実際に自分が所属する大会の規定に沿っているかを個別に確認する姿勢が大切です。
- 1所属する連盟・チームの規定を確認する。色(白・黒が基本というケースが多い)やワンポイントロゴのサイズに制限があることが一般的です。購入前に顧問やチームメイトに確認しておくと安心です。
- 2「高校野球対応」表記のあるモデルの中から、素材・サイズ・ベルト構造の希望に合うものを絞り込む。多くのメーカーがこの表記のモデルを複数ラインナップしているため、価格帯や素材で比較検討できます。
- 3同じチーム内で色やデザインの指定がある場合は、事前にチームメイトや保護者間で共有し、まとめて購入するタイミングを合わせるとスムーズです。
規定確認は購入前に
「高校野球対応」という表記は、あくまでメーカー側が一般的なルールを踏まえて商品を案内しているものです。大会や連盟によって細かい規定が異なる場合があるため、最終的な可否は所属チームの顧問や大会要項で必ず確認してください。
洗濯・お手入れの基本
バッティンググローブは汗を吸う道具のため、こまめな手入れが使用感と寿命の両方に影響します。素材によって手入れの方法が異なるため、購入時に洗濯表示や商品ページの注意書きを確認しておきましょう。
合成皮革や合成繊維を使ったモデルの多くは「水洗い可能」と案内されています。練習後に軽く陰干しして湿気を飛ばし、汚れが目立ってきたら中性洗剤を薄めたぬるま湯で優しく押し洗いするのが基本です。洗濯機を使う場合は、型崩れを防ぐために洗濯ネットに入れることをおすすめします。乾燥機や直射日光での乾燥は、素材の縮みや硬化の原因になることがあるため、風通しの良い日陰で自然乾燥させるのが無難です。
天然皮革のモデルは、基本的に水洗いを避けるべきとされています。汗や汚れが気になる場合は、乾いた布で軽く拭き取る程度にとどめ、使用後は型崩れを防ぐために形を整えてから保管します。専用のレザークリームでケアできる場合もありますが、対応可否は商品ごとに異なるため、自己判断せず商品ページやメーカーの案内を確認してください。
いずれの素材でも共通して言えるのは、使用後に湿ったまま放置しないことです。汗を含んだまま袋に入れっぱなしにすると、雑菌の繁殖やニオイの原因になるだけでなく、素材の劣化を早めることにもつながります。練習用と試合用で2枚を使い分け、洗い替えができるようにしておくと、それぞれを長持ちさせやすくなります。
保管場所にも気を配っておきたいところです。夏場の車内や、直射日光が当たるベンチ近くに長時間置いておくと、高温によって素材が硬化したり、接着部分が劣化しやすくなったりすることがあります。バッグの中にしまう際も、他の硬い道具と重ねて型崩れさせないよう、できれば専用のポケットや通気性のある袋に入れて持ち運ぶと、グローブ本来の形とフィット感を保ちやすくなります。
気温・季節による使用感の違いとバットとの相性
バッティンググローブの使用感は、季節や気温によっても変わります。特にグリップ力は汗のかき方と密接に関わっているため、真夏と真冬とでは同じグローブでも感じ方が異なることがあります。
真夏の炎天下では、汗の量が多くなるぶん、グローブの内側が蒸れやすくなります。甲側の通気性が低いモデルだと、手の中に熱がこもり、かえって握力が落ちてしまうように感じることもあります。こうした季節には、メッシュ素材を多く使った通気性重視のモデルや、こまめに交換できるよう洗い替え用を用意しておくといった工夫が効果的とされています。逆に冬場は汗の量が減る一方、寒さで指先の感覚が鈍りやすく、グローブの厚みが操作性に影響しやすい時期でもあります。
バットとの相性という点では、金属バットと木製バットで手に伝わる振動の質が異なるとされています。一般的に、金属バットは芯を外したときの振動がシャープに伝わりやすく、木製バットは振動がやや鈍く、じんわりと伝わる傾向があると言われています。パッドやゲル素材を仕込んだグローブは、こうした金属バット特有の鋭い振動を和らげる目的で使われることがありますが、素材の厚みが増すぶんバットの感覚をつかみにくくなるというトレードオフも存在します。日頃どちらのバットを主に使うかによって、グローブに求める衝撃吸収性の優先度も変わってくると考えてよいでしょう。
また、ネクストバッターズサークルで待っている間に手袋を外す選手と、着けたままの選手がいるように、バッティンググローブの使い方には個人の習慣も大きく影響します。気温やその日の体調に応じて締め具合を微調整したり、汗のかき方に合わせて途中で予備のグローブに替えたりするなど、道具を状況に合わせて使い分ける発想を持っておくと、より快適にプレーしやすくなります。
雨上がりのグラウンドや湿度の高い日も、グリップ力に影響しやすい条件のひとつです。グラウンドの土や砂が掌側の素材に付着すると、本来のグリップ力が発揮されにくくなることがあります。試合や練習の合間に手袋の汚れを軽く払う、必要であれば予備の一双に交換するといった対応をしておくと、コンディションの変化に振り回されにくくなります。屋内練習場と屋外グラウンドとで使用感の差を感じる場合も、こうした汚れや湿度の影響である可能性を疑ってみるとよいでしょう。
買い替えのタイミングと長持ちさせるコツ
バッティンググローブは消耗品です。どのくらいの頻度で買い替えるべきか、また少しでも長く使うためのコツを最後にまとめておきます。
買い替えの目安として分かりやすいサインは、掌部の破れや穴、ベルトのマジックテープの効きが悪くなることです。グリップ力を担う掌部が薄くなったり破れたりすると、本来の滑り止め効果が発揮されなくなります。見た目に大きな破損がなくても、「以前より滑りやすくなった」と感じたら、素材が摩耗しているサインかもしれません。
長持ちさせるコツとしては、まず練習用と試合用を分けて使うことが挙げられます。毎日の素振りやティーバッティングで酷使する練習用と、試合でのみ使う試合用を分けることで、試合用のグローブの消耗を抑えられます。また、使用後に湿ったまま放置せず、風通しの良い場所で乾かす習慣も、素材の劣化を遅らせるうえで効果的です。
複数の子どもがいる家庭や、チームで色・デザインを揃える必要がある場合は、まとめ買いによって割引が適用されることもあります。購入を検討する際は、単品価格だけでなく、まとめ買いの割引条件についても各ショップのページで確認してみるとよいでしょう。
最後に、バッティンググローブはあくまで道具のひとつであり、これを着けたからといって急に打撃が向上するわけではないという点は改めて強調しておきます。手の痛みや滑りといった、フォームの改善だけでは解決しにくい悩みを和らげるための補助として捉え、自分の練習スタイルや予算に合ったものを無理なく選んでいくことが、長く野球を続けていくうえでの現実的な向き合い方だと言えるでしょう。
よくある質問
Qバッティンググローブは両手に着けるべきですか、片手だけでもいいですか?
A多くの商品は両手用としてセット販売されており、両手に着けることでグリップ力を均等に高められるとされています。ただし、感覚を重視して片手だけ着ける選手や、素手を好む選手もいます。まずは両手で試してみて、違和感があれば片手や素手に切り替えるという進め方でも問題ありません。
Q天然皮革と合成皮革、初心者にはどちらがおすすめですか?
A初心者や練習量がまだ少ない段階では、価格が手頃で水洗いできる合成皮革モデルから始めるのが無難です。天然皮革は手になじむ感覚が魅力とされますが、価格が高く、水洗いを避けるなどお手入れにも気を配る必要があります。使用頻度が増えて素材の違いを実感できるようになってから、天然皮革モデルへのステップアップを検討するとよいでしょう。
Qサイズはどうやって選べばいいですか?
A親指を除いた4本の指を揃え、手のひらの一番幅の広い部分をメジャーで一周させて測るのが一般的な方法です。測った長さを、各商品ページに記載されているサイズ表(例:S 22〜23cm、M 24〜25cm)と照らし合わせて選びます。成長期の場合は、ちょうど良いサイズよりやや余裕を持たせるという考え方もあります。
Q高校野球対応と書かれていない商品は大会で使えませんか?
A「高校野球対応」という表記は、あくまでメーカーが一般的なルールを踏まえて案内しているものです。表記がない商品が必ず使用不可というわけではありませんが、色やデザインの規定は大会・連盟によって異なるため、最終的な可否は所属チームの顧問や大会要項で確認することをおすすめします。
Q洗濯はどのくらいの頻度でするべきですか?
A毎日使う練習用であれば、週1回程度を目安に汗や汚れを落とすとよいとされています。合成皮革・合成繊維のモデルは水洗い可能な商品が多いですが、天然皮革モデルは水洗いを避け、乾いた布で拭き取る程度にとどめるのが基本です。詳しくは商品ページの洗濯表示・注意書きを確認してください。
Qグローブをつけるとバットの感覚が分かりにくくなりませんか?
Aグローブの厚みや素材によっては、素手に比べて繊細な感覚が伝わりにくくなると感じる人もいます。特に厚みのあるパッド入りモデルはその傾向が出やすいとされます。感覚を重視したい場合は、掌側が薄手で天然皮革を使ったモデルを選ぶと、比較的素手に近い感覚を保ちやすいとされています。最終的には実際に使って自分に合うかどうかを確かめるのが確実です。
Qジュニア用と大人用は何が違いますか?
A主にサイズ展開が異なります。ジュニア用は手のひらの周囲が20cm前後の小さいサイズから展開されていることが多く、大人用はS(22〜23cm)からL・LL・XLまで幅広く展開されています。今回紹介したSSKのモデルのように、ジュニアサイズ(JL)を別途用意しているブランドもあるため、体格に合わせて商品ページのサイズ表を確認してから選んでください。
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